■ 阿修羅、阿修羅、阿修羅。3冊とも買ってしまいました。
阿修羅を表紙に阿修羅えば、もとい、あしらえば雑誌は売れます。出版社の皆さんは「神様 仏様 阿修羅様」と感謝しているでしょう。
表紙の写真を比べてみると、アングルや照明によって、表情が全く違って見えることが分かります。仏師もそこが狙いだったのかもしれません。
ところで「サライ」には明治41年に刊行された写真集「日本精華」に掲載されたという、腕が欠落した阿修羅が紹介されています。痛々しい姿です。
阿修羅は顔が3つ、腕が6本もあるのに全く違和感を感じませんが、そのポイントは腕にあるような気がします。試みに合掌している腕以外の腕を隠してみると、3つの顔が急に不自然に見えますし、全身が妙に細長く感じます。やはり腕の太さと配置が絶妙なんでしょう。
「一個人」には京都妙法院三十三間堂の阿修羅像が載っています。ずんぐりした体、太い腕、顔は阿修羅本来の怒りの表情・・・。
やはり興福寺の阿修羅は特別なんですね。どこか寂しげで憂いを帯びた表情に惹かれます。
大勢の人たちを魅了した阿修羅、東京国立博物館の「阿修羅展」は今日(7日)閉幕ですね。
興福寺五重塔望遠 昔の記録
今秋、奈良に出かけて阿修羅と再会したいものです。