田園酔狂曲

二人三脚の想い出と共に!!

童は見〜たり②

2023-05-16 18:23:59 | よもやま話・料理編
頂き物のわらびには、幸いに炭酸が添えられていました。
取り敢えず、カァちゃんに口頭で灰汁(アク)抜きの手順を伝える。
カァちゃんは、ウブ毛を気にしている。
だが、何しろ量が半端ないからと、無視するように言う。
その内、ヒゲの脳裏には、昔の光景が蘇って来るのでした!

70年代、京都の料理旅館。
午前の仕込みが終わった後、たたみの部屋に座って皆で昼食を食べます。
その日は食後、ヒゲ達(下っぱの者)には仕事が待っているのでした。
食器を片付けた後、新聞紙を拡げて座ります。
新聞紙の上には、採れたてわらびの束がどっさり。
その蕨一本づつを左手に持ち、右指で擦って産毛を落とします。
京都では、つの字に曲がった物が珍重されます。
だから、そのカーブの箇所は折れ無い様に慎重に慎重に。
その後、茎の途中でポキッと折れる箇所を探して折ります。
慣れれば、難しいことではありません。
使うのはつの字の所だけで、その下の茎の部位は使いません。
        
端(ハタ)から見ると、大変な作業に見えますが、そうでもないのです。
京都では、ほとんどの仕事を立ったままこなすのが普通。
今の時代と違い、何しろ立ち仕事15時間は当たり前でしたから。
悲鳴を上げる立ちっ放しの過酷さは、この商売ならではのモノか?
しかし、蕨のウブ毛取りの時間は、足が休息出来ると思うと有り難くなる!
   「 そんな時代も ♫ あったねと~ ♫ 」 
中島みゆきの歌が聴こえて来そうです。(笑)
         
             《 同僚と料理展示会の準備中 》

   《後話》 神経質で拘るカァちゃんは、どっさりの蕨の産毛を
        キッチンに立ったままで処理を終えていたのでした。
        ヒゲの優しい気遣いも無視して ・・・ 😵 

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