田園酔狂曲

酔いどれ夫婦とエジプシャンズの日々

救世主②

2019-10-16 12:46:45 | 田園ものがたり
さて、店の水槽に入れた真コチは、極めて元気です。
ヒゲの所の水槽は、普通の店が使うガラス水槽ではありません。
子供達用の庭で使うビニールプールです。
それを、見えない厨房裏に置いていました。
たーだ、エアポンプだけの設備。
     
まぁ、金もないので、こんなモノでしたが、どっこいコレが大当たり! (笑)
頑丈なガラス製の水槽だと、活きたコチは動きすぎて、直ぐに下アゴをぶつけて怪我し、
弱り始めます。
ところが、ぶつける相手がビニールなら怪我する心配がありません。
怪我をしないので、長く活かせることになります。

ところで、ガソリン代を使って多くの時間も浪費し、わざわざ活き魚を求めて、
天草まで仕入れに行く理由とは?
            
熊本市内で、活け締めの白身を購入した方が合理的じゃあないか?
ごもっともで御座います。 が、当時、そうも出来ない訳がありました。
               
客が、ほとんど来ないからです! 😢
毎日が、 ぼうず(ゼロ)を避けるので精いっぱい。 (笑)
そんな店の状態だから、あらかじめ来客数を見越して(!?)、段取りよく活け締め白身を
準備して置くなんて、バクチに等しい。

そんな一日しか価値が続かない活け締め白身より、活かし易い真コチと生命力が強いニシ貝で、
2~3日の刺し身物をしのぐ事にしたのです。
まぁ、窮余の一策と云ったところ。
                   
しかし、そんな苦しまぎれの方法が、次第に暇で仕方なかった店の大きな反撃の
のろしになるから、人生は何が起こるかわからないですネ。
問題は、ヒゲの “ ワンオペ ” で、客が来てからのコチ料理が間に合うのかでした。

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豊穣の海

2019-10-12 19:38:32 | 田園ものがたり
9/15(日曜日)  ~~~ 新聞の一面 ~~~
     諫早湾干拓事業の開門禁止の福岡高裁の決定に対して
          最高裁がやり直しを命じる判決を


この問題は複雑怪奇で、経緯の説明は省きます。
根本には、しくじった国策を認めない・修正しないと云う体制側の気質・メンツが
あるようです。
田園の店では、双方の利害関係者が、お得意さまでした。
九州農政局と熊本県漁連さまです。
しかも、とうとう両方の予約が同一日になり、困り果てた事もありました。
マスコミ用語風に言えば、 “ 呉越同舟 ” でしょう。

ヒゲが仕入れに出向くマルセイ水産で、 “ 殻付きの立貝(タイラギ) ” を見たら、
ためらいなく購入していました。
         
『 貝柱の刺し身 』 というと、普通本土では “ 帆立貝の貝柱 ” を指します。
しかし、ちょっと昔(!)の熊本県民は、タテ貝の貝柱じゃないと納得しませんでした。
帆立貝の貝柱では、歯ごたえがあまり無いから、刺し身としては評価しないのです。
熊本県民は、結構うるさい!! (笑)

 「 刺し身盛り合わせ二人前~! 」  さぁ、注文が来ました。
ヒゲは、二人前をひと盛りにします。
ここで、殻付き立貝の出番です。
殻半分を皿のセンターに置き、見栄えよく飾りに。
もうコレだけで、 “ 豊穣の海~有明海 ” のイメージが表現できます。
立貝の殻の裏側を表にしてハーフシェル状態にすると、黒光りする魅惑的な表情。
        
活けの貝柱を巧く切り出し、さてビラは?
普通は、霜降りして柔らかくします。 が、田園では、軽い塩もみで済ませます。
すると、チョッピリ艶めかしい香りが残り、どうしても日本酒が欲しくなる。 (笑)
センターに立貝が座れば、後は、格下の刺し盛り構成連中が、殻の外側に鎮座。
              
毎年、仕入れている立貝(タテガイ)。
経年のうち、気付きます。 なんだか、貝柱が段々細っていくような。
そして、とうとう禁漁に。

早いとこ諫早湾のギロチンを開門して、かって熊本県民を喜ばせた 豊穣の海・有明海
再生して欲しいもんです。
そして、ヒゲが生きてる内に、復活した殻付立貝を食べる事が出来れば有り難いものですが!(笑)
      
         

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天ぷらへの誘い~おもてなし

2019-09-30 18:27:18 | 田園ものがたり
7月だったか(?)、民放で放映された番組が興味深いものだった。
日本に寿司の修業に来ているスイス人男性を、紹介してあります。
カウンターのつけ台に立ちながら、来店客の利き手を観察していました。
               
寿司を置く向きを確認しているのです。
客は左右、どちらの手で寿司を持つか?
持ち易い場所に、細長い寿司を置く為です。
ヒゲは、感心しました。
外国人でさえ、この気配りです!
果たして、日本人は威張れるのでしょうか?

西銀座通りの田園では、カウンターで天ぷらを揚げてました。
カウンターにお座りのお客さんには、揚げたてを “ かつがつ ” 供する事に。
揚げたネタは、一旦、フライヤー上部に設置された油切りに置かれます。
さて、海老の天ぷらの場合は、中央よりやや尻尾側を揚げ箸でつかみ油から引き揚げます。
           
で、油切りに上げられた海老は、大体は頭が左側を向いています。
つまり、尻尾は右側になる訳です。

客が細長い海老の天ぷら(エビフライ)を食べる時は、大半の皆さんは頭の方から
食べられると思います。
で、先ほどの油切りに置かれた海老天を、そのまま平行に移動すると、
カウンター側の客には、尻尾が左側になって置かれる事に。
右手に箸を持った田園の客には、非おもてなしな置き方でしょう。

ヒゲは、海老を油切りに置く瞬間に、180度返して尻尾を左側にします。
そのまま平行すると、客には尻尾が右手側になる仕掛け。
もちろん、カウンター係の浪ヤンは、ヒゲの仕事を見てますからスムーズです。
            
しかし、ヒゲの仕事なんか見向きもしない板さん達は、ちゃんと置けるハズもない。 (汗)
昨今では、外国人の方が、きちんとしたもてなしが出来るのかもしれませんネ。
                
頑張れよー! 日本男子の料理人さん!!

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救世主

2019-09-12 15:43:17 | 田園ものがたり
栄通り時代のヒゲは、朝からあわただしかった。
特製カップにコーヒーを用意したら、直ぐに車で我が家を出発です。
モーニングコーヒーをゆっくり頂いて、という優雅な言葉とは無縁の世界。
時間が貴重だから、信号待ちの時間を使って、コーヒーを飲みます。
その頃は、手伝いの叔母ちゃんを相棒に、ヒゲの独り仕事でしたから、
時間を有効に使うしかなかったのです。

目的地は、天草の生け簀屋。
やがて、三角半島にたどり着く頃には、海が見えてきます。
しかし、これからが長いのです。
そうして、やっと生け簀屋に着きますが、お目当ての小平目は見当たりません。
すると、水槽の片隅に、何か見えます。
  
まるまる太った真ゴチです!
  「 この鯒は、幾らネ? 」  「 ウン、300円たい 」
ヒゲは、計算します。
当時の熊本市内の活けの養殖タイが、グラム300円でした。
1キロ弱みたいなコチだから、2.700円ぐらいか? まあ、そんなもんだろう。
「 じゃあ、この鯒を五本と、あのニシ貝を五個ちょうだい 」
そして、支払う時でした。  妙に安い?
伝票を見ると、真ゴチ一本が300円!?
グラムの値段と思っていたのが、何と一匹の価格だったのです。
        
         《 ババゴチ(笑)と呼ばれる、こういう格下コチもいました 》

ヒゲは小躍りしながら、セリカLB1600GTで帰路に着きます。
           
         《 これのグレイで、京都時代に手に入れた車です 》

少し疲れが出たヒゲは、気分転換に8トラのカセットを差し込みます。
“ニューミュージック”というタイトルのハチトラから、新人歌手の曲が流れてきます。

   ♫ そんな~時代も~ 🎶  あーたねと ♫ きっと笑える 日が~来るワ
     ♫ 今日は 倒れた旅人たちも 生まれ変わってぇ~ 🎶 歩~き出~すヨ~


これが新人か? ずいぶん練れてる唄だなー!
           
                《 実物ではないハチトラです 》

まるで、人生の達人みたいな曲だ。
想像に及ばなかった苦境に立つヒゲ夫婦の現状を、励ましているように聞こえた。

そうこうしている内に、やっと熊本市の店に着きます。
元気にしているコチを水槽に移して、ホッとひと息。
ヒゲは、まだこの時、気づいていません。
この鯒たちが、田園の店の救世主に成ることを。
                    

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奥様族とのバトル③

2019-08-28 19:58:16 | 田園ものがたり
さてさて、モーニングコールを受けたヒゲ。
直ぐに、西銀座通りに飛び出し、花畑公園の方に向かいます。
その先に在ったデパート・岩田屋伊勢丹が目的地です。
店から10分ほど歩けば、到着出来ます。
この確実な距離感が、ヒゲをして店で寝ると云う荒技をチョイスさせたのです。

裏手の入り口には、もう2・3人が並んで開店を待っています。
やがて、オープニング!
ヒゲは、エスカレーターを目指します。
通りに面した名物のクリスタル・エレベーターは、客数がまとまるのに時間が要ります。
開店直後で利用者の少ないエスカレーターを、小走りに駆け登り目的の階に。

こうして、西部工芸展の会場に、ヒゲは一番乗りで入場。
入った瞬間、ピッカピカに光るモノが在ります。
まるで、ヒゲを呼んでいるようです。
去年は、ここで一周したせいで、一敗地にまみれた。
作品は、もう文句なし!!
見事な造形美です。
直ぐに係員を呼び、入札を告げます。
売約済みの赤いポチマークを付けて、ヒゲは一安心。
次のテーブルの見学に回りました。

ひとしきり全体を拝見して、入り口付近に戻ってくると ・・・
          ・・・ 人だかりができている一角があります。
係員を囲んだ奥様たちの声が聞こえます。
 「 ねえ、この酒器セット! もう、ひとセットないの? ムムーッ 」
指差された先には、既に売約済みの赤いポチがついた値札が。
さすが、奥様たち! お目が高い。
ヒゲは、密かにほくそ笑みながら、その横を通って行ったので御座いました。

その日の夜の酒が美味いこと!  
一年越しの雪辱の美酒だから、なおさらです。
やがて、入札品が店に届けられます。
  ≪ 布目 桜花紋 三島 酒器セット ≫
惜しみなく、酒(主に中吟~純米吟醸 )を注いで、お客様方に触れて貰いました。
          

例えば、お城で最初の開花桜の枝を購入(笑)した次の日。
徳利には “出羽桜の桜花”  が注がれ、お猪口には一番桜の花びらを浮かべて、
花見酒の趣向。
               
                   ≪ こんな風に ・・・ ≫

そうやって毎日使っていると、真っ白だった器の表情が変わってきました。
時を経て渋味が出て、だんだん風格が醸されてきたのです。
時折、長崎県波佐見の作家から、「 元気ですか? 」 とお便りが来ます。
あの熊本大地震も乗り越えて、ヒゲ家の飾り棚に君臨しながら、出番を待っているようです。
来年の桜が、待ち遠しい ・・・ !!     

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不幸は突然に

2019-08-27 19:13:21 | 田園ものがたり
昨年あった、札幌アパマンショップの消臭スプレー缶爆発事故。
まさかの事故が、ごく身近に起きうる事を示唆した出来事でした。
     
しかも、事故の後遺症は、それだけで済まなかったようです。
爆風の影響(?)で、向かいのビルが 傾き 始めた。
その為、ビルの入居者たちに退去要求が出されて、戸惑っているとのニュース。
まさか、スプレー缶でビルが傾く!?
      

80年前後の栄通りの田園、或る日の午後の事。
ヒゲは買い物に出掛けて、調理場には手伝いのT永おばさんが居りました。
店に戻ったヒゲは、何か異常な気配に気づきます。
 「 何かおかしい!? 」 クンクン👃 ・・・ 臭い!
留守番していたT永さんは、まったく感じてない様子??
 「 ニオイは、わかりませんが ・・・ 」 と。
ヒゲは直ぐに、裏ドアも表ドアも開け放ち、とりあえず空気を入れ替えようとします。
そして、ガス器具の元栓を閉じます。
そう、ヒゲが感じたのは、ガス漏れの臭いなんです。

しかし、時間が経過しても、依然としてガス臭は漂っているのです。
おかしいなぁ??  ヒゲは、首を捻ります。
元栓を閉じたから、臭いが薄まるハズなのに?
ガスのゴムホースを、一本一本確認するしかありません。
結果は、漏れナシ。
じゃあ、何所からこのガス臭は来てるのか???
自慢の鼻(笑)を使うしかありません。
ガス器具・管まわりをチェックしますが異常なし。

しょうがなく、今度は、ガスの濃度の濃ゆい箇所を探しました。
すると、とんでもない(!)所から、ガスが発生しています。
なんと、地面(!)がクサいのです。
足元の、コンクリートの土台下から噴き出しています。
良く視ると、土台には新規の割れ目が出来ており、何やら調理場が傾いている様な!?
隣接する座敷にも、すき間が出来、外気がス~スーと流れています。

原因には、思い当たりがありました。
2~3日前に目撃した、Sマツフジビルの新築工事現場です。
ヒゲの店と寿司・名門さんの隣で、地下を深く掘り始めていました。
その影響が、もろに田園の建物にきたのです。
地盤に緩みが生じ、建物が傾き、地中のガス菅にヒビが入ったのでしょう。

それにしても、もし、ヒゲが帰るのが遅れたなら ・・・ 
充満したガスに引火して、爆発事故は免れなかったでしょう。
死亡事故にもつながったかもしれません。
運が悪ければ、原因不明の自損事故で、責任は店の管理不足にされてたかも?
運不運は紙一重と言いますが、人生どこに落とし穴が在るか判りませんネ。

とうぜん、営業は2日間の休業。
その間に、補修工事はなされたのですが、厨房の形状たるや ・・・  
ひっちゃかメッチャカの、デコボコ・キッチン。
また、ヒゲの苦労のネタが増えたのでした。 💦 💦 💦 

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青い檸檬

2019-08-25 20:48:51 | 田園ものがたり
さてさて、熊本産グリーン・レモンが格安で手に入るようになりました。
だが、使いこなすには、そう簡単ではありませんでした。
なにしろ、初めて手に入れた品です。 (およそ30年位前の事)
量は多いのに、保存方法がわからないのです。  
とりあえず、アミネットのまま冷蔵庫へ。
このやり方なら、乾燥するはずと考えたのが大間違い。 
レモン同士で接している部分からカビ!  
防腐剤を使ってないから、消費が急がれます。
         
    ≪ こんなに綺麗ではありませんでした。あばたがいっぱい (笑) ≫

とりあえずの試しに、檸檬焼酎漬けを、梅とかの果実酒みたいに演ってみました。
ざーっとカットしたレモンを容器に入れ、氷砂糖と35度のホワイトリカーを注ぎます。
すると、他の果実酒と違い、2週間ほどでレモン風味を抽出していました。

何故か!? 昨今は、ロング・カクテルやサワーブームです。
当時だったら、ヒゲのレモン果実酒は、いくらでも使い途はあったハズですよね。
これを炭酸で割ってレモン酎ハイとしても喜ばれたでしょう。
なにしろ手作り、防腐剤無添加レモン使用ですから。
威張って提供出来たはずです。
                       
もう一つやりたかったけど、忙し過ぎて見送った料理があります。
キャベツや白菜と、レモンの皮の刻んだのを一緒に、漬け物にしてみたかったのです。
皮に防カビ剤を噴霧する黄色いUSレモンでは、絶対考えられないレシピでしょうから。

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黒い卵

2019-08-19 19:10:09 | 田園ものがたり
NHKで放映された(7/23) 『 夢食堂の料理人~64東京オリンピック選手村物語 』
             
日本各地から集められた選手村の料理人が主役です。
アフリカから初参加の選手の注文に驚きます。
目玉焼きのターンオーバーを、更にベリーウェルダンにしてくれ。
ステーキも、周りが焦げるまで焼いてくれ。
                
ダイニングの料理人たちは、この得体のしれないオーダーに首をひねります。
ヒゲは、TVを観ながら思い出した事がありました。

90年代の西銀座通りの田園。 新しい料理長に変わった頃の話です。
錦玉子(二色玉子)を作らせる為、「 明日、茹で卵を10個用意しておく様に 」と頼みます。
そして次の日、用意してある茹で卵をふたつに割ったところ ・・・ 
ぼうぜんとしながらヒゲは 「 コレは、何や? 」 と辛うじて言葉をつなぎます。
新料理長 「 アッ、まだ(?)煮えとらんだったですか?
          ちゃんと50分(!)茹でたつばってん ・・・ 」
ヒゲが割ったゆで卵の黄身は、黒くなっていたのです。
その瞬間、ヒゲは色々な事を理解しました。
                     
卵を長い時間加熱すると、温泉などで発生する硫化OOの影響で黄身が黒くなるのです。
理屈では知っていましたが、見るのは初めてです! (笑)
後から、料理長に訊ねました。
   「 君がついた親方は、割と年輩の方だったのだろう? 」
   「 ハイ。 和歌山の旅館で私が一番若かったせいか、
        年寄り料理長から可愛いがられて、イロイロ教えてもらいました。 」

ヒゲは、京都時代の話も思い出しました。
地方では、此処とまるで違うレシピで仕事する店があるから、気をつける事やでー。
特に、戦時中の食糧事情が悪い頃を経験した料理人は、とんでもない料理法を
持っている人たちが居るからな!

鮮度に、難がある食材が多かった当時。
絶対、食あたりしない方法が求められてました。
基本は、長時間加熱(過熱)です。
カァちゃんの実家の祖母ちゃんも、シャクを煮るのに異常なほど時間を掛けていました。
                     
神経質な性格も邪魔して、写真の様な赤い色も消え、シャクの風味も殺され、
黒く煮詰まって残念なものでした。

さて、冒頭の首をひねる若手料理人に、帝国の料理長が近づきます。
                
シェフ役の猿之助が言います。
   「 世界では、とんでもなく食糧事情が悪い国が在る。
       そういう所には、特殊な食生活が存在するんだよ。 」
                 
田園の新料理長の経歴を聞いたヒゲ。
田園の先行きに、不安と云うシェードがかかるのをぬぐい切れませんでした。
時代は、新鮮な食材が入るようになった日本。
ニューウェーブが湧き上がろうとしてる時代です。
こんな古いレシピで、時代遅れになりはしないか?

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奥様族とのバトル②

2019-08-17 19:59:12 | 田園ものがたり
西部工芸展を明日にひかえた前夜。
カァちゃんを帰した後、ヒゲは吉兆の部屋で、座布団枕に毛布をかぶって横に。
酒が効いてますから、たちまち深い眠りに ・・・    (笑)

やがて、丑(ウシ)三つ時 ・・・ なにやら足音らしい気配で目が覚めた。
こんな真夜中に何だ? まさか、お岩さん?  
しかし、お岩さんには足がないから、足音はしないハズだが?  
じゃあ、だれだ?
すると、懐中電灯の小さい灯りが動く。
ははー コレは泥棒だな~     
田園にしか無い(当時はそうでした)幻の “越乃寒梅” を狙っているのか。

しかし、足音と共に小さな灯りが、店内を徘徊し始めた!?
そして、部屋の前に止まり、ふすまが開けられ、懐中電灯の灯りがヒゲの顔に。
ヒゲ&賊  「 お前は誰だ? 」 お互いに叫びます。   

  ヒゲ  「 私は、この店のオーナーだ! 」
  賊   「 私は、このビルの警備会社です。 」
  ヒゲ  「 そうか、ご苦労さま 」
  賊?  「 お疲れ様です 」 

再び眠りについたヒゲ。
やがて、吉兆間の入り口に在る、赤電話の着信音がけたたましく鳴ります。
ヒゲは、目をこすりながら、受話器を取る。
聴きなれた、カウンター係の浪ヤンの声です。
  「 マスター おはようございまぁ~す! 時間ですよ~! 」
                             
そう! この電話は、ヒゲが依頼していたモーニング・コールだったのです。
万が一にも、朝寝坊での遅刻は許されません。
ヒゲは、赤電話に近い部屋で、さらに電話に近い方に頭を向けて寝ていました。
寝ぼけ顔をこすりこすり、ヒゲは店を飛び出します  

             
        今は亡き平島酒店さんと一夜を共にした部屋が吉兆の間です。
        同じ毛布を掛けて寝たのでした。
        右端に、電話のコードが見えます。


                                 ~~~ つづく ~~~

《 補足 》
  * 携帯電話が、今の様に普及していない頃ですから、お客様用に公衆電話を設置していました。
     ピンク色のダイヤル式でした。
  * カァちゃんが帰る時、警備会社にお決まりのチェックをしていたのです。
     ネズミがチョロついても反応するセンサーが、ヒゲの動きを見逃す訳はありません。(笑)
     ヒゲが間違いなくオーナーなのか?  カァちゃんに問い合わせがあったそうです。

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奥さま族とのバトル

2019-07-22 20:24:18 | 田園ものがたり
気が惹かれる物になかなか出逢うことなく、西部工芸展会場を出たヒゲ夫婦。
 「 まぁ~ ちょっと早いが、酒でも飲むかな!? 」
鶴屋Dのレストラン街も目の前だから、ひと回りして店を決めることに。
工芸展鑑賞の後だから、和食の星岡茶寮さんにお邪魔するのも良いだろう。
     
             
ヒゲは、ソバが入ったセット物とお銚子を。
あつらえられた窓越しの庭が、思わず熱燗をすすめる。 (笑)
            
さぁて、前ブログに書いた『西部工芸展』には、さまざまな思い出があります。
1980年代、岩田屋伊勢丹で展示会が行われていた頃です。
           
会場に、早く到着したヒゲ。
入り口近くに、お気に入りの作品を発見しました。
しかし、“あわてる乞食はもらいが少ない” の昔フレーズを思い出します。
もう何度も、手拍子で指して負けた将棋も多い。
じっくり考慮して決めた方が良いのでは!?
そう、他にもっと良い作品があるかもしれない。
使える予算は限られているし ・・・ 。
全作品に目を通してから後、決めるのが一番の合理的な方法だと。
          
30分ほどかけて、全部の展示品に目を通して、入り口に戻って来ました。
「 やはり、最初に見た作品がベストだな。 あれを頂こう。 」 と、
テーブルに近づきました。
ところが、お気に入りには、もう既に入札の赤いシールが貼られています。
手遅れでした。 「 しまったあ~!? 」
なんと、有閑マダムさんに押えられていたのです。
しかも、様子を見ていると、だいたい1万円から2万円位のちょっと良いモノを、
マダム連中はためらいなく引いていってます。
                
朝早くから来て、ヒゲには、なに一つ残っていないのです。 😢
むざむざ時間を費して、何のみやげも持ち帰れませんでした。
そうか! この奥様族こそが、ヒゲの戦う相手だと自覚した瞬間でした。
           
そして一年間の臥薪嘗胆に耐えたヒゲは、奇策を思いつきます。
展示会の前日。
いつも通り(笑)、客の振舞い酒で、したたか飲みほうけたヒゲ。
営業終了後、従業員が帰ります。
そして、なんと! カァちゃんまで帰します。
戸締まりをした後、ひとりで店に残ったのです。
さぁ、何を企んでいるんでしょうか?
       
          ≪ 注 : 作品は工芸展のではありません。 魯山人です。 ≫

                        ~~~ つづく ~~~

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