田園酔狂曲

二人三脚の想い出と共に!!

ハモ物語~皮

2017-09-14 18:43:52 | よもやま話・料理編
少し前に行った店で、ハモの落としが出ました。
例によって、切り出しが大きいので、前歯で半分に噛み切ろうとしたのですが ・・・
ヒゲは、直ぐに吐き出しました。
皮が生煮えだから、咀嚼出来ないのです。
しょうがない、身の部分だけをかじり取って頂こう。
熊本では時々、この種のハモに遭遇します。
『皮』に対するアプローチが、うーばんぎゃあ(いい加減 )なせいでしょう。
皿に残された灰色の皮を見ると、思い出すシーンがあります。
              
70年代、京都のH安閣。
ヒゲは、洗い場の柱のすき間から、鍋を洗う振りしながら、そーっとのぞき見してます。
K堂さんが、ハモの準備を進めているのです。
平ザルに、骨切りしたハモの身を一切れだけ、皮を下にして置きます。
お湯の表面に、先ず皮だけ接触させます。
頃は良しと、身もお湯にくぐらせ、直ぐに氷水に。
その後、K堂さんは竹串でハモの皮を刺して、火の通りを確認するのです。
「 あっ! なるほどネ。 
  一個だけ試しに湯通しして、ハモの皮をチェックするのか!
  すると、湯通しの加減の時間が分かる訳だ。
  ハモの個体はそれぞれ違うから、ひとつだけリハーサルして、念の為の確認か?
  良い勉強になる。 」 と、ヒゲはつぶやきました。
もちろん経験則で、いきなり本番に掛かってもイイはずです。
しかし、皮などは、季節のよって微妙に違いが出ることも。
生煮えなんて、あってはならないミスを避ける安全策を、学ぶことが出来た。
                          
直ぐに、追い回しのヒゲは呼ばれます。
湯通ししたハモを、氷水に落とした後、身が冷えたらすぐに引き上げるのです。
なるほど、長く身を水にさらさない為なんだ。
ハモの味が抜け出さないように!
調理のコツも、ほんの一瞬なんだなあと。
                
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コメント (5)
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