Ommo's

古い曲が気になる

ジャニーヌ・ヤンセンのチャイコフスキーがいい

2009-07-23 | 日記・エッセイ・コラム

夜明けになって小雨が降りだした。でも、すこし歩いてみょうかな、と傘をさして外にでた。百メートルも行かずに、突然、どしゃ降りだ。ズボンはずぶ濡れ、散歩は中止! 部屋にもどって、濃いコーヒーを飲みながら、インターネットでチャイコフスキーでも聴いことにした。

Cover

きのうは、日食で大騒ぎだった。わたしは、小学生のときに日食をみた。ほとんど瞬間的に暗くなって、気温がぐうんと下がった。感じたのは、感動ではなく、恐怖だった。

月と地球と太陽、この位置関係で日食が起こると教えられて、幼いながら理解していた。それでも、突然の闇と急激な寒さに、恐怖を感じた。原理がわかっていることと、実際に起こる現象に対する感情は、別だ。天体運動のしくみがわかっていない古代の人々の恐れが、どれほどだったか、想像もつかない。

小学生のときの日食体験から、体に悪そうなので、わたしは、べつにみたいとも思わない。しかし、日食を追って世界じゅう旅する、日食ハンターといわれる人たちがいるらしい。

世の中には、異常な気象現象や嵐が好きな人もいる。

小学や中学のとき、ふだん学校を休みがちなのに、大雪や吹雪や台風のときにかぎって学校にやってくるやつがいた。いつもは、こそこそして影がうすいのに、妙にはしゃいでうれしそうにしている。そんな嵐の日は、べつに無理して学校にこなくてもいいのにだ。

たいがいの子は休んでいて、学校のそばの子供たちしか登校してない。すぐに授業は中止になって集団下校することになる。それなのに遠くから大雪のなかをやってくる。しょっちゅう風邪ひきましたとか、お腹が痛くてとか言って学校を休んでいるやつなのに、大雨のなか、学校にやってくる。そんなやつが、きまってひとり、ふたりいたものだ。

「一度、政権交代してみたらいい」と世論誘導をしているマスコミは、この大雪の日に登校してくる野郎たちによく似ている。荒れた天気がうれしくてしょうがない。ここ数年の新聞、テレビの反自民、反日のプロパガンダは、露骨だ。大衆には効果てきめんだろうから、こんどの衆議院選は、民主党が圧勝するだろう。恐ろしいことだ。

一度失敗したら、取り返しがつかないこともある。社会党の村山が首相になって、「村山談話」という土下座をしたことがある。以来、中国、韓国につけこまれて、いまだに立て直せない。

              

         

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この妖艶な美女は、ジャニーヌ・ヤンセン。オランダ出身のヴァイオリニストだ。美しいだけじゃない。やはりヨーロッパ人、クラシックは、かれらの伝統音楽だ。真の実力と個性がないと認められない。可愛いだけじゃダメなんだ。

クラシックは、かれらにとって博物館のなかの音楽じゃない。いまに生きる音楽だ。現代を生きる人間として、作曲家の意図を解釈して、共感して感情移入し、激しい感情表現をする。それは超絶的なテクニックに裏うちされた、洗練された表現でなくては、粋じゃない。ただやたら泣き泣きに露骨にやってもダメなんだ。

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ジャニーヌ・ヤンセンのヴァイオリンは、まずパワーのある音と、その豊かで深い音質に驚く。まるでエレクトリックなアンプで増幅しているような錯覚さえおぼえる。それほど楽器が鳴ってる。テクニックがすごい。そして、エレガントだが激しく感情表現をする。そこが現代に生きる若者の音楽だ。

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このチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲を指揮する、ダニエル・ハーディングも若い。1975年生まれだから、34才。日本でも人気があるらしい。イギリス人だが、いまはドイツのマーラー・チェンバー・オーケストラの音楽監督で、常任指揮者だ。

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とうぜんのことだが、クラシックの世界も才能ある若者がでてくる。おもしろい。ジャニーヌ・ヤンセンのダウンロード数がすごいらしい。クラシックもCDの時代ではないようだ。

  ジャニーヌ・ヤンセン チャイコフスキー ヴァイオリン協奏曲 http://www.youtube.com/watch?v=geFXEdMuXl0

ジャニーヌ・ヤンセン、チャイコフスキー・ヴァイオリン協奏曲のレコーディング映像がユーチューブにある。これがおもしろい。パート6まであって長いから、ヒマなときでも見てほしい。http://www.youtube.com/watch?v=7uQ_9yl5IiI&feature=fvw

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チャイコフスキーのピアノ曲「四季」をユーチューブでさがしていて、ラフマニノフが演奏する「四季」をみつけた。1928年録音のSP盤が音源だろう。ノイズをほぼカットしてきれいに再録している。

チャイコフスキーの「四季」は、ヴィヴァルディの四季とちがって、ピアノ曲だ。1885年、最初のバレエ曲「白鳥の湖」とおなじ時期に書かれた。月刊文芸誌の依頼で、ロシアの詩人が詩で描いたロシアの季節の風物を、ピアノ・ソロで表現している。1月から12月まで12曲ある。このチャイコフスキーの曲がうけて、月刊誌がヒットしたのだから、19世紀のヨーロッパは音楽レベルが高い。

この雑誌は、チャイコフスキーの新曲の楽譜がのっているということで、ロシアだけじゃなく、ポーランドやドイツやフランスやイタリアなどヨーロッパ全域で売れた、という。楽譜をみて、ピアノ演奏をたのしむ人たちがたくさんいたわけだ。

レコードはまだ無い。ラジオもない。音楽する人間が移動しないかぎり、音楽は、音として流通しない。しかし、ヨーロッパでは、印刷が普及するとすぐに、楽譜で新曲が流行したのだ。

      チャイコフスキー 「四季 11月(Troika)」 ピアノ演奏、セルゲイ・ラフマニノフhttp://www.youtube.com/watch?v=wCvwSLv4aXw

                     

ジャニーヌ・ヤンセン オフィシャル・サイトhttp://www.janinejansen.com/ 

ジャニーヌ・ヤンセン 公式サイト(日本語)http://www.universal-music.co.jp/classics/artist/janine_jansen/discography.html

ダニエル・ハーディング公式サイト(日本語)http://www.danielharding.com/jp/