Ommo's

古い曲が気になる

ローズも復活した

2009-07-27 | 日記・エッセイ・コラム

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以前から、ビルの壁の不思議な飾りが気になっていた。何で描いているのだろうか? 近づいてみると、金属でできていた。

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「腰が命」と「骨盤クラブ」、ラーメン屋と整体治療院。

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近所のイタリアン・レストラン。

                    

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きのうは、ジミー・スミスが弾いていたハモンド・オルガンが、電子楽器ではない、電気楽器だと書いた。それならきょうは、やはり、ローズ・ピアノのことを書かなくちゃならないだろう。

1940年代に、ハロルド・ローズによって発明された、ローズ(Rhodes)・ピアノは、70年代にフェンダーがパテントを買って生産したので、わたしたちは、「フェンダー・ローズ」という名前でなじみだった。

このローズ・ピアノも、ハモンド・オルガンとおなじように、電子楽器ではない。弦を打つ構造(ハンマー・アクション)は、ピアノとおなじだ。音を増幅する原理は、エレキギターとまったくおなじだ。

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鍵盤を弾くと、ハンマーが上がって弦を叩く。その鉄弦は、両側でとめて張ってるのじゃなく、片側だけ固定されている。弦というより、細い鋼鉄の丸棒かな。そいつを、フェルトのハンマーで叩いて震わせる。その振動で発する磁界の変化をピックアップでひろう。このピックアップは、エレキギターのとおなじように、磁石にコイルを巻いたやつだ。

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ピックアップの原理は、電磁誘導という現象を利用する。磁石にコイルを巻く。そのちかくで鉄を動かすと、コイルに電流が発生する。その鉄の動きによって電気の量が微妙に変化する。エレキギターの弦が鉄の弦でなかればならない理由がこれだ。

ローズ・ピアノの音を決定づけるのは、その鋼鉄の丸棒(トーン・ジェネレーター)とセットで共鳴する鉄板(トーン・バー)だ。ちょうど音叉(おんさ)のような働きをする。この構造が、あの独特のローズ・サウンドをつくる。

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60年代から70年代にフェンダー・ローズは、R&Bやロックやジャズのプレイヤーに愛された。

マイルス・デイビスも好んでつかった。チック・コリアは、すぐに気にいったらしいが、キース・ジャレットは、アコースティックにこだわりがあるから、ローズの音はチープだ、と嫌ったらしい。しかし、ボスのマイルスに逆らうわけにはいかない。弾きだすとすっかり気にいったのか、じぶんのアルバムでも弾いていた。

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しかし、ヤマハのDX-7など、さまざまメーカーからローズ・ピアノの音も簡単に出せるシンセサイザーがでて、持ち運びにも重い、調律も必要なローズは、すっかりすたれてしまう。しかし、サンプリングされたローズ・サウンドにあきたらないプレイヤーたちがいる。中古のフェンダー・ローズが高く取引されていた。

ところがやはり、ハモンドサウンドを復活させた人たちがいるように、ローズもまた復活した。2007年、本来のシステムのままの新製品、ローズ・Mark 7 が発売された。これはオーダー・メードで一台づつ製作される。

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ローズこそ、真の電気ピアノというべきだろう。『電子』ピアノでなく。

    マイルス・デイビス 1970年、ワイト島ロック・フェス Call It Anything http://www.youtube.com/watch?v=Wy4yhFAngs0&feature=related

    ローズ社(Rhodes)ホームページ http://www.rhodespiano.com/index.htm

    フェンダー・ローズの音がよくわかる映像http://www.youtube.com/watch?v=odafbnR4E6Q&feature=related