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内橋克人氏「人間復興の経済を目指して」講演から(1)

2007年06月17日 | ニュース
先日、硬派の経済評論家として有名な内橋克人氏のお話を聞く機会がありました。テーマは「人間復興の経済を目指して」。作家・城山三郎氏との対談を収録した同名の著書もありますが、中小企業家の集まりだったことから、このテーマでお話しいただいたようです。

内橋克人氏というと、そのプロフィールでは「日本の高度経済成長を支えた現場の技術者たちを活写した『匠の時代』で脚光を浴び、一方で『「技術一流国」ニッポンの神話』に於いて技術立国で向かうところ敵なしと言われていた日本経済が大量生産・大量消費を前提とした量産効果に依存しているという弱点を抱えていることを指摘、主流の技術評論家や経済評論家の楽観論を批判した。バブル崩壊後もよく唱えられている改革が剥き出しの市場原理主義に則っていて社会的コストを弱者に転嫁し兼ねないと指摘、アメリカ流の聖域なき構造改革に厳しく警鐘を鳴らしその対抗思潮をいち早く展開した」などと紹介されています。ご本人も、たとえば閑散とした地方の商店街を「シャッター通り」とか、働く貧困層を「ワーキングプア」などと言い始めたのはご自身だというように、昨今の「市場原理主義」や「構造改革」、「規制緩和」といった憂いべき経済の流れを的確に見て、分かりやすく鋭い経済論評をしている論客です。堺屋太一や竹中平蔵などというバブル派経済論者とは相いれない「真っ当な経済論者」(斉藤貴男氏評)として有名です。

講演で内橋氏は、まず初めに、地方から帰ったばかりの講演ということで、地方で進んでいる“過疎”の状況――「限界過疎」が増え続け、国土の53%にも上っていることを紹介。「経済が栄えて、社会が滅びる」、生産条件を良くしても生存条件が良くならないという、いびつな世界になっていくのではないだろうかと、「地方置き去りの時代」を告発。東京・霞ヶ関は日本ではない「天空回廊」(空の上に回廊があって、そこをキャリア組や政治家、学者が走り回っている。いま生きている人々の幸せや豊かさを考えることなく、アメリカから言われた構造調整プログラムを実施しているだけ)だと批判しました。(つづく)


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