生活「苦しい」6割 平均所得3.9％減――高齢者世帯・子どものいる世帯ともに「苦しい」増加

■厚労省、2023年の「国民生活基礎調査結果」公表

厚生労働省は7月5日、2023年の「国民生活基礎調査結果」を公表しました。

調査は2023年6月から7月に実施したもので、世帯構成などに関する調査は4万526世帯、所得などに関する調査は4768世帯から回答を得たといいます。


■「生活が苦しい」世帯の割合、約6割に

その結果、生活が「苦しい」と感じる世帯は59.6％と前年（51.3％）より増加。1世帯当たりの平均所得は3.9％減の524万2000円でした。同省は物価高騰が影響しているとみています。

生活が「苦しい」と答えた人のうち、「大変苦しい」が26.5％、「やや苦しい」が33.1％でした。

これを世帯別で見ると、65歳以上の高齢者世帯は59.0％、子どもがいる世帯は65.0％が「苦しい」と回答し、ともに前の年から10ポイント以上増えています。


■世帯構成や世帯所得の変化

世帯の構成は、子どもがいる世帯は、少子化の影響で、全世帯の18.1％と、1986年の調査開始以来最も低い割合になりました。

一方、65歳以上の高齢者がいる世帯は、全世帯の49.5％でした。
また、一人暮らし世帯は全世帯の34.0％で過去最多になりました。
同省は、未婚率が高まっているほか、高齢の夫婦で一人が亡くなり、一人暮らしになる例も増えていると説明しています。

世帯の平均所得をみると、2022年の1世帯当たりの平均所得は前年より21万5000円減少し、524万2000円となりました。世帯別では、高齢者世帯が304万9000円で、13万4000円減少した一方、子どもがいる世帯は812万6000円で、27万6000円増加しました。働く母親の割合が増えたことなどが影響したとみられると分析しています。


【出典参考】2024年7月5日配信「時事通信」、「日本テレビ」



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