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『君が代』不起立問題で「不適当」答申を無視し教職員名の収集再開--神奈川県教委

2008年02月15日 | 国際・政治
1月22日付け当ブログでも「『君が代』不起立者氏名収集は“不適”と答申--神奈川県個人情報保護審で」と題しご紹介しましたが、神奈川県教育委員会が入学式や卒業式での「君が代」斉唱時に起立しなかった教職員の氏名について情報収集していた問題で、2月4日、引地孝一神奈川県教育長は神奈川県教委(平出彦仁委員長)の会合で、「粘り強く(起立などを)指導していく方針に変わりはない」と述べ、一度停止していた氏名把握と県教委への報告を3月の卒業式から再開する方針を明らかにしていたことが判明しました。

神奈川県教委も「思想信条のみに従って行動されては、学校の運営管理上、大きな支障を生じる恐れがある」としてこれを了承したということです。

この問題では、「思想信条についての情報収集に当たる」として氏名を収集された教員らが異議を申し立てて、昨年10月24日に神奈川県個人情報保護審査会(矢口俊昭会長)が、県教委が収集した情報は県個人情報保護条例で原則取り扱い禁止とされている思想信条に該当するとの判断を示し「県条例違反」と答申を出していました。これを受け、神奈川県教委は氏名収集を一旦停止したものの、収集の可否について神奈川県個人情報保護審議会(兼子仁会長)に改めて諮問。神奈川県個人情報保護審議会も2008年1月17日の審議で、収集を行うことは「不適」との見解を示していましたが、最終判断は「教委に委ねられる」との答申をまとめていました。

氏名収集再開について、神奈川県教育長は「不起立の理由については問うていない」などと述べ、「県条例違反」には当たらないとの見解を示しました。
異議申立人(高校教員)らは「氏名収集は不適当という審査会、審議会の判断を無視したもので許されない。今後、このような強制を許さない取り組みを多くの教職員、市民とともにすすめたい」と語りました。

<東京地裁では「違法」判決>
また、東京都でも卒業式などで「日の丸・君が代」に起立・斉唱しなかったことを理由に元教職員が嘱託再雇用されなかった問題で、これを「違法」とした東京地裁判決(2月7日)について、東京都の石原慎太郎知事は、2月8日の定例記者会見で「教育委員会の姿勢は間違っていないと思うし、控訴することに賛成です」と語り、敵対姿勢を鮮明に示しました。
また、東京都教委に「日の丸・君が代」強制の是正を求めた判決が二度目であることについて問われると、「ケース、ケースによって微妙に違うところもあるでしょうし、その問題については教育庁に聞いてください」とコメントを避けました。


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