天然酵母パン ざぱん

『 the pan 』という名前は・・シンプルな素材選びから

ありがとっけな~の呪文

2006-06-13 | 美奈吉のひとりごと。
亡(無)くした人を思い出す時は・・・その人と聞いた音楽を耳にした時だったり、その人の好きなものを見た時だったり。一年前他界した祖父が好きだった花のひとつ萩の花(一番奥)・・・友達からもらった盆栽の中にありました。
一年経っても、ICUの病室の臭い・呼吸器の音・隣のベットから聞こえる警音を鮮明に覚えています。日に日に衰弱していく姿を怖くて見てはいられなかった。でも沢山の祖父との思い出がお見舞いに向かう支えとなっていました。祖父の口癖「悪かったっけな~」「ありがと~っけな」闘病生活中、一度は回復して呼吸器が取れた時涙を流してこの二言を口にしました。息を引き取る5時間前、私は祖父の目に浮かんだ涙を拭きました。一度は帰宅して悲報を聞いて駆けつけた時・・・魂の抜けた祖父は別人でした。亡き骸・・・を見て「もう会えないの?。。。次会えるときがあるとしたら私が天命全うした時だね」と不思議とそんな風に思う自分がいました。棺の中には孫達で思い出の品を入れる事にしました。弟は、自分の結婚式の招待状を。妹は、お酒が好きな祖父にとビール券(足りなかったら言ってねと手を合わせた)そして、私は祖父と日本酒を酌交わしている写真と「パン」を添えました。生前パンを食べてくれた時・・・オリジナルを作り続けることについて(自分がプレス一筋でやってきたことと重ねて)二人で話をした事が祖父にとっては珍しかったので。。。
百箇日供養をした時、いつまでも悲しんでいては故人が成仏できなくなるとお坊さんが言っていました。故人に感謝して「ありがとう」と手を合わせてください・・・と。今でも祖父を思う・・・涙がでる・・・でも最後は「ありがと~っけね」の呪文。今日が命日です。。。合掌(私の中で一区切りの為に書きました。すみません。コメントは控えさせていただきます)

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