PATEX HUNTER

マルクス経済学の視点で、「パテック・フィリップ」と「ロレックス」の世界を中立的私見で、社会科学的に分析しています。

〝売れないから高いのか〟,〝希少性から高いのか〟昨今のロレックス市場を再検証する。【前編】

2008-08-02 | 悩み

…結論から言います。〝売れないから高い〟のです。

 ですから,ショップで購入する場合と,個人から購入する場合とでは,非常に乖離した取得差が見られます。

 買取・下取りをされた方ならお分かりのはずですが,このような経験をされる当事者の絶対数は少ないので,敢えて言いますと,当然〝商売〟ですから,〝利益〟は必要ですが,〝暴利〟は困り者です。

 基本的に時計専門ショップよりも,大型全国展開質屋タイプの時計部門でロレックスを購入された方が,それでも価格的に〝出物〟がありますし,眼力を試す面白みもあります。

 購入された中古ロレックスが〝本物〟であれば,購入した時計の,ショップ特典のオーバーホール何回無料などのアフターサービスはロレックス社メンテナンス終了品でもない限り,ロレックスの場合,社外メンテナンスは余計なお世話ですので,消費者としては千円でも安い方が良いのです。ロレックスはロレックス社のオリジナルパーツでメンテされなければ精度や外装のオリジナルコンディションを維持できません(しかし,ロレ技術者の個別技量により特にヘアライン仕上げに個体差がハッキリ見られますが…)。

 それでは〝希少性〟という観点からするとどうでしょうか。もちろんロレブーマーが勃発して20年近くも経っていますので,当時のロレエンスーがコレクションを手放さない限りマーケットの供給は増えませんので,長期間にわたってアンティーク中古ロレックスの〝玉数〟は減少します。それが昨今の異常高騰したアンティーク中古ロレックスの〝値づけ〟に見られている,とは言えそうにもありません。

 何故なら,全世界には相当数のアンティーク中古ロレックスがあります。日本の強力なロレ供給マーケットである北米ロレマーケットであることを考えると,対円レートで米ドルにおいて円高,ユーロにおいても円高による昨今の欧州アパレルブランドの正規価格値下を考慮しても,輸入ロレックスも以前よりも安価に輸入されるはずです。

 これは輸入通貨の為替レートの問題から言って基本です。これに需給バランスが絡んでプライスが決定される分けですが,〝円高なのに価格が下がらない〟ここが本源的な問題です。

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