タマルさんはナツメヤシ

タマルは女性の名。ナツメヤシの意味で多産を象徴。聖書には約束の地カナンは、蜜(ナツメヤシ)と乳(ヤギ)の流れる地とある。

精液所見には波があるのです

2015-02-02 21:16:45 | 不妊症


先週の木曜日から、連日のお産です。2人生まれた日も有るので、6人連続なのです。
いっぺんに赤ちゃんの大合唱となっていますよ。
ご面会の方は、お昼の2時から7時頃にしてください。
午前中は赤ちゃんがお風呂に入ったり、お母さんに指導をしていたり、
リフレクソロジーをしていたりするものですから。
できれば産後すぐより、3日目以降の方が、お母さんの疲れもましになっていることでしょう。

さて、月曜日ですから不妊症の話題と致しましょう。

不妊症の原因で、男性側に原因が有るものは、おおよそ50%です。
大人になってから、おたふくかぜになったと心配ですか。
1977年、今から38年も前の研究ですが、
DBCPという殺虫剤を製造している工場の男性従業員25人のうち、
実に14人が無精子症や乏精子症と診断されたのです。
これが、精子に環境因子が影響するという研究の最初です。

それは驚きだったのですが、
その後も農薬、溶接、抗生物質、野菜やフルーツの摂取不足、ストレスやスマホの使用などが、
精子の減少に関係するのではないかと疑われていますが、
否定する論文も有り、まだ確定しているわけではありません。
まだ大規模な研究がされていないというのが現状なのです。

タマル産では不妊カップルの全員に、精液検査をしていますが、
定期的に検査をしている方では、精子の所見がしばらく良かったかと思うと、
次の年は何ヶ月も悪かったりするのです。その逆も有ります。
要はけっこう、年単位や月単位で精液所見が変わっているという事実です。
このことはどこにも書いておらず、私が発見したことです。
ただその原因が何かまでは分かりません。

精子がまったく居ない場合を無精子症と言うのです。
原因は精子の通り道が詰まってしまっている場合と、
精子を造っていない場合です。造っていない場合は、高い確率で染色体異常が有ります。
ただ、染色体に異常が有っても、正常に妊娠できる場合が有るので、諦めることもありません。

精子がまったく居ないのではなく、少ない場合が乏精子症です。
この場合はまず人工授精をします。
女性の年齢によって、施行する回数は2回から6回程度とします。
これは外来でできるし、費用もそれほど高額ではないので、まずしてみる価値は有ります。

これで妊娠しなければ、体外受精に進むわけですが、
これは女性に対して侵襲的な治療であることは覚えておいてください。
最終的には、顕微授精という手段も有ります。

それでもし女性が若い年齢であれば、男性側の精液所見も良くなったり悪くなったりするので、
しばらく治療をしてうまくいかなければ、
少し休んで、また翌年治療を再開してみる、というのも1つの方法かもしれませんね。
ただし、女性側の年齢を考えて計画を立てる必要が有ります。
まあ、ストレスも不妊の原因の大きな要素です。
それは男性にとっても精液所見が悪くなりますし、
女性にとっても、プロラクチン上昇により、排卵の抑制をきたすのでしたね。

現代人ならストレスは当たり前、うまく発散するように考えてください。

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