フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

自然体

2012-01-21 21:47:55 | Weblog
今日は久しぶりに「激カラ」という歌番組の司会に出演して来ました。とくに地元で活躍中の歌手の方が多く参加されています。三重テレビと岐阜チャンで放映されるそうですから、一度ご覧下さい。
私のアナウンサー生活はラジオが中心でテレビにお世話になったのはまだ7年程のことです。それだけにラジオに比べて多少緊張感がありますが、その一番は自然体になることの難しさからです。最初に生放送のレギュラーをやらせて貰ったときの一番の難しさは目線でした。カメラが多ければ多いほど困りましたね(慣れれば何ということも無いのですが)。『CMあけはこちらのカメラです』とフロアディレクターから指示があるとそのカメラに向かって肩をいからせているのです(笑)。ラジオでは考えられない緊張感でした。『出来るだけ自然体でお願いします』と言われることしばしばでした。
自然体というのは、意識すればするほど難しいですね。視聴率40%を超える紅白歌合戦なんてどんな緊張感なんでしょうね。逆にあの緊張感が何とも言えない快感だと言う歌手も多いでしょうけどね。ともかく多少の緊張を持ってしゃべっています。見て下さい。いつ放送かって?知らないんです(苦笑)。

覚悟

2012-01-20 21:40:05 | Weblog
イタリアの豪華客船の座礁事故での船長の対応に全世界から非難が集まっています。一方では映画山本五十六がヒットしています。どちらもリーダーとしてどう行動するかが注目されているのでしょう。
新聞の経済欄始め企業のトップの動向は大変重要な要素となっています。それだけにいつの世もリーダーとはが話題になります。時代によってぶれない考え方は「覚悟」が求められるということではないでしょうかね。あの船長には全く覚悟が見られない行動ですし、呆れるばかりです。
具体的に覚悟というと何でしょう。私考ですが、覚悟とは『誰の為に、どの組織の為に自分は仕事で貢献するかをはっきりと意識していること』だと思っています。ですから船長は乗客の安全に貢献することが第一となるわけです。こうした覚悟の欠如が至る所で見られるのが現実です。おそらくその仕事に就くときにはそれなりの覚悟を持っていたでしょうが、歳月は貢献する相手を忘れさせ、極端にいえば貢献の対象が自分になってしまうことが多くあるのでしょう。
古人はやはり人間を見抜いていました。
「初心に返れ」と。

折り鶴と手紙

2012-01-19 23:17:51 | Weblog
震災復興の願いを込めて作られた折り鶴が仙台などで展示されています。この折り鶴は千羽鶴として、病気快癒やスポーツ必勝を願ったりして折られることが多いですね。
鶴は長寿を象徴する鳥でもあり夫婦仲が良く一生連れ添うことから仲良しの象徴でもありますが、とくに鳴き声(鶴の一声)が共鳴して遠くまで届くことから、天に届く、つまり天上界に通じる鳥と言われているからです。願いが天に届くということですね。
この折り鶴は機械では折れないでしょうね。一つ一つ手で折るのですが、願いが叶うのは折っている最中にそれぞれの願いを念じているからです。送る相手をイメージしながら思いを鶴に托すのです。
同じようなことが言えるのは、手紙です。手紙は手書きが大切というのは、書いている間は相手を思い続けているからです。印刷されたものから温かさが伝わって来ないのも、やはり紙と向かい合う時間が無いからでしょう。何かを伝えるときはきちんと向き合うことが必要なのはこのことからも解ります。子供たちと話すときもまっすぐ向き合って接して行くことが伝わる秘訣だとそこから結論付けているのですが…。

生え抜き

2012-01-18 23:44:33 | Weblog
経営再建中の日本航空の次の社長に生え抜きの現専務が昇格するようです。稲森会長が生え抜きのリーダーが大切と決断した結果です。生え抜きのリーダーといえば、ドラゴンズの高木監督もそうです。
生え抜きを辞書で調べて見ると、その土地に生まれてそこでずっと育つこと、あるいは初めからそこに所属して今日に至っていることとあります。つまり抜くというのはそのことを最後までする、しとおすという意味があり、やり抜くの抜くと同じなのです。新体制は新しい何かを期待して起用されるわけですから、是非やり抜いてほしいものです。プロパーがずいぶんと勇気づけられるでしょう。ささやかな私の経験でもずっとアナウンサーをやり続けていることは小さな誇りになっています。さらに最後まで行けたらと意欲を燃やしているんですよ(笑)。
さて生え抜きに話は戻りますか、生え抜きは他人の釜の飯を食っていないことから、たくさんの方程式を解く方法を持っていないことがあります。一つの方法しか持っていないのでこの方法が一番と思いがちです。会社を熟知している利点を活かして新しい風を入れる勇気をまず持つことからスタートですね。

ひまわり

2012-01-17 23:25:34 | Weblog
17年前の今日、阪神淡路大震災が起きました。誰もが忘れられない一日です。この日になると、ひまわりを思い出します。それは「はるかのひまわり」といって、小学生6年生だったはるかちゃんという女の子が地震で亡くなりましたが、その家の跡地から、その年の夏にひまわりが咲きました。以来種を絶やさず毎年、花を咲かせているのです。その種は東日本で被災した人にも届けられ、ひまわりが復興のシンボルとなっています。
ひまわりの花は決して可憐な花ではなく、元気一杯の姿を感じさせますね。平時にはあまり人気が無いかも知れませんが、不安感のある現在では、前に進むのにピッタリの花ですね。
前に進むといえば、昨日インタビューした小金沢昇司さんの子育て論をご紹介しましょう。それは「三日坊主でいい」です。二人の男の子にいつも言っている言葉です。普通、三日坊主は余り良くないと思うのですが、この言葉は何でもチャレンジして、三日坊主でもいいから、自分にフィットするものを見つけてほしいとの意味です。三日坊主で止めてしまうのでなくて、また次に向かう積極性を持てということですね。自分の天職を太陽に例えれば、ひまわりはいつも太陽に向いていますから、まさにひまわりになれといっているのです。

サイコロ

2012-01-16 23:37:36 | Weblog
今日は16日。そこで「一の裏は六」という諺を思い出しました。この意味はサイコロの一の目の裏は六の目であることから、悪いことの後に良いことが巡ってくるということです。サイコロは対面の和は必ず7になりますね。詳しくはわかりませんが2345は方角を表しているそうです。
ところで海外のサイコロと日本製のサイコロの違いは解りますか?それは1の目が赤く着色されていることです。和歌山県の業者が他の会社のサイコロと区別する為に1の目を赤く塗ったという説があります(他の説では日の丸を表したというのがあります)。日本のサイコロの特徴ですね。
サイコロ遊びは数々ありますが、人生を左右するようなやり取りをするサイコロもありましたでしょう。よく股旅物の映画で、「賽の目任せ」なんて言葉がよく出ましたね。人生双六は賽の目によって進んでいきますが、実際の人生はそうはいきません。やはり出たとこ勝負ではなくしっかりとした裏付けのある生き方をしたいものです。
ただし気概としては、サイコロの気持ちになることも必要です。それはどう振ってもサイコロにはゼロはありませんから、踏み出す勇気が必要なら是非サイコロを振る気持ちを持ちたいですね。

数字

2012-01-15 23:34:53 | Weblog
毎週、日曜日は東海ラジオでSKE48の若いお嬢さんと話をする機会があります。午後3時からの「1+1+1=3じゃないよ」の中でのコーナー、「SKE48とおじいちゃん」です。おじいちゃんと言われるのには少し抵抗がありますが、実際に孫がいるから仕方ないかとあきらめています(笑)。
さてそこで今週の話は、知っておきたい数字です。地球一周は4万キロ、地球上の人口は約69億人などスケールの大きな数字からハガキの縦、横(148mm×100mm)など話していましたが、陸上の100m走の世界記録を紹介していて気づきました。我々の子供の頃からずうっと10・1秒が続いていました。今現在はジャマイカのウサイン・ボルトが2009年に出した9・58秒です。長い年月を経てわずか0・52秒短縮したに過ぎないのです。
いやいや、わずかではありませんね。大変な数字なんです。何が言いたいかと言うと、それぞれのジャンルで人間は大進歩を遂げていますが、その進歩のめくらましにあって、人間自身が過大評価をしてしまったのではないかと言うことです。しかしこの走ることにおいての数字はわずかです。この数字を見て人間自身の謙虚さを取り戻したいと思ったのです。そうすれば自然にメスを入れるような行為は慎むのではないでしょうか。

新聞少年

2012-01-14 23:17:56 | Weblog
まだ夜明け前の暗闇でも、新聞受けにはちゃんと朝刊が入っています。毎日毎日暑くても寒くても新聞を届けてくれる「新聞少年」には感謝感謝ですが、日本新聞協会によると、新聞少年は何と全体の2%以下になっているそうです。
「♪~僕の名前を知ってるかい、朝刊太郎というんだよ~♪」と山田太郎さんが歌った「新聞少年」がヒットしたのは昭和40年でした。東京オリンピックの前の年の統計では新聞販売店で働く7割以上が新聞少年で、その9割が中学生でした。家計を助けながら新聞配達をした子供達が多かったのですね。日本が豊かになるにつれて新聞少年は急速に減っていきました。こうした現状から新聞配達は大人の仕事になっていったのです。
新聞少年全盛の頃のちょっといい話。もうすぐバレンタインデーですが、バレンタインデーの当日に新聞少年に宛てたメッセージとチョコレートを新聞受けに入れていた人がいました。感謝の気持ちと貴方は一人じゃないよという絆を感じさせる行為です。寒い中、新聞を配る子供達の心に少し温かさが届いたのではないでしょうか。
経済的には豊かになりました。さて、こころは?

タニタ人気

2012-01-13 23:56:27 | Weblog
健康に関することに誰でも興味深々です。それを裏づけたのが、先日オープンした「丸の内タニタ食堂」です。オープン初日にはオープン前に予定していた整理券を配り終えるという盛況でした。「体脂肪計タニタの社員食堂」という社員食堂のレシピ本が爆発的なヒットをしましたが、愛読者から「実際に食べてみたい」という要望が殺到した為に健康管理に悩む人が多いオフィス街でオープンさせたものです。基本は一食あたりのカロリーは500キロカロリーです。タニタの社長は「一ヶ月通えば確実に体重は落ちる」と豪語しています。
ダイエットは誰も一度はチャレンジしたことがあると思いますが、結局は食事に無頓着になり挫折となることが多いですね。『健康的に痩せる』が基本ですが、かなり頑張って痩せている最中に、知人から「ちょっと痩せたね。どこか悪いんじゃない?」と問われて自分でも痩せすぎかなとついやめてしまうことがあります。この兼ね合いです。痩せた、太ったはむやみに発せない方がいいですよ。
ともあれ、健康な体重維持は食事、運動、休養のバランスの良いサイクルが一番大切なようです。

立場

2012-01-12 23:43:22 | Weblog
キングレコードの創立が80年になるそうです。比較していいのかどうかわかりませんが、日本で初めてのサル山が、東京・上野動物園に出来てから、こちらも80年だそうです。
サルというとリーダーをボス猿と呼んだものですが、ある記事によると飼育の現場では、今はボス猿に代わって「第一位オス」と呼んでいるそうです。理由は群れを統率する力が見られないからだそうです。どこかの国の政治の世界のようです。
話は戻りますが、キングレコードの80周年の記念のコンサート、なんと所属する歌手のほとんど45名が一同に会して歌います。聞くところによると4時間半の長丁場のようです。興味深いのはどんな唄う順番になるかということですね。キャリア、年齢、実績、なにを基準にして決めるかです(笑)。スタッフは頭を悩ますでしょう。
若い歌手の皆さんはもうひとつ仕事があります。それは挨拶です。先輩ばかりですから、すべての人にきちんと挨拶をしなければなりません。大切な楽屋での行事です。それとすべての人が個室の楽屋ではないので大部屋になれば化粧の為に座る場所にも注意ですぞ。こちらの方がドラマチックかも(笑)。