フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

新聞少年

2012-01-14 23:17:56 | Weblog
まだ夜明け前の暗闇でも、新聞受けにはちゃんと朝刊が入っています。毎日毎日暑くても寒くても新聞を届けてくれる「新聞少年」には感謝感謝ですが、日本新聞協会によると、新聞少年は何と全体の2%以下になっているそうです。
「♪~僕の名前を知ってるかい、朝刊太郎というんだよ~♪」と山田太郎さんが歌った「新聞少年」がヒットしたのは昭和40年でした。東京オリンピックの前の年の統計では新聞販売店で働く7割以上が新聞少年で、その9割が中学生でした。家計を助けながら新聞配達をした子供達が多かったのですね。日本が豊かになるにつれて新聞少年は急速に減っていきました。こうした現状から新聞配達は大人の仕事になっていったのです。
新聞少年全盛の頃のちょっといい話。もうすぐバレンタインデーですが、バレンタインデーの当日に新聞少年に宛てたメッセージとチョコレートを新聞受けに入れていた人がいました。感謝の気持ちと貴方は一人じゃないよという絆を感じさせる行為です。寒い中、新聞を配る子供達の心に少し温かさが届いたのではないでしょうか。
経済的には豊かになりました。さて、こころは?