高尾サポートレンジャー会

このブログでは高尾山で活動するボランティア「高尾サポートレンジャー会」の活動についてご紹介します。

2010/03/28 一日案内所

2010-03-28 23:59:59 | 2006~2018年度リンク 高尾山 活動&情報

ようやく春が来たと思ったら… またしても寒い、いや極寒の一日でした。朝から午前中にかけてはまだ良かったのですが、午後にはじっと座っていることができないほど、寒くなってしまいました。参加者一同、椅子にも座らず立ったままでガタガタブルブル…

 高尾山口での利用者には
・朝一番に来る、しっかりした装備の利用者(景信や陣場への縦走を考えている人)
・昼前に来るハイキング気分の利用者(家族連れ多し)
・午後になってくる「思いつきで来ちゃった」利用者(カップル多し)
の3パターンがあるのですが、今回はあとの2グループが少なく、午後からの対応数は激減してしまいました。しかし、そんな状態でも、最終的には458名の方に対応いたしました。

 特に今回は4号路、6号路の通行止めのこともあり、登山道の状況を尋ねられることが多かったように思います。ご協力いただいたSRの皆さん、寒い中ありがとうございました。

 さて、今年の一日案内所ですが、第4日曜日に固定して実施するつもりです。繁忙期に行っていた観光協会さんとの共同開催は、我々も一緒にテントで案内をするのではなく、レンジャー、サポートレンジャーは山内に散らばり、現場で情報提供をしたり、携帯電話などで山麓にリアルタイム情報を提供するなど、新しい形を模索していこうと考えています。

 一日案内所は、皆さんが今まで高尾を歩いてきた経験、知識を最大限発揮できる活動だと思います。今年度の一日案内所に、ふるってご参加ください。(レンジャー・福田)

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2010/3/28  自主巡回 北高尾

2010-03-28 20:00:00 | 2006~2018年度リンク 高尾山 活動&情報

参加者:5名
コース:高尾駅北口~駒木野~地蔵ピーク~富士見台~八王子城山~霊園前バス停~高尾駅北口

 本日の巡回は北高尾に残る小仏関所跡、八王子城跡などの歴史・文化遺産を訪ねながらの巡回となりました。
 先ず、高尾駅北口から徒歩にて駒木野にある小仏関所跡を訪ねました。江戸時代、甲州街道でもっとも堅固といわれた関所で、天正年間(1570年代)に北条氏照が甲州武田勢の侵攻に備えて小仏峠の頂上に設置したのがはじまりです。天正8年(1582年)に麓の駒木野に移され、北条氏滅亡後の元和2年(1616年)徳川家康により現在の場所に移されました。現在は関所の面影は何もありませんが、ただ通行人が手形を置いた手形石と吟味を待っている間手をついていた手付石だけが残っています。
 駒木野の関所跡から地蔵ピークを経由して富士見台へと向かいました。このルートは東京都発行の2008年版「高尾陣場の自然」地図に始めて赤の破線で記入されています。
 いくつかピークを越えていよいよ富士見台へ最後の上りとなる鞍部に到着した時、直径1mを超えるモミの大木が4~5本真っ二つに折れて、その内の1本が登山道をふさいでいました(写真参照)。
 3月21日の深夜から早朝にかけての暴風雨によるものと思われますが、自然の脅威をまざまざと見せ付けられた感がありました。(数日後都レンジャーから、この倒木を処理したとの報告をいただきました。)
 富士見台で昼食のあと八王子城山・八王子城跡へと向かいました。八王子城は日本100名城にも選ばれている幻の名城です。北条氏照が天正15年 (1587年) 頃に築城した(と云われているが定かではありません)が天正18年(1590年)6月23日豊臣秀吉軍の前田利家・上杉景勝・真田昌幸などの連合軍に攻められ一日で落城しました。標高445mの急峻な八王子城山(深沢山)の山頂に本丸跡があり、本丸跡直下の松木曲輪からは関東平野を一望することが出来ます。ここから関東平野を眺めていると、関東一円を支配下においた小田原北条氏が、関東経営の拠点として八王子城を築城したことが容易に理解できます。
 難攻不落の八王子城でありましたが、主力部隊は城主氏照と共に小田原城に詰めており、城内には僅か1,000名の軍勢しか残っておらず、一日で落城したのも肯けます。
 当時に思いを馳せながら、大手門跡から古道を通り曳橋へと向かいました、曳橋からは城山川と御主殿の滝を眺めることが出来ますが、築城当時の城山川や御主殿の滝は防御に堅固な峡谷であったと想像できます。虎口の石垣や石畳は当時のものを使用して復元されており、御主殿跡からは現在わが国唯一の出土例であるベネチア製レースガラス器の破片が出土しています。(昨年7月、江戸東京博物館でのイベントで展示されていました。)
 高尾周辺には歴史・文化遺産が数多く残っています。これらを巡回コースに組み込んだ巡回をこれからも企画していきたいと思っています。
 巡回に参加された皆さんお疲れ様でした、きっと歴史のロマンを感じた巡回だったと思います。(SR/TF)

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