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麒麟琳記〜敏腕Pの日々のつぶやき改題

還暦手前の身の回りのこまごま。
スポーツや映画演劇など。

体育の日に文化の話を

2011年10月10日 | 鑑賞・まなび

七日(金)は、助成金の説明会後に
王子で一本芝居を観た。
とうきょう花菜(ばなな)という
地域劇団の公演。

「北とぴあ演劇祭2011」、
21作品の中の一編で、
北区王子にある「北とぴあ」の
つつじホールにて。

『涙の川をこえて』
(作/とうきょう花菜、
演出/橋本哲男)は、タイトルから
うっすら見えてきますが、
やはり3.11から生まれた作品。

避難所に集まった人々が、
演劇を通して、新たな一歩を踏み出す
というお話。
後半は客席からすすり泣きが
聞こえる、感動の一編でした。

それと並行して。
文化助成の縮小についての
メッセージも、あるボリュームで
語られていました。

恐らく区の文化施策の一環であり、
税金が投入された演劇祭なのでしょう。

僕も世田谷区や杉並区の
演劇祭に関わったことがあり、
気持ちは十二分にわかりました。
じわじわと削られたり、
規模拡大に対して現状維持だと
事実上の減額になったり……

限られた予算の中で、真っ先に削られるのが
文化関連予算ですから……。

『涙~』では、演劇サークルの活動
のみならず、大学での研究職にも触れた
重層的な描き方がナイスでした。

このあたり長~くなるので
ここらでやめて、再び全体の話に戻します。

たった1回公演ではもったいないな
と思いました。

地域演劇は何処も、中年以上の女性が
多くなりがちで、とうきょう花菜も
例外ではないけれど……
12回目の今回、若い男女が加わった。
来年以降の益々の飛躍を期待したい。

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ポイントサイトと助成金

2011年10月09日 | 身辺雑記
ウェブ上でポイントを集めて、
それが現金になったり、
同様の価値になるサイトが
あることは知っていた。
が、思った以上にありますな
(@_@)(@_@)(@_@)

一昨日、助成金の説明会に参加と書いた。
正確に記すと、
独立行政法人日本芸術文化振興会
・・・かなり厳めしい
そういうお役所の開いた会でした。

日本青年館の大ホールの二階席まで
入ってたから少なくみても7~800人はいた。

恐らくその倍以上の申請が、
来月どっどど、どどどと押し寄せる。
冒頭のポイントサイトどころじゃない。

幾つか覗いたら、ビンゴや双六や、
工夫はあるものの概要は同じ。

恐らく我らの申請も、似たようなのが
どどどど、どどっと押し寄せるのだ。

仕事とはいえ大変だ。
書く方もだが、受ける方はもっと。

劇団にいた頃、零時を回った事務所に
「助成金のことで質問が…」って、
完全に時間感覚失ってるよ
普通いないって。
ま、それくらい大変な作業なんだろう。

今年は久々に提出するので、
振興基金のお役人のことより、
まずは締め切り目指して頑張らねば。
受理されますように。
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運動会の練習を眺めて。

2011年10月07日 | 身辺雑記
とある助成金の説明会に出席。
と言っても、大ホール一杯に集まる、
演劇や音楽、伝統芸能、美術等々
芸術全般に関わる、その数たるや……

さて、その会場最寄駅が千駄ヶ谷。
駅前の東京体育館は只今、
熱く「世界体操」開催中


正面入口です

この脇を抜けて日本青年館へ。
手前の広場で、保育園児が
リレーの練習をしていた。
運動会の季節だ

で。これがなかなか面白いので
しばし眺めいってしまった。
大きく差が開いても、
個人差もかなりあるからすぐ追い付くし、
逆転したかと思えばバトンを落とし、
あるいは途中で飽きるのか
一気にペースダウンする娘がいれば、
大人顔負けのスプリンターもいる。

バトンを貰ったそばから、
もう渡す体勢で、手をいっぱいに
伸ばしバランス悪くひょこひょこ走る
愛くるしい女の子も……

かなりエキサイティングかつ
微笑ましいレース。

これに敵う演劇を創ろうと思ったら
かなり難儀だ。

青年館に集まった数多の団体の
幾つが太刀打ちできるだろう……。

ま他人様はともかく。
保育園児のリレーに負けない
「舞台」を目指して、頑張って行こう!


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劇団の力

2011年10月07日 | 制作公演関連
10月5日、そぼ降る雨の中、
向かったのは江古田と東長崎
どちらからも徒歩8分の
One's studio。劇団一の会の拠点。

初めてだと(天候のせいもあって)
少々不安になりかける岐路に、
若いスタッフが立っていた。
嬉しい心遣い
無事、会場につくや・・・
受付、傘番、もぎり、場内整理に
招待客の誘導まで
・・・ここにも沢山のスタッフ。

劇団の力ここにあり。

拝見した『ひまわり』は第27回公演。
1999年の設立とのこと、
12年で年2.25回の平均公演回数は
その旺盛な創造を物語る。

そうそう。05年、当時僕が在籍していた
劇団の若手が客演したので、
一度「一の会」の芝居は見ている。
当時は、千川にアトリエがあった。

僕のいた東演の拠点は、
8分どころじゃ息行き着かない、
やはり若手が道に立ったりする。
初日などは、ベテランも勢揃いで
客を圧倒する勢いだった

「ふるさとは遠くに在りて……」
劇団の、問題点も多々あるけれど、
「一の会」では良い面をいっぱい
見せてもらった。

(公演のことは前回書きました

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ひまわり

2011年10月06日 | 鑑賞・まなび
すっかり秋
季節外れのタイトルは芝居の題名。
竹内銃一郎の代表作のひとつだ。

ちょいと前、岸田國士云々と述べたが
彼も岸田戯曲賞作家である。

さて『ひまわり』
チェーホフやシェイクスピアの
名台詞が次々登場する。
どころか、
登場する三人姉妹は自らを
オーリガ、マーシャ、イリーナと名乗る。

11月に『三人姉妹』の公演を控えるので
大いに勉強になった



バブル期の映像といえば、
お立ち台で踊るワンレンボディコン。
勢いのある時代だった
『ひまわり』の初演は1988年。
劇中にDCブランドや
ウォーターフロントが
出てくるわけじゃないのだが、
やはりエネルギーが高い

父親が「父」であることを辞め
アルバイトで「父」を募る……
そんな現実離れの設定の裏側に
大いなる毒のある芝居。

そんな概略を超えて、
ぐぐっと客席に迫る何かがあった。

拝見したのは、一の会。
江古田にある拠点「one's studio」にて。

出演の面々もまたバブル期を謳歌した
世代のようだ。
父性喪失といったテーマも伝えながら、
前述の「何か」をぐぐっと、
観客に伝える力強さがあった。
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伝えたいもの

2011年10月05日 | 制作公演関連
とある芸人さんが、
実際におつきあいされている方に
プロポーズする番組を、
たまさか見た。

芸人の実母まで出ていて…
で。そのお母さんと彼女が
似ていたのだ。

これはうまく行くなあ…と思った。
いや僕は何百組もお見合い結婚を
成立させた、やり手の仲人じゃないけど。

ただ5000人も集めたコンサートの
最後にって演出はどうよ?
とは少し思いました。

ま、テレビの視聴率が大変らしく
バラエティは新しい模索をしつつも、
既存の番組がエスカレートするのは
止めようがないのかも・・・。

うんにゃ。
我々演劇界だって、いや演劇こそ
動員には苦労しておりまして
他人様のことをとやかく言っておれません。

何を伝えたいのか、
それをどう表現するか・・・

いろはの「い」ですけど、
それを忘れないようにしたい、と。


わっ、僕ごときが生意気な
そうじゃなく。
親に似た異性との結婚がうまくいくってのは
よく聞く話で。
真偽はともかく、恐らくそこには
「伝えたい」ものが、
次の世代に「伝わった」
一つの形であると思います。
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おまたせ、酒井です。

2011年10月04日 | スポーツ

サッカー日本代表に
柏の酒井宏樹が追加召集。
故障の清武のかわって。 

内田を呼ばない時点で
てっきり酒井と思った人は
野田内閣を支持する率より多かった筈だ。

篤人に加え本田もいないが、この時期に
色んなオプション試せるのはプラスっしょ。

個人的には本田離脱時点で
松井大輔を……と思ったけど、
三十路の新婚のパパは、
もう構想外でしょうか。

もちろんタイプ違うけど、
香川がトップ下で、松井と岡崎。
三人で自由でポジションチェンジする
楽しいサッカーを
ま、いない人の話はこれくらいにして。

キリン杯とW杯予選。
格下相手だからと油断はできないし、
急造で戦うのも良くはない。
のだけれども、
せっかく呼んだのだから積極的に試したい。
酒井を。

それにサムライのDF。
いつまでも今野や駒野じゃないでしょ。
長友、内田、吉田、槙野、伊野波、栗原に
酒井宏って陣容でブラジルを
目指して欲しい。…ないだろうけど

ベテランの経験が欲しいのなら、
闘莉王や中澤でよくね?
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SASUKE2011秋

2011年10月04日 | 鑑賞・まなび
SASUKEの面白さは、
僕が書くまでもなく、
陸上の元日本代表や
元ボクシングチャンプさえ
簡単に敗れ去る過酷なコースを
この競技のために
血と汗の滲む努力を重ねた
無名の戦士が
世界的なヒーローになるところ。

勉強でもスポーツでも目立たない
大人しいクラスメートが
遠足で遭難した際(?)
突然ボーイスカウトでの
経験値を発揮して大活躍
・・・ってのが、余りに突飛なら
ある時、似顔絵が上手なことが
判明する程度でもいいのだが。

とにかく、人間一人ひとりに
長所があるよね!というのが
ダイナミックに展開する番組だ。

ほいでもって。その面白さ故、
番組は歴史を積み重ねて。
過酷な体力勝負を競う縦糸に
挑戦する者個々のストーリーという
横糸が編まれることになった。

今回はそんな流れを汲んで
世代交代を強く感じさせる
27回大会となった!

さて。スポーツの試合は、
生だからこそつまらないゲームに
なることもある。
SASUKEも、毎回完全制覇が
出るわけじゃない。
録画だし、編集という演出も施されているが
それでも尚「凡戦」の回もある。

それを避けるべく
「サスケ・オールスターズ」を
少々劇的に煽り過ぎた弱みもあるが。

2011秋は、史上初、
二度目の完全制覇を果たして、
なかなかの盛り上がりでした。
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(続)岸田國士的なるものをめぐって

2011年10月03日 | 鑑賞・まなび
岸田國士(1890-1954年)は、
文学座を岩田豊雄、久保田万太郎らと
設立した人物として知られている。

また、彼の遺志顕彰のために作られた
「岸田戯曲賞」は、国内で最も権威ある
戯曲賞である。

さて。1923年、フランスから帰国した
岸田の戯曲は、それまで日本の主流だった
《主義主張を伝えるための戯曲》
ではなく、そのセリフの裏側に隠された
あるいは溢れ出る心理・葛藤にこそ
演劇の本質がある、というものだった。

今回のP-カンパニーの試みは、
竹本穣、石原燃、阿藤智恵、
三人の劇作家が、それをどう捉え、
どうリスペクトし、あるいはどう反発し、
「新作短編」を書き下ろすか、
を狙った企画・・・だそうだ。

なので、単純に「岸田的」な作品が揃った
公演ではなかった。

さてさて。此度の番外公演弐は、
とことん削ぎ落とした美術を含め、
総合的な演劇として、決して派手ではないが
美しく輝いていた。


公演は残すところ3ステージ。
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岸田國士的なるものをめぐって

2011年10月03日 | 鑑賞・まなび
大人の鑑賞に足る、芳醇な舞台でした。


Pカンパニー番外公演その弐
『岸田國士的なるものをめぐって
~3人の作家による新作短編集』
2011年9月30日→10月1日
西池袋・スタジオP

昨日、福岡ソフトバンクが
リーグ優勝を果たしたけれど……
先発、中継ぎ、抑え、
それぞれが能力を最大限に発揮、
見事な完封勝利!!!
……そんな三作品でした。

一本目
『果樹園に降る雨』
作/竹本穣、演出/木島恭

最も長い40分ほどの作品は、
長いイニングを肩の力を抜いて、
打たせて取る投球。
間合いをたっぷり取って、
常にバッテリー側のペースで
コースを丁寧に投げ分けた。

二本目
『はっさく』
作/石原燃、演出/小笠原響

剛速球、あるいはシュートを
バッターの胸元にびゅんびゅん投じ、
気持ちで一歩も引かない
気合のピッチング。
ストッパータイプをあえて
二番手に置いたことが
「公演」としてのバランスにも
メリハリがついた。

三本目
『曼珠沙華』
作/阿藤智恵、演出/富士川正美

魔球というか……
打者の打ち気を逸らす間合いと
癖球で、打者は手が出ず、
あるいは見逃しの、
三振の山を築いた感じ。

【続く】

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