Candoli兄弟の弟、Conte Candoliはアメリカ西海岸出身のトランペッター。兄のPete Candoli同様に50年代ウェスト・コースト・ジャズにおいて重要人物とされる存在だそうです。本作はそんな彼がAll Stars名義で1960年にハリウッドで吹き込んだ1枚。最もオールスターとは言えどビッグバンド形式ではなく、タイトルにもあるようにスモール・コンボ編成でこれがなかなかに良質の2管クインテット。リーダーのConte Candoliと共にフロントを勤めるのはBuddy Colletteなのですが、元来マルチ・リード奏者である彼がこの盤ではテナーのみに絞って吹き込みを行っています。そしてピアノを勤めるのはVince Guaraldi。サバービア的にはピーナッツ(スヌーピー)のサントラで有名な人ですよね。さて、そんなメンバーを率いてConte Candoliがここで提唱するのは、東海岸の影響が見え隠れする夜感漂うハードバップ。取り立てて何か派手な楽曲が入っているわけではないのですが、演奏の雰囲気のところどころが絶妙に格好いいアレンジで素晴らしいです。特にM-1のMuggin' The MinorやM-6のLittle David辺りは、デンマークのJazz Quintet '60の演奏などにも近い男気溢れる夜ジャズ。ジャズダンサー的な楽曲では決してありませんが、聴くものに強烈な印象を残す緊張感が張り詰めた演奏が唯一無二です。一応US産ではありますが、欧州ジャズ好きの方でもきっと好きになれるはず。オススメ盤です。
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