■三里塚反対同盟が一斉行動と記者会見
前進 速報版 2015年3月19日 08:47
3月15日、三里塚芝山連合空港反対同盟と支援連絡会議は、第23回を数える周辺地域一斉行動に立ち上がった。さらに、3・4農地裁判控訴審結審という事態を受けて、反対同盟の記者会見が開かれた。
午前8時30分に天神峰の市東孝雄さん宅離れに全員が集合。この日のために用意された「反対同盟ニュース」最新号は、冒頭で「東京高裁・小林裁判長による結審を弾劾する」との大きな見出しで、3・4控訴審闘争を報告し、3・29全国集会への参加を呼びかけている。さらに、安倍政権の戦争政策と沖縄・辺野古での新基地建設攻撃を弾劾し、成田空港の破綻ぶりを示す記事や、安倍の改憲策動に怒る住民の声を載せている。
また、3・29への参加を呼びかける新たなカラーチラシがお目見えした。市東さんが農作業にいそしむ写真を全面に活用し、「ゆずれないものがある/農地は命」とシンプルに書かれている。多くの言葉を費やすよりも、市東さんの奥深い決意が見る者に伝わるだろう。
市東さんが、「先日の裁判は結審ということになったが、不当判決を粉砕するために今日も全力で闘い、3・29に多くの人びとを集めよう」と訴えた。これを受けて、分担地域などを確認して、早速全員が飛び出していった。
婦人行動隊の宮本麻子さんは、川上地区を中心に回り次々とニュース・チラシを渡していった。「栗山公園は、SLが展示してある市役所近くの公園だね。今回の集会はいい会場だ」と積極的な反応が返ってきた。また、カラーチラシを受け取るなり、「おっ、市東さん! がんばってください」と笑顔で応じる若い人も。この間の一斉行動を通じて、市東さんの顔も生きる姿勢も、人びとの心に深く印象付けられているのだ。
午前10時30分から、市東さん宅離れで記者会見が開かれ、約10社が参加した。最初に北原鉱治事務局長が口火を切った。「3・29会場の栗山公園、旧成田市営グラウンドは、47年前に反対同盟と学生・労働者が機動隊と激しくぶつかった実力闘争の原点だ。多くの人の思い出に刻まれている場所だろう。昨今の情勢には、戦争へ向かう危険を感じる。記者のみなさんもこの集会を世に知らしめ、戦争反対を訴えてほしい」
事務局員の萩原富夫さんは、3・29の趣旨を説明した。「高裁のだまし打ち的弁論終結、結審を弾劾する。絶対に認められない。われわれは3万人署名を継続しながら、高裁に対して農地取り上げの不当を突きつけ、さらなる攻勢をかける。そうした反撃の一環として3・29全国集会・デモを成田市中心部で行う。住民・市民の支持・賛同・共感を得ることをめざす。発言の中では、動労千葉からは特急廃止・ローカル線切り捨てに対する闘いの報告が予定されている。これは農業つぶしと一体の攻撃だ。われわれは市東さんの農地を必ず守る」
記者たちからは3・29集会の開催地の由来、集会内容、デモ予定コースなどについての質問が殺到した。新カラーチラシが披露されると、感想・好評が口々に述べられ、マスコミの反対同盟の闘いへの注目と関心の高さが示された。(TN)