analog player & Vacuum valve amplifier (Electron Tube Amp)

こちらの記事は製作・修理・改造を推奨するものではありません。
故障・事故等が起きても当方責任は負いかねます。

カップリングコンデンサー交換 (importance)

2020-04-05 00:07:52 | CfD-4 (オートバランス)

以前5687のグリッド抵抗を交換したとき、カップリングコンデンサー(C.C.)とグリッド抵抗を小さいものにして時定数を下げた方がいい、とED様からアドバイスを受けた。現在のC.C.は0.22μF、グリッド抵抗は900kΩ。

 

ラジ技誌の設計の時は、

時定数 R(680kΩ)×C(0.22μF)より 150ms、

ローカット周波数F=1/(2πRC)より 1.1Hz。

 

① 現在の時定数 R(900kΩ)×C(0.22μF)より 198ms、

ローカット周波数 0.8Hz。

 

 

② これのC.C.を0.1μFに交換すると、

時定数はR(900kΩ)×C(0.1μF)より 90ms、

ローカット周波数 1.8Hz。

 

確かこの三倍が実際のローカット周波数だから・・・最大でも6Hz以下。大丈夫じゃね?

C.C.を0.1μFにした結果だが、F特はそんなに変わらない。高域が少し伸びたかな?

下グラフ青線が交換前(0.22μF)

赤線が交換後(0.1μF)。

F特を測りながら波形を見たのだが、方形波になっている。

なんだ?また方形波と間違えたかと思って発振器を見たが間違ってない。
周波数の高い方になるとサイン波に戻る。
入力信号の音量を絞ったらサイン波に戻った。
なんだこれ?
 
 

音を聴く。

これは周波数というよりコンデンサーの質の問題が大きいように思う。

レンジが広がった。肉感は少し後退した。

高域も詰まった感じがしない。

私はオイルコン礼讃だが、これだったらこちらの方がいいかも?なんか最近オイルコンが曇った音に聞こえる。

交換したのはVISHAYのフィルムコン。

前に雑誌でフィルムコンを絶賛してたが、良くわからなかった。

それがここに来て「そういうことか」思うようになった。

なるほど。

今まではもしかして回路の不良をオイルコンでごまかしてた?

なんては思いたくない。

 

 

③ 次に5687グリッド抵抗を900kΩから300kΩにする。

時定数はR(300kΩ)×C(0.1μF)より 30ms、

ローカット周波数 5.3Hz。

下グラフ赤線が交換前(900kΩ)

緑線が交換後(300kΩ)

高域は少し落ちる。ローカット周波数は上がったのに低域は伸びた。でも微妙な差だが。

いま夜中だが、少し音出ししてる。特に問題ないと思う。
 
でも、コンデンサーがパンクして燃えたときからなのだが、なんか安心して聴けないんだよな。パンッって言ってアンプが破裂、スピーカー飛ぶ、なんてこと想像してしまう。

コメント (1)    この記事についてブログを書く
« マブナを求めて8 | トップ | カップリングコンデンサー交... »

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
時定数 (ED)
2020-04-05 11:04:26
NFBを掛けるときに考慮する一つのポイントとして、低域の時定数があります。

特に重要なのが、カップリングコンと次段のグリッド抵抗による時定数(T1)と、出力トランスと真空管の内部抵抗で決まる時定数(T2)の関係です。

NFBを掛けるとき、T1とT2の関係により以下のような傾向になります。

・T1>T2になっていると低域が減少
・T1=T2では、NFB量が多いと低域にピーク
・T1<T2では、低域がフラット傾向に増加

ということで、時定数を考慮しないと、低域が不安定になったり、NFBを掛けるほど低域が減少してしまうこともあるので注意が必要です。

このアンプは、T2が30mS程度になっているようなので、できればT1を20mS程度まで下げてみてください。

ただ、現状のT1=30mSでも、NFB量が少なく低域のピークが出ていないので問題はないかもしれません。
返信する

コメントを投稿