いま、メニューインのクロイツェルを聴いている。TAE-3型フォノイコで聴いてた時のような「腫れ物」に触るようなひりひりした感じは無い。→悪い意味ではなく、ベールを剥がして剥がして・・・・その音の事である。低音も無くはないが、だいぶ少ない。広がり感も無い。だがしかし、元に戻そうという気は起きない。不思議だ。本来このレコードは録音が良いと思っていた。しかし今の音は古いというか、懐かしい。どこぞのコンサートホールで鳴っているようではなく、古い木造の、そう音楽室の様な湿気っぽい雰囲気がある。もしかしてちょっと変わった、珍しいだけかもしれない。
とは言いつつも、中音の、この独特な鳴り方。今までのトランスを使わないTAE-3型フォノ → TAC-1型プリ → 6CA7PPULstereoのような、広がりが有り低音も迫力十分、だがのっぺり凹凸の無い2次元的な音ではない。余計な物をそぎ落とした、この音。言い過ぎかもしれないが佐久間アンプを思い出させる。数年前何回か行ったコンコルド。あの時は佐久間アンプの特徴がよく解からなかった。なんか綺麗、位にしか思わなかった。今ならなんとなく解かる気がする。トランスを通すとナローレンジで曇った音。そんな風に思ってたがここまでやって解かるものがあるのではないか。フォノには初段の後にインピーダンス変換、そしてEQカーブ用、パワーの入力トランス。なぜかプリアンプにはトランスが合わなかった。
DS3000にはもったいない鳴らし方とも思うがDS3000だからこの音が出てるのだと思う。ほんとはもっと高能率の2ウェイかフルレンジの様なスピーカーが合うような気もしながらDS3000を鳴らしている。
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