2009年、日本でも公開されたアカデミー賞外国語映画賞アルゼンチン映画の
「瞳の奥の秘密」のハリウッドリメイク作。
13年前の未解決殺人事件を解決すべく、捜査員たちが再会し、その後思わぬ真相にたどり着く。
監督&脚本は「ニュースの天才」(←つまんない)などのビリー・レイ。
オリジナルが面白かったので、ハリウッドリメイクなんて〜と思いつつも
ジュリア・ロバーツにニコールが初共演ってことでやはり気になったのでずっと観たかったのをやっと。
FBI捜査官レイに、アカデミー賞作品賞受賞「それでも夜は明ける」のキウェテル・イジョフォー。
9.11後にテロ対策班の担当。
テロ対策合同捜査班での相棒で良き友人のジェスにジュリア・ロバーツ。
娘が13年前に殺された暗い過去を引きずる。
素晴らしかった。
撮影監督は夫のダニー・モダー。
昔から野心家でエリート検事補となったクレアに、ニコール・キッドマン。
自他共に認める数年のボトックス効果でシワとたるみもなく、相変わらず人形のような美貌と若さを保つが
すっぴんで演じたジュリアと対極的。
ちなみに実年齢は二人とも一緒の今年49歳。
FBI上司にアルフレッド・モリナー。
13年前と数年前、そして現在と映像が切り替わりながら進行する。
これは過去のシーンなのか見分けるのに、レイがほぼ変わらないからわかりづらい
ニコールはストレートヘアにして清楚な感じにしたからまぁ、わかるとして
この二人特に、数年前と今というのが分かりづらすぎる。
イジョフォーはオリジナルの主人公に真似たつもりなのかアゴ周りのヒゲだけはそっくりだけど。
だいたいがこの相棒の、バンピー演じたディーン・ノリスが禿げてるか髪あるかで見分けると早いという 笑
ま、そんなことはさておき。
【オリジナルとリメイクとの違い】
オリジナルは印象深かったけど何せ観たのが7年前となると、それ以降観てないしほぼ記憶が薄れていて
わざとに忘れてリメイク観た方が楽しめるかなと思ってそのまま観たんだけど、、、
殺されたのは娘じゃなくて妻だったはずというのは覚えていたし、相棒がすごく可哀想だったことも
印象的で覚えてた。
「こんなんだったかな?」と思ったのはその辺も違ってて
軍政下のブエノスアイレスを9.11後に変えてるのはアメリカだからねとも思ったけど
その情報を仕入れている闇屋の坊やを怪しいと思ってしまったレイは、ひたすら追い続ける。
一度逃しても、FBIの上の者たちが証拠となりそうだったものを潰していく。
途中、サッカー場が出てきてそこで偶然犯人らしき男を見つける、というのは野球場に変わっていたし、
犯人と思い込んでいる男がコミックを書いていて、、、という件もオリジナルにはなかったはず。
愛する人を殺された思いから、あることを考えていて
途中その言葉が伏線となりラストへのオチに繋がっているのはオリジナルと一緒でした〜。
結局、そこがやりたいからこのリメイク企画が持ち上がるんだろうし
実際この作品はそのオチの主人公の言動が全てでもあるわけだから、、、、。
6/10(62点)
ちょこっとネタバレこみ
ジュリアとニコールの初共演が見られて良かった。というところがわたしには大きい。
オリジナルを知って観るのと、知らずに観るのとではやっぱり感想も違うだろうし、オリジナルとどうしても比べて見ちゃう。
未見だったら、この三人の共演とストーリーに引き込まれるかもだけど、
このレイって男はそんなにもニコールにこだわるのがなんかなぁって感じも。
君はすごく年をとったみたいにジェス(ジュリア)にはいうのにクレア(ニコール)には雑誌の背中開いたドレス見てて
ニコール現れるとアタフタして、「君には90ページの素敵なドレスが似合うよ」などと言ったり、
婚約者いてのちに結婚して仕事も成功したニコールはニコールで、
「どうしてあの時、誘ってくれなかったの」とか夫がいる家に呼んで(怪我したからといって)
夫が出てきたら「あの人は理解してるから」とか思わせぶりになったまま何もなく終わっていた。
(あったらあったでそっちの話に行くのかってツッコミはいるだろうけど)
娘を失ったジェスに対しては、
13年前に、ジェスの娘とサプライズでプレゼントを買いにいく約束をしてたのを
仕事の急用が入ってキャンセルしたため一人で行かせたら、その数時間後遺体で見つかったということで
自分の責任だと責めていたけど、そこまで固執するのも少し理由としては少し弱いかなと思ってしまう。
それと全然関係のなかった犯人と思われた奴をずっと追っていて
実はジェスがもう捕まえていたなんて、ずっと言えなかった、言わなかったというのがポイントで
最後に繋がるのだけど、探すことと悔いの思いで生きてきたレイの人生もなんだか、、、
この辺りはオリジナルはおかしくなかったと思うけど。
ニコールはお色気担当みたいな感じで?さすが
犯人を自供させるように持って行く手口はお手のものという感じでハマっていたしキャラにあってて良かったけど。
それにしてもやっぱりジュリア・ロバーツ
女優魂というかやっぱり素晴らしいなと。演技の力量を見せつけられた気がした。
ニコールもクールな役だし、もちろん巧いのもわかってるけど今回は特にジュリア素晴らしかった
一人の、娘を失って、何年経ってもどうしたって苦しみが消えない母親の心の機微が伝わって。
ずっと同じ席に毎日通って犯人を待ち構えて。
(犯人捕まえるために父親がロクヨンでも毎日一軒一軒沢山電話してとかあったけど)
「諦めない精神は必ず勝利する」みたいな名言、良かった。
劇中、一度だけ見せる娘といるときのジュリアの笑顔が輝いてた
オリジナルもそうだったけど、
犯人を自分で捕まえて小屋に閉じ込めて一生殺さずジワジワと衰弱させながら置いておく
って、娘を殺した憎き犯人のそばになんていたくもないし、餌(ご飯)は適当なものだったとしても
作ってやりたくもないし、あげに行く時に顔を見たくもないし
不潔で匂いだってすごいだろうに自分家に置いておく(倉庫や納屋だとしても)なんてことは
わたしだったら絶対考えられないなー。
まぁ、そこが当時はすごいオチだということもあったんだけど。
最後、一応、穴を掘って調べてたということにしたレイと箱を奥にしまったクレア。
本作良かった方は未見であれば是非、アルゼンチン映画のオリジナルの方を
2002年、ロサンゼルス。殺人事件の現場に駆け付けたFBI捜査官のレイは、被害者を見て絶句する。その被害者は、テロ対策合同捜査班でのパートナーで、親友でもある検察局捜査官のジェスの最愛の娘だったのだ。レイはエリート検事補のクレアと共に捜査に乗り出し、一度は容疑者を特定するものの、FBI 組織内の事情により真相は闇に葬り去られてしまった。あれから13年、驚愕の事実が紐解かれてゆく─。
『シークレット・アイズ』予告編
SECRET IN THEIR EYES 2015年 111min
6月10日より、公開中〜
プレミアはニコール欠席で三人揃わず、、、