「トト・ザ・ヒーロー」「八日目」で知られるベルギーのジャコ・バン・ドルマル監督が13年振りに撮った2009年作。
日本公開。主演は、カメレオン俳優 ジャレッド・レト。本作では9パターンの男を演じ分ける!
←ノーマル版
本作の前の、「チャプター27」(2007)では、2ヶ月かけて30キロも体重を増量。
(そのさらに前の〔ロンリーハート」ではハゲだし)
今回さすがに子供は演じないけど それにしても9パターンって凄い。
ジャレッド9変化もお楽しみのひとつ。
118歳という老人に化けるにあたり、前日は5時間も叫んで声を枯らして挑んだとか。
俳優業の他に、 30 SECONDS TO MARS
のミュージシャンとしての活動も積極的で、去年夏日本でもライブをしている。
あの時、ああすれば、、、、ひとつひとつの選択で大きく運命は変わっていく。
それは大きな人生における選択だけじゃなく、ほんの些細な日常の出来事の中でも常に選択をしている
「バタフライ・エフェクト」ほど大きな物語の展開をしないものの、バタフライ効果の理論で いくつもの人生パターンを描く。
断片的なパズルが組合わさったような複雑構成の編集、大変だったろうな なんて思わず感心しちゃう。
バタフライ効果。
1972年に、気象学者のエドワード・ローレンツが「ブラジルで蝶が羽ばたけば、テキサスで竜巻が起こる」と比喩的にカオス理論を表現したことに由来する。
初期条件の小さな違いが、時間の経過とともに拡大し、やがては予測不可能な大きな違いをもたらす……
三人の女性との人生が、どんどん枝分かれをしながら 描かれていく。
映像のスケールも半端なくお金かかってるわ、(50億円!!)細かいカットを膨大に撮ったと思わせる映像の面白さ、
2092年、科学技術の進歩により不死が実現した世界で、唯一命に限りのある118歳のニモは、死を目前にして過去を回想する。
キャスト。
ニモの人生に関わった3人の女性。
ある世界では離ればなれになった恋人アンナを探して、
別の世界では鬱病に苦しむエリースを見守り、またある世界では愛のない妻との生活を送る。。。
ハリーではない →
アンナには、ダイアン・クルーガー
哀しいシーンばかり、ちょっと可哀想 サラ・ポーリー。
「真夜中のピアニスト」のリン・ダン・フォン。
ニモの両親、父親にはリス・エヴァンスが出てて わたしには嬉しいサプライズ
ある時は浮浪者、ある時はひたすら待つ男、ある時は火星へ行き、、、幾通りもの人生、幾通りもの死を迎え、、、
その人生の中で、本当に愛した女性との愛はかけがえのないもの。
15歳のニモ役、トビー・レグボくん、新人。ジャレッドってより、キリアン・マーフィー似でなかなか可愛い。
SFであり、ファンタジーであり、ラブストーリーでもあり、、、、
人生はいくつもの選択が折り重なった自分にしか演じられないドラマ
人生は、選択の連続。
ままならないこともあるけど、どこでなにを選ぶかは自分次第。
無限の可能性があるーーーーーーーーーーーーーー。
2092年、化学の進歩で不死が可能となった世界で、118歳のニモ・ノーバディは唯一の命に限りある人間だった。
ニモは記憶をたどり昔のことを思い出す。かつて9歳の少年だったニモの人生は、母親について行くか父の元に残るかの選択によって決まったのだった。
8/10(82点)
これは好きだな~。最初から引き込まれた。
音楽も、他の映画でも起用されてる曲も多いけどそのシーンそのシーンに歌詞までピッタリで
衣装、小物、インテリアデザインに至るまでもセンスの良さ。
雰囲気としてはティム・ロスが数年前主演した、コッポラの「胡蝶の夢」にもちょっと似てるかな。
あと「ベンジャミン・バトン」(共通点は老人と人生か?)とか。
物語のそこかしこに紛れ込む、物理用語やたとえ、カオス理論が興味深くて面白い。
ラブストーリーをベースに、上にも書いた通り、何通りものジャレッドが観られるのも面白い。
2時間超えだけど、苦にならないくらい引き込まれちゃった。
結末やオチがあるってことではない、
選択には意味がある、それの繰り返し。人生とは うん、こういうものだね~
もう一度観たくなるような ちょっと不思議な世界観
気になる人は是非♪
MR.NOBODY 2009年 フランス=ドイツ=カナダ=ベルギー 137min
4月30日(土)より、公開中~
ヴェネツィア国際映画祭技術功労賞、ヨーロッパ映画賞観客賞
2009/9/11 ヴェネチア映画祭にて
普段はザック・エフロンに似てる(あっちが似てるのか)けど
今回なんかジム・キャリーにも似てると発見★