ウェス・アンダーソン監督のこだわり満載
近未来の日本を舞台にした「ファンタスティック Mr.FOX」に続き、ストップモーション・アニメ技法で描く新作。
豪華キャストボイスなので、予めそこは知ってた方が楽しめる。
ウェス作品常連のエドワード・ノートン、ビル・マーレイのほか
スカーレット・ヨハンソン、リーヴ・シュレイヴァー、ティルダ・スウィントン、グレタ・カーヴィグ、
フランシス・マクドーマンド、ハーヴェイ・カイテル、ジェフ・ゴールドブラム、ボブ・ランバン、
コーユー・ランキン、ブライアン・クランストン、オノ・ヨーコ(本人役ではないが実名で参加)
野村訓市、渡辺謙、夏木マリ、伊藤晃、野田洋次郎はじめ多彩な日本人キャストも多数参加。
わからない人も多い 笑。
好きでよく観てる、ノートンやスカちゃんのセクシーボイスはすぐにわかる。
芸の出来る、血統書付きワンちゃんのナツメグ。
ティルダ姐さん好きなのにわからなかったな。パグ?犬だった〜。
消えた愛犬を捜すため、犬たちが隔離された島“犬ヶ島”に単身乗り込んだ少年が、
島の犬たちの力を借りながら愛犬捜しに奔走、政治が絡む陰謀に立ち向かう
ひと昔前によくハリウッド映画で見かけた、いわゆるなんじゃこりゃニッポン的な
世界観、久々にみたけど、ウェスアンダーソンがやるからそれも一つのアートになるのか。
なんだかオシャレに見えちゃうところがウェスマジックだ。
「犬ヶ島」と聞いてもなんだか観る前はつまんなそーって思ったのだけど、(それでもウェス監督作は全部観てるので)
ストーリーは単純だけど思ったより前半はそのヘンテコニッポンな映像と可愛い犬たちで
意外と見始めは思ったより面白くも見えた。
けど、ストーリー展開に惹きつけるほどの面白さがないのと、淡々としてるので途中からだんだん退屈になってくる。
これは30分のストップモーションアニメとしてならOKだったんじゃない?
海外の人から見たら、漢字カタカナ入りまじりで一風変わった世界観に引き込まれ、
ヘンテコニッポンもオシャレに見えちゃうマジックに魅入られちゃうのかもだけど。
例えば、何でこんなひと昔前の不良みたいな頭なの?とか(しかも可愛くない)
オープニングの和太鼓とか(日本テイストが好きなんだろうけど意味はないよ)
ウェス監督(右)こういうの好きなんだろうね。
こんな券が出てきたり。
こだわりの映像は素晴らしく、今では技術的には当たり前にもなったのかもだけど
ワンちゃんたちのこの毛並みのリアルさと、近未来なのに昭和初期を思わせるセピア調の色味。
犬達のキャラもそれぞれ描かれ、過去に人間に飼われ可愛がられていたのに
今は条例により、ゴミ山でなんとか食べるものを漁って生きる日々。
そこへ少年、アタリが自家用飛行機でやってきて、墜落する。
5/10(53点)
宮崎駿監督作品や、黒澤明監督作品にも影響を受けるほどファンのウェス・アンダーソン監督。
日本からの様々なインスパイアが入ってるので自身にとってはお気に入りの作品なんだろうなというのもうかがえる。
だけど日本人が見て、みんな楽しめるような作品かといえば話は別。
映像だけ(ではないけど)で持たせるには、個人的には100分でも長すぎると思えちゃう。
というわけで、ウェス監督のこだわりや日本愛、ワンちゃん愛はわかるけど映画としての面白さ、好き度は今ひとつ。
ちゃんとハッピーエンド。犬好きさんにはたまらない、かな?
夏木マリさんは、宮崎駿監督好きからの湯婆婆で登場してもらったみたい。
エンドロールもこだわりのカタカナ表示あり。
2038年の日本。ドッグ病が蔓延したメガ崎市では、小林市長が人間への感染を防ぐために、すべての犬を“犬ヶ島”に追放すると宣言する。やがて犬ヶ島に隔離された犬たちは、自分たちだけで生き延びることを余儀なくされ、空腹を抱えて辛い日々を送っていた。そんなある日、一人の少年が小型飛行機で島に降り立つ。彼は3年前に両親を事故で亡くし、親戚の小林市長に引き取られたアタリ。孤独な彼の悲しみを癒してくれた護衛犬のスポッツを救出にやって来たのだった。そして島で出会った個性豊かな5匹の犬たちの協力を得て、いざスポッツを捜す旅に出るアタリだったが…。
ISLE OF DOGS 2018年 アメリカ 101min
5月25日より、公開中〜
プレミアにて勢ぞろい