なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

連絡のない当番日

2020年05月07日 | Weblog

 昨日は内科当番なので、入院があれば連絡が来るが、日中も夜間も内科入院の連絡はなかった。

 

 内科系日直は当院の消化器科医で、頸椎偽痛風の92歳女性を自分で入院させていた。患者さんは内科医院に通院していて、心気症(現在は身体症状症)の傾向があり、これまでも休日夜間に当院の救急外来を時々受診していた。

 今回は本物?で、後頚部痛と手関節痛で受診した。頸椎CTで軸椎の歯突起周囲に石灰化を認めて、頸椎偽痛風(Crowned dens syndrome)だった。白血球14500・CRP30.2と著明な炎症反応上昇を呈していた。肺炎や尿路感染症はない。

 NSAIDs(セレコックス)の処方にステロイド(プレドニン20mg/日)も併用していた。今日は元気になって食欲も良好だった。

 他疾患鑑別のために血液培養2セットを提出したいところだが、腰曲がりで心窩部を中心に湿疹ができるほどの超高齢者で、20mlを2か所から採取するのは実際には難しい。

 NSAIDsだけで2-3日経過を診たい気もするが、プレドニンの短期間投与(2日おきに漸減して中止)もありかもしれない。(炎症反応が想定外に高値だったことでの使用だろう)

 

 本来の?消化器科の仕事もしていて、午後に心窩部痛で受診した急性虫垂炎の56歳男性も外科に入院させていた。その日の朝から心窩部痛が発症して、疼痛が強くなって受診した。

 前日夕食は焼肉で、当日昼もウナギを食べていた。心窩部に圧痛があり、背部に放散と記載していたので、最初は胆石を想定していたのかもしれない。

 血液検査では白血球11100・CRP0.1と発症時らしい検査値で、腹部CTでは著明な脂肪肝を認めるものの、胆道系には異常がなく、虫垂の腫脹と糞石を認めた。周囲脂肪織の炎症像は目立たない。緊急手術を要するほどではないと判断していた。

 今日は限局した右下腹部痛になって、白血球18200・CRP3.2と炎症が進行していた。38℃の発熱もあり、手術となった。

 

 

 

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