なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

抗菌薬適正使用生涯教育セミナー、3%高張生理食塩水

2014年08月30日 | Weblog

 今日は東京国際フォーラムで開かれた抗菌薬適正使用生涯教育セミナーに行ってきた。新幹線で日帰りだった。ベーシックコースだが、ペニシリンから抗菌薬を順番に講義するのではなく、入院患者の発熱をテーマにした講演だった。細川先生、大曲先生は講演が上手で、わかりやすい講義をしてくれる。こういうものは、その分野の専門家(講演ベタ)を読んで講義させればいいというものではない。一日岩田健太郎先生の講義を聴くというのも面白いと思うが、実現はしないだろう。

 セミナーが始まる前に病院に電話して、低ナトリウム血症の82歳女性の病状と検査結果を確認した。血清ナトリウムが108まで低下して、意識障害(傾睡状態)を呈していた。浮腫はなくなり、胸部X線で肺うっ血・胸水も軽快していた。敗血症性ショックから急性腎不全(急性腎障害)になり、輸液増加で浮腫が出現した。その後利尿がついて浮腫は消失したので、輸液を維持輸液にしていたら、低ナトリウムになってしまった。ナトリウム濃いめ点滴で少し改善したが、そのままいけるかと思ったが、翌日には少し戻ってしまった。

 これまで3%高張生理食塩水の点滴はしたことがなかった。今回初めて3%生食(生理食塩水500mlから100ml抜いて10%塩化ナトリウムを120ml混ぜる)を使用した。50~100ml/時で開始して、2時間おきにナトリウムを測定して1日9までの上昇に留めると記載されている。昨日午前10時から開始して、111から115になって、夕方には118になった。そのまま午後9時まで続けて、そこで中止した。今日は血清ナトリウム123だった。ヴィーンD500ml+10%塩化ナトリウム20mlをメインにして40ml/時で持続点滴にしているので、きょうはそれだけを継続して、また明日血清ナトリウムを測定することにした。

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