なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

胸水貯留は心不全?胸膜炎?

2014年08月08日 | Weblog

 89歳男性が39.0℃の高熱で受診した。症状は高熱だけだった。もともと心房細動・心不全で胸水が右よりも左側で目立つ方ではあった。肺炎に随伴した胸膜炎かというと肺炎らしい浸潤影には乏しい。膀胱炎症状や肋骨脊柱角叩打痛はないが、尿検査では尿路感染症を示唆する所見があった。腹部CTで両側腎臓~前立腺は異常がない。浮腫はなく、BNPは高いがふだんと同じ程度だった。

 心不全の胸水+尿路感染症なのか、胸膜炎とするべきか決められない。胸水を穿刺吸引して検査に提出したが、黄色で混濁がある。抗菌薬はセフトリアキソンで開始して経過をみることにした。

 この患者さんはケアハウスに入所しているが、難聴はあるものの認知症はないようだ。病院にはひとりで(家族は遠方)タクシーで来ていた。

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