なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

ビクトーザを使ってみる

2014年08月27日 | Weblog

 GLP-1受容体作動薬は、これまでほとんど使ってこなかった。DPP4阻害薬+メトホルミンに少量のSU薬追加の順で治療することが多く、それで血糖コントロールが悪いと、BOTにしていた。ただし、食事療法を守れず、肥満があって自己インスリン分泌が十分ある患者さんでは、BOTにしても結果は良くない。そこから本格的にインスリン治療に持っていけばよいのだろうが、やはり食事療法の見直しの方が望ましい。

 40~50歳台のメダボ患者さんに、遅ればせながら、ビクトーザを使いだした。50歳台男性はDPP4阻害薬・メトホルミンで胃腸障害が出て継続できなかった。この方は母親と妹が糖尿病で、その二人はインスリンを使用しているので、あまり注射に抵抗がなかった。0.3mgの初期量から開始して、通常よりもゆっくりと時間をかけて(日数をかけてだが)増量したところ、0.9mgでも継続できた。そして、血糖コントロールは改善してHbA1cが8%から6%台になった。

 さらに40歳台女性、40歳台男性に使い始めた(女性の方は体重が130Kg)。現在は、4人目の食事療法に自覚がない女性に入院で使用している。糖尿病食に慣れてもらうつもりで4週間の約束で入院とした。6か月おきに教育入院を繰り返している糖尿病の患者さんが3人いて、そのうちのひとりの70歳台女性は冠動脈疾患で急死した(再発)。もう二人も(精神疾患がある)も前後して入院してそろってしまった。

 ビクトーザでは保険診療上できないが、GLP-1作動薬にインスリン併用という治療にもっていくしかないかもしれない。

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