なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

全身倦怠感・体重減少で紹介

2014年08月05日 | Weblog

 78歳女性が内科医院からの紹介で受診した。今年の初めから全身倦怠感と体重減少があるという。家族の付き添いがあるのかと思っていたが、一人で来られた。見た目は年齢を考慮すれば元気な方だろう。話を聞くうちに、心気症的な印象を受けた。

 夫と二人暮らしで、夫は当院で週3回透析を受けている。自分で車を運転して来ている。昨年の12月から腰痛があって、それでも透析には一人で来ていて、通院がひどい時数回のみ娘さんに連れてきてもらったそうだ。今、夫はシャント拡張術目的で腎臓内科に入院していた。夫が腰痛のために家庭内での世話が増えて大変だったという。

 紹介なので、一通り検査をしたが、全く異常はなかった。今日は検査するので絶食できたために空腹だという。現在の体重は50kgで、この患者さんの体重としてはちょうどいい。以前の60kgの体重はむしろ多い。貧血・肝障害・腎障害はなく、血清蛋白・脂質は正常域で栄養状態は悪くない。腫瘍マーカーと甲状腺機能まで検査したが異常はない。整形外科で腰部脊柱管狭窄症といわれているそうで、両側足底にしびれがあるという。杖をついてはいたが、歩き方と体の動きはすばやい。平熱は35℃で36℃になると熱くてぐらいが悪いという。患者さんの平熱が低い時は36℃でも、その患者さんとしては発熱ととらえるべきと、確か日野原先生が言っていたが、この場合は違うと思う。

 睡眠は特に問題ない。倦怠感の日内変動もはっきりしなかった。うつ病と言い切るのはためらわれる。もともと心気症傾向のある患者さんのようで、さらにうつっぽくなっていると表現したいところだ。SSRIを処方するのもやり過ぎか。気分は一日中同じなので、時々心気症の高齢者でやっている、気になるときに安定剤(個人的にはりーぜ5mgが好き)頓用とするのも変だ。では安定剤を朝夕くらいで(リーゼ2錠分2)処方するのは?結局、スルピリド(50mg)2錠分2を1週間分処方して経過をみることにした。

 大川端探偵社のDVDをアマゾンで注文した。漫画本も5冊目が出ているので今日の帰りに買う予定。多田便利軒・深夜食堂・孤独のグルメとテレビ東京の深夜枠ドラマは充実しているが、当地では残念ながら見られない。

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