なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

慢性硬膜下血腫、くも膜下出血

2014年08月10日 | Weblog

 今日は日直で病院に来ていた。82歳男性が4日前からのふらつきで受診した。麻痺はなかった(たぶん)。頭痛・嘔気もなかった。これは頭蓋内疾患と思われ、頭部CTを行うと、慢性硬膜下血腫だった。心房細動があり、循環器科でイグザレルト・バイアスピリンが処方されていた。ふらつきの程度は進行して受診しているので、されに進行する可能性もある。当院の脳外科医は旅行に出かけていて不在(もともと夜間休日は対応できない)。脳外科のある病院に電話してみたが、2か所は現在手術中で受けてもらえなかった。3か所目も手術していたが、今日緊急で手術するほどではないなら受けられるという返事だった。midline shiftはあるものの、意識はほぼ清明なので、大丈夫だろうと判断されたので、その旨を伝えて搬送となった。

 搬送し終わったとたんに、自宅の台所で急に倒れて意識がない64歳女性が搬入された。ふだん特に治療は受けていない。呼名に開眼せず、痛み刺激で麻痺していないほうの上下肢を動かした。右麻痺があった。頭部CTをとると、くも膜下出血の像が出た。さらに頭側へスキャンすると左putamenに相当する部位に血腫があった。通常の脳出血にしては辺縁が整だった。動脈瘤が破裂のかもしれない。脳出血、くも膜下出血と併記して別の脳外科のある病院へ転送した。新病院への移転を控えて忙しいのだろうと思って電話したが、あっさりと受け入れてくれた。

 降圧剤の点滴を開始していることと、呼吸状態がどうなるかわからないので、医師同乗とした。たまたま循環器科医が院内にいたので、お願いして同乗してもらった。無事に気管挿管せずに搬送先の病院に届けることができた(エアウェイのみ挿入)。脳外科医は手術場へくも膜下出血と連絡していたそうだ。

 午前中点滴していた患者さんの点滴がなくなっていたが、上記2名の診察で見る暇もなく。生食ロックにして待ってもらった。それぞれ軽快していたので、帰宅にできた。

 午後は90歳女性が喘息発作で受診した。先週から咳・喘鳴が続いて、かかりつけの内科医院で点滴を鵜jゖていたが良くならないという(点滴の内容は不明)。デカドロン注を入れて、多少症状が軽減したところで、胸部X線・CTを行った。肺炎・心不全はなかった。前のカルテの記載には60歳代から喘息とあった。室内気で酸素飽和度が92%だった。1週間喘鳴が続いているので、軽快するまではそれ以上かかると思われる。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする