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古都 (その1)



古都 京都に 祇園祭のお囃子が響き始めた 12日の土曜、
所属する写真クラブ 「フォトくすのき」 の撮影会が行われました。

ご家族が 西陣でお仕事をされている写友の Yさんのお計らいで、
一般の人は 決して見られない 染めの現場を撮影させて戴ける という
実に貴重な撮影会 なのです。

しかも 普段はお休みの週末に、わざわざ 我々11名の為に 工場を開けてくださるのですから
何としてでも 良い写真を 撮って帰らねばなりません。

予備知識が全く無いまま、ご挨拶もそこそこに 作業場に入れて戴きます。

  伝統工芸の
                 職人さん というと、とても気難しい方 というイメージがありますが
支部長をされている とかで、穏やかで とても人当たりが柔らかい という第一印象で …



伝統的絹織物産業 の置かれている 現状から説き起こして、とても判り易く 説明して下さり
我々素人の 的外れな質問にも、丁寧に答えて下さいます。

今や 一般的な絹糸は ブラジル産が多く、続いて 中国産 とか。
繭のままでは無く、現地で撚り糸にしてから 輸入されているそうです。



繭から引いた細い糸を 使う目的によって 3~4本から十本程度 撚り合わせて紡がれたのが、
向こう側の 撚りの掛かった 生糸 です。



染めは 12種程の化学染料で行い、染めの注文に応じて 経験により 1~数種を混ぜて使う
のだそうですが、分量を計量したりする事は無く 「耳掻き一杯ほど」 単位の 所謂さじ加減
だそうです。

ここら辺の技術が 正に 職人技 であり、小生の 大いに憧れるところです。



適量の染料を溶かした大鍋に 生糸を浸け、手早く揺り動かしながら 少しづつ染めて行きます。



ムラ無く 注文の色に近付く様、生糸の輪を ズラしながら 染めて行きます。

右手の 独特の形をした道具は 生糸の束を 竿から掬い取る為の物で
鍛えられた筋肉が、液をタップリ含んだ 重たい生糸の束を、実に手早く ズラして行きます。

この日は我々用の 見本的な作業だったのですが、仕事場や ご本人自身から発する緊張感
の様なものが、見せて戴いているこちらの方へ ピーンと伝わってきます。 

写真1、染め色を確認する為に 作業場の明かりは基本的に天井からの自然光 との事。大鍋から上がる湯気が美しい。
写真3、商品である生糸を扱う手は 逞しく優しい。
写真4・6共、実に雰囲気の有る 年季が入った作業現場の様子が、何とも心地良く 惚れ惚れとする。
写真1
 絞り優先AE f5.6(1/13sec) 露出補正=-1/3EV 焦点距離=25mm ISO=200
 画質=RAW WB=オート ピクチャースタイル=スタンダード AF 5DMk3
写真2
 (1/400sec) 露出補正=-1/3EV 
焦点距離=90mm ISO=3200
写真3
 (1/200sec) 露出補正=-1/3EV 
焦点距離=110mm ISO=800
写真4
 (1/200sec) 露出補正=-1/3EV 焦点距離=40mm ISO=3200
写真5
 (1/640sec) 露出補正=-1/3EV 焦点距離=90mm ISO=6400
写真6
 (1/320sec) 露出補正=-1/3EV 焦点距離=60mm ISO=6400 
       他は同じ

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