西宮市議会議員 しぶや祐介の活動日記

「子育てするなら西宮」「文教住宅都市・西宮」「住み続けたいまち西宮」の実現を目指す西宮市会議員のブログ。

原子力問題とか。

2011-08-11 15:29:09 | 自然環境に対する意識の高いまちを実現する

はっきり言って、菅総理のことは、全く評価していませんが、
「脱原発」とか、「高速増殖炉・もんじゅの廃炉」とか、断片的には、
非常にノレる発言
があるような。
以下、小出 裕章氏の著書「原発のウソ」から引用。

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 原子力開発利用長期計画」が高速増殖炉の開発に言及したのはl967年のことです。その時の見通しでは1980年代前半に高速炉は実用化されることになっていました。
  しかし、実際に取り組んでみると高速増殖炉はきわめて難しく、その後長期計画が改定されるたびに実用化の年度はどんどん先に逃げていきました。1987年の第7回長期計画では「実用化」ではなく「技術体系の確立」が目標とされ、さらに2000年の第9回長期計画では数値をあげて年度を示すことすら諦めてしまいました。2O05年には「原子力政策大綱」という名前になって計画が改定されましたが、そこには「2050年に初めの高速増殖炉を動かしたい」と書いてあります。
 どう考えても、この計画が実現できるとは思えません。これまで10年経過するごとに実現を20年先送りし続け、とうとう最初の予定から70年も延びてしまったのです。おそらくこのまま永遠に夢にはたどりつけないでしょう。

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 それは「もんじゅ」の状態を見ても明らかです。
 原子炉を実用化するためには、小型の「実験炉」、少し規模を大きくした「原型炉」、そして技術全体を実証する「実証炉」と開発を進めていきます。日木では、まず「常陽」と呼ばれる実験炉が1977年から運転をはじめました(現在は事故で停止中)。 続いて原型炉として造られたのが、福井県敦賀市にある有名な「もんじゅ」です。l994年から動かしはじめたのですが、その翌年の l995年に40%の出力まで上げて発電を含めた総合的な試験をしようとした途端、事故が発生しました。二次冷却系が破損し冷却材のナトリウムが噴出して火災になったのです。それから14年5か月もの間「もんじゅ」は止まったままでした。

 しかし政府は2010年5月8日、再び「もんじゅ」を動かしはじめます。この運転は単に臨界状態が達成できるかどうかを調べるだけの試験でしたが、こんな基礎的な試験運転の段階で936回の警報が鳴り、32個の不具合が発見されました。その後も「燃料交換炉内中継装置」を炉内に落下させるという事故を起こし、それが引き抜けない状態になっています。予定されていた40%出力試験は絶望的でしょう。
 そもそも、15年も動かなかった機械をまた動かそうとしたこと自体が常軌を逸しています。2011年2月には、復旧作業にあたっていた日本原子力研究開発機構の課長さんが山の中で自殺していたことが発覚しました。
 この日本という国は、いまだに1kwの発電もしていない「もんじゅ」にすでに1兆円を越える金を捨ててしまいました。ところが、こんなでたらめな計画を作った歴代の原子力委員は誰一人として責任を取らないまま原子力界に君臨し続けています。そして、いまだに「高速増殖炉はすぐにでも実現できる」とうそぶく学者さえいます。

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以上で、引用終了です。

原子力発電所や、それに関連する施設に万一のことが起きた場合、
どれほど甚大な被害が発生しうるかということは、今回、はっきりしました。
世界有数の地震国である日本で、原子力発電に頼ることの危険性は、
地盤も固いうえ、そもそも地震自体がほとんど発生しない欧米諸国が、
原子力発電所を保有することとは、到底、比べられません。

「それでは電気が足りない!」
という話もありますが、それは、そもそも、
「原子力発電所が存在する」という前提に基づき、
発電所が整備されてきている以上、当たり前の話であって。
今後、どうするかというのは、今回明らかになった、
原子力発電所の抱えるリスクや、
原子力発電所を作る行程も含めて考えると、
原子力発電は必ずしもエコでも低コストでもない!
ということも含めて考えるべきだと思うのですよ。
実は電気が足りないのは一日全体で見ると、
昼間の電力使用量がピークに達する時間帯だけというような
話もあることですし。

でも、菅総理自体には、到底、ノレんわな~、と思いつつ。
それでは失礼いたします。