あるくみるきく_瀬戸内シーカヤック日記

瀬戸内を中心とした、『旅するシーカヤック』の記録

瀬戸内シーカヤック日記: 夏のシーカヤック教室_3回目&前泊キャンプ

2013年08月11日 | 旅するシーカヤック
2013年8月10日(土) 今日から盆連休。 明日の午後は、地元の島で今年3回目となるシーカヤック教室。
せっかく連休に入ったのだからということで、テント持参で前日に近くの島でキャンプすることにした。

小さな島の高台にある、とある展望台。
日も暮れて、暑さも和らいで来た。 そろそろグビリと飲りますか!

高台にあるということで風も通り、比較的暑さを凌ぎ易い場所である。

途中のスーパーで買い込んで来た簡単な惣菜と麺類で晩ご飯。

ジャージャー麺を食べ、懐かしい『マルシンハンバーグ』をストームクッカーで焼き、エビスビールをグビリ。

『おお、これこれ! 懐かしい味じゃのお。 マルシンハンバーグ』

食事を終え、来島海峡の夜景を眺めながら、缶チューハイをゴクリ。

寝るのはテント。 今日は、以前購入してこれまで寝かしておいたテント、【モンベルムーンライトー型】を持参。
月明かりでも簡単に設営できるということで命名されたように、このテントを張るのはとても簡単である。

昔、子供たちが小さい頃のキャンプでは、ムーンライトー型を愛用していたのだが、その時から設営の簡単さは利点として実感していた。

それに加えてこの型は、前後がメッシュにできるため風の通りがよく、ここでのキャンプも快適そのもの。
涼しくてグッスリと眠ることができ、朝方には涼しすぎて、敷いていたブランケットを羽織る感じに。 『おお、このテントも快適じゃのう』

***

2013年8月11日(日) いつものように朝5時に起き出した。

今日も風があり、比較的快適な夏の朝である。

展望台に登って島の景色を眺めてみる。

日が昇る前のこの雰囲気。 俺がキャンプで一番好きな時間の一つ。

しばらくすると、朝日が昇ってきた。

今日も、良い一日になりそうだ。


***


昨日買ってきたパンとスープ、そしてコーヒーで、簡単な朝食を済ませる。

食後は、キャンプ道具を片付け、ベンチにマットを敷いてペリケースを枕にゴロリ。
日陰であることに加えて風も通り、夏の休憩には最高の場所である。

ラジオを聴き、雑誌を開き、そしてコーヒーを飲む。 のんびりまったり。

***

10時。 海まで降りて、海水浴。

冷たい海にドボン。 涼しかったとはいえ、昨日の寝汗を流し、体を冷やす。

しばらく海に浸かった後は、一旦シャワーを浴びてウオーキングへ。
30分ほど歩いた後、再び海へドボーン。 『気持ちええなあ!』

***

施設でお昼ご飯をいただき、準備をして今日のシーカヤック教室をスタート。
今日は、部員の一人が帰省中ということで、子供たちは3人である。

準備体操をして、前回と同じPFDを来て、パドルを持って海に漕ぎ出した。

『今日は、少しレスキューも勉強してみようか』

まずは、港の奥まで漕いで行く。

前回から一人で漕ぐようになった4年生の女の子。 今日は少し風もあるし、どうかな?と思っていたが、何が何が、大人のシーカヤッカー顔負けの漕ぎを見せてくれる。
『凄いねえ。 上達したじゃん! これで、また一人シーカヤッカーが増えたなあ』

シーカヤックが大好きになったという6年生の男の子。 『俺、シーカヤックで島を出て、遠くまで漕いで行きたいなあ』
『うん、大きくなったらできるよ。 中にはシーカヤックで日本一周している人も何人もいるよ』 『何年くらい掛かるんですか?』
『人によるだろうけど、数ヶ月とかで回っている人もいるからね。 君もいつか遠くまで漕いでみるといいよ』

毎回毎回、しっかりとした成長を見せてくれる子供たち。 本当に、本当に、嬉しい限りである。

***

『ようし、じゃあまずはライフジャケットの威力を試してみようか』
という訳で、子供たちにはPFDを付けたまま海に入って浮かんでもらう。

まずは俺が浮かんでみる。 『どう、こんな感じでプカプカ、プカリ。 ああ、気持ちええなあ。 な、ライフジャケット付けといたら、こんなに楽に浮かべるんやでえ』

子供たちも、PFDを付けたままプカリ。 『あー、本当だ。 これいい』 『あー、楽しい』

じゃあ、次はライフジャケットを脱いで同じように浮かんでみよう。 『えー、沈むよう』

『ね、ライフジャケットがあると大分違うだろう。 海で遊ぶ時には、シーカヤックじゃなくてもライフジャケットを付けていると安全だよ』
『それと、特に股を通すバックルはしっかり締めておこうね。 これが締めてなくて、海に落ちたらジャケットが外れる可能性があるからね。 海に入る前には、しっかりと確認するんだよ』

『次は、このカヤックを漕いでみようか』と、水を入れたカヤックを順番に漕いでもらう。
まずは子供たちから、そして最後は先生にも。

『え、これって。。。』 『ああ、難しい』 ドボン!
『ね、分かっただろう。 少しでも水が入ったカヤックって、こんなに不安定になるんだよ』


『じゃあ、次はこの水を出してみよう』 いつも準備してあるビルジポンプを取り出し、先生から子供たちまで、順番に体験してもらう。 『あー、面白い』
子供たちは必死でポンプを動かすが、カヤックの中の水はほとんど減った感じがしない。 『ね、分かるだろ。 カヤックがひっくり返って水が入ると大変なんだよ。 こんなことも、知っておかないとね』

そして、先生方にはシーカヤックへの再乗艇の練習を。
まずは、俺がスターン側から馬乗り方式で乗り込むやり方をデモンストレーション。 『じゃあ、やってみますか』

これが結構難しいようで、先生方は悪戦苦闘。 『あー』 ドボン。
『ね、海の上でひっくり返ると、こんなに大変なんですよ。 まあ普通は、他のカヤックがサポートするからもう少し楽に乗り込めるんだけど。 それはまたの機会に練習してみよう』

***

『ようし、もう少し漕いでみようか!』

港の中を漕ぎ進んでいると、前のカヤックから声が。 『あー、太刀魚が!』

近寄って手に取ってみると、まだ目は透き通っており新鮮な感じである。

『あー、見せてー』 『持ってみたい!』 『太刀魚って、持ったらどんな感じ?』 なんていう質問に答えながら、シーカヤック教室を再開。


『ようし、じゃあそろそろ戻ろうか』

午前中、海に泳ぎに行ったという子供たちのことを考え、今日は少しだけ早めの教室終了。
でも、子供たちが本当にシーカヤックが好きになっていることを実感し、さらには毎回ステップアップしながら教室が進化していることを実感して、本当に楽しいシーカヤック教室であった。

***

以前、俺のシーカヤックの師匠である内田正洋さんから、かつて参加していた実践版シーカヤックアカデミーでいただいた言葉。

『プロって言うのはなあ、お金をもらうからプロ、お金をもらわないからアマなんてもんじゃないんだよ。 シーカヤックを極めようと志し、それを通じて自分が目指すものを成し遂げようっていう意志を持って実行していくんなら、それはプロだ。(by 内田隊長)』

俺は、お金こそもらってはいないが、全てに責任を負ったプロとして、このボランティアのシーカヤック教室に向き合っているつもりである。
『ああ、次回が楽しみだ!』
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