あるくみるきく_瀬戸内シーカヤック日記

瀬戸内を中心とした、『旅するシーカヤック』の記録

『芸予ブルー』_テーマカラー of 印象派_”瀬戸内シーカヤック日記”

瀬戸内シーカヤック日記: 八幡高原で雪中サイクリング&どぶろく堪能@あるぺん屋

2012年04月01日 | 旅するロードスター/アテンザ
ここ数週間ほど、週末に風が強くなるサイクルが続いており、残念ながらこの週末も、どうやら海に出るのは諦めた方が良さそうな気配。。。
うーん、さすがにこんな週末が続くと、外で遊びたい虫が疼く。 『今週末は出掛けてくるわ。 あんた、土曜の夜は飲みやったよなあ。 悪いけど、前から気になっとる宿があるけえ、ちょっと遊んでくるけん』

という訳で、金曜日の夜にネットで宿を予約。 『さて、どんな週末になるのだろうか?』 楽しみだ!

***

2012年3月31日(土) 朝起きると結構な雨量。 雨が降っていなかった昨日の夜のうちに、MTBをカートップしておいたのは正解だったようだ。
『じゃあ行ってくるけえ』 『はい、気をつけて』

まだ朝早いので道も混んでおらず、夕方宿に入るまでは今回初めて立ち寄る温泉以外には特に予定も決めていないので、一般道を走って中国山地を越えていく。 途中の山越えでは、雨から次第に霰(あられ)に変わり、海沿いとは季節が違う事を実感させられる。


まずは今日の最初の目的地である『美又温泉』へ。 温泉の泉質は、ヌルリとしたアルカリ泉が好きなのだが、さすがに一の俣や俵山は遠いので今回は諦め、ネットで島根のアルカリ泉を探したところ見つけたのがここの温泉。

静かにゆっくりと入りたかったので、公衆浴場である『温泉会館』へ。 入浴料金は250円。 『こりゃあ、安っすいなあ』
浴場には、L字型の浴槽が一つ。 体を流して入ると、『あ、アルカリ泉や』 期待通りのヌルリ感である。
お客さんは少ないが、ほとんどが地元の方のようだ。 割と短時間で入れ替わり立ち替わりし、常時2人から3人でゆったりと過ごす事が出来る。

温泉会館で1時間ほど過ごすと、体が芯から温まっているようで、なかなか汗が止まらない。 『ああ、ええお湯やった。 今度はぜひ、妻も一緒に連れてきてやろう』

***

久し振りに日本海が見たくなり、クルマで北上。

山でも風は強かったのだが、海沿いは突風といっても良いくらい。

海沿いにクルマを停め、高い防波堤に上がって見ると、大荒れの日本海。

それでも、久し振りとなる日本海の景色と波のエネルギーを、しばし堪能。

***

浜田市内で少し遅めのお昼ご飯を食べ、宿に向かうために再び中国山地方面へ。

途中のスキー場には、まだ雪が多く残っており、春とは思えない景色が広がっている。
 

午後4時半前、今日の宿に到着。 お世話になるのは、『あるぺん屋』さんである。

挨拶して部屋に案内していただいた。 今日は、景色の良い部屋を準備していただいたのだそうだ。 この気遣いが嬉しいな。

窓から見えるのは、八幡高原と臥龍山 。

『じゃあ、ちょっとだけ漕いできます』 『日が傾くと急に寒くなりますから』 『はい、軽く漕ぐだけにしときます。 ちょっと漕げば気が済むんですよ』

ラックから自転車を降ろし、ワッチキャップにサングラス、グローブを装着して出発。 4月になるというのに、まさかここまで寒いとは思っていなかったので、防寒対策はちょっと心配である。

クルマも通らず、人の気配もない、路肩には雪が残る山道を、えっちらおっちらとペダルを踏み、ゆっくりと登って行く。





冬から春に移り変わる、静かで美しい八幡高原や湿原の景色を堪能。

さて、そろそろ戻ろうか。 帰りは快適な下り。 1時間弱ほどサイクリングを楽しんで、宿に戻ってきた。

『帰りました。 お風呂、お借りします』
風呂から上がると、本棚にあった一冊を借り、晩ご飯まで部屋にゴロリと横になって、『キッチン(吉本ばなな)』を開く。

以前ヒットしたのは知っているが、読むのは初めて。 うん、これは以外と面白い。 食わず嫌いだったなあ。

6時半前。 『準備、できましたよ』との声で、食堂へ。

おいしそうな夕食である。 『じゃあ、まずビール下さい』


暖炉を背に、『グビリ』と冷えたビールを飲む。 チーズや、後から出てきた揚げ餃子は、なんと自家製なのだとか。
おいしい料理を堪能し、ビールをグビリ。 ビールがなくなると、普段なら『もう一本お願いします』なのだが、ここは『あるぺん屋』

この宿の名物は、知る人ぞ知る『どぶろく』である。 これを飲むために、今日はこの宿に来たのだ。
『じゃあ、どぶろくをいただきたいですが、どんなサイズがあるんですか?』 『グラスでもいいし、瓶一本でも』

『じゃあ、瓶でお願いします』


***

まずは一杯。 『お、これは美味いですねえ』 美味い料理をいただき、旨いどぶろくを飲みながら、ご主人と四方山話。

趣味がシーカヤックなのだが、風が強くで海に出られない週末が続いているので、数年前にチラシを見て気になっていたこの宿に泊まりにきた事をお話しする。
『私も、カヌーを造って乗っていたことがあるんですよ』 『え、そうなんですか』
『型に薄い木の板を貼って留め、FRPで表面を強化したんです。 それで、冬の聖湖に浮かんで。 一日遊んでも飽きなかったな』

その後も、八幡高原の自然の話や、スキー場の事、どぶろくの話などなど。
最近は、スキーやスノーボードのお客さんも減って、閉めるスキー場も出てきつつあるのだとか。 スノーボードなどに興味を持つ若い人が減っているのだろうとの事。 『そうですよね。 それに最近の若い人は、あまり酒も飲まないらしいですし』と私。

どぶろくは、特区申請して免許を取得し、自分達で米も育ててどぶろくを製造されているのだとか。 『始めたのは5、6年前かな。 米から作らないと特区の申請が通らないんですよ』 『今、どぶろくを造る免許を持っているところは、全国で100位ですかね。 広島県ではもう一ヶ所』

どぶろくは、韓国のマッコリと兄弟分だが、マッコリは基本的に麦が原料なので栄養分に限界があり、アルコール度数があまり上がらないのだとか。 とは言え、どぶろくも度数を上げすぎると旨味成分がアルコールに変わってしまい、おいしさが失われるので、ちょうど良い度数でコントロールされているそうだ。

『うちは、火入れをしていないんですよ。 一度火を入れると、もう炭酸は出て来ないですからね』 『でもそうなると、安定して流通させるのが難しいんじゃなおですか?』 『そう、だからうちは、産直市とかには出してるんですが、普通の酒屋さんには卸してないんです。 よほどちゃんと温度管理してくれるお店でないと難しい』 『なるほど』

そして様々なところから、どぶろく製造方法を教えてほしいと調べに来るのだとか。 でも、基本的に秘密にせず、公開されているのだとの事。 これも驚きである。

いろいろとお話を伺っていたら、『実は、今日の夜は友人が来るんですよ。 時々遊びに来ては、どぶろくを一緒に飲むんです』との事。 『それは楽しみですね』

***

食事をいただき、ご主人や奥さんとの会話を楽しみ、どぶろくを堪能していると、一人の方が入って来られた。 どうやら、この方がご友人のようだ。

別のテーブルで飲み始められたが、途中で『こちらに来られませんか』と誘っていただき、『じゃあ、遠慮なく』という事で、どぶろくとカップを持ってテーブルを移動した。

その方は、70過ぎとの事だが、キャンピングカーのお店をやっておられ、他にも様々な地域興しの活動もされているとか。
『先ほど、ご主人から伺いましたが、旧車がお好きなんだとか』 『ええ、昔の三輪トラックとか、乗用車とか大好きで、自分で整備して動かせる状態で保管しているんです』との事。

また、この方も自作のカヌーで遊んでおられた事があったり、キャンプ場を整備されてキャンピングカーのお客さん達と遊べるように整備したり、マリーナ関係の知り合いや、周防大島でシーカヤックガイドをやっている方とお知り合いだったりで、とても多趣味で面白い方であった。

『もう、こうなったら病気やね。 治らんわ』 『そうそう、止められるくらいなら、最初からやらないですよね。 一度きりの人生、たっぷり楽しみましょうよ』

それにしても、まさかこんな所で、宮島の裏の景色や雰囲気の話題で盛り上がるとは思ってもいなかった。

どぶろくを傾けながら、共通の関心事である地域の活性化について盛り上がる。 私からは、大崎上島での『旅する櫂伝馬プロジェクト』の話題を提供すると、奥さんは『それ、この前テレビで見た様な気がします』との事。
その後も、ご主人やご友人が取り組まれている様々な地域興し活動の事や、そこでの苦労話、日本の将来についての話で盛り上がり、気が付くともう9時半。

6時半から開始した夕食が、いつの間にやら3時間。 おいしい食事とどぶろく、そしてご主人、奥さん、ご友人という、なんとなく共通する匂いのするメンバーの集まりで心底楽しみ、あっという間の3時間であった。 『じゃあ、そろそろ寝ます。 本当にごちそうさまでした』

今回の旅でも、またまたお気に入りの宿を見つけることができた。 なんだか良い縁に恵まれているなあ。

『じゃあ、おやすみなさい』

***

2012年4月1日(日) 朝起きると、外は小雪が舞っている。

朝食をいただき、コーヒーをゆっくりといただいて、その間もご主人、奥さんと八幡高原や瀬戸内の島々についての会話を楽しむ。
『もう、聖湖の周りの道路は雪がないから、自転車漕ぐには良いですよ』とのアドバイスをいただいた。 『ごちそうさまでした。 じゃあ、片付けたら聖湖に行ってみます』

帰りには、奥さんから妻へのお土産もいただき、感謝感謝。 『本当にお世話になりました。 次は、ぜひ妻も一緒に伺います』 『是非奥さんと一緒に来てください』

しばしクルマを走らせて、聖湖湖畔へ。 クルマを停めてMTBを降ろし、ペダルを漕ぎ出した。 外気温は1℃。 時折日が射すが、風も強く空気も冷たい。

人も居らず、クルマも通らない。 まだ冬の雰囲気がたっぷりと残る聖湖湖畔は、快適なサイクリングロード。

しかし、30分も走っていると、指先が痛くなってくる。 気温が低いのでサイクリンググローブは諦め、革手袋にしたのだが、さすがに指先の防寒対策は不十分なようだ。 『よし、クルマに戻るとしよう』

クルマに戻り、MTBをカートップしてエンジンをかけ、ヒーターを入れるとホッとする。


途中、深入山の景色も楽しみ、女鹿平温泉でサイクリングの汗と疲れを流して、今回の旅は終了。

美又温泉も良かったし、久し振りの日本海もエネルギッシュだった。 そして、昨日も今日も、雪景色の中でサイクリングを楽しめたのは、貴重な経験だったなあ。なにより、前から気になっていた宿は最高に良かったし、本当に良い週末だった。

今日から新しい期が始まるが、なんだか良い一年になりそうな予感。 『あるぺん屋』さん、本当にお世話になりました。 また是非、遊びに行きます!

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瀬戸内シーカヤック日記_ロードスターでオープンドライブ、江田島術科学校&陀峰山

2012年03月25日 | 旅するロードスター/アテンザ
この週末は、土日とも強風の芸予諸島。 金曜日の時点から、シーカヤックでの海旅は諦めた。

昨日土曜日は、『旅する櫂伝馬プロジェクト_2012年、きよもり海道編』の準備で、大崎上島から啓志君が音戸に下見に来るというので夕方から音戸に出掛け、下見と打ち合わせ。
『これで音戸での予定はほぼ決まりだね。 ほんと、今年は天気に恵まれると良いなあ。 それじゃあまた、次の打ち合わせの時に!』

***

2012年3月25日(日) 今日も朝から、予報通り強風の休日。 とはいえ、晴れ間はあるということなので、妻とドライブに行く事にした。
『せっかくやから、ロードスターで行こうや!』

出発前に、iTunesでアルバムをダウンロードし、CDに焼いて準備。 幌を開け、島へのドライブに出発した。

今日の最初の目的地は、『江田島術科学校』

数年前に、シーカヤック仲間の五さん達と訪れたのだが、その時には改装中で、臨時の展示室の見学であった。 そして、妻と来るのは久し振り。

受付で手続きを済ませ、見学開始までしばし待合室で待機である。 手渡されたバッチは、『777』 なんということはないのだが、それでもなぜか少し嬉しい!

良い一日になると良いなあ。


***

朝10時、見学開始。 今日は、これまで何度か訪問した中でも、こんなに参加者が多かったのは初めてというくらいの盛況振りである。

最初に講堂を見学。

高い天井は、面白い意匠。

ここでは、毎週のように様々な行事が行われているのだとか。

レンガが美しい校舎。

天に向かって真っ直ぐに伸びる松の緑と、レンガのコントラストが何とも美しい。

このレンガ、 以前訪問した時には、 一つ一つ油紙に包まれて、わざわざ英国から運ばれてきたという説明であったのだが、今回の説明では、なんと『このレンガは、安芸津で造られたものだそうです』との事。 『エーッ! そうだったのか!』 驚きの説明。


以前、ロードスターで竹原までドライブに行った時、途中安芸津で寄り道し、海沿いに古い煉瓦工場を見つけた事があった。
おそらく、このような 安芸津の煉瓦工場 で、この術科学校の煉瓦/レンガが焼かれたのだろう。

***


資料館に移動する途中、美しい廊下を見学。 ここは撮影スポットとして人気だったので、最後の方が撮影を済まされるまで根気よく待ち、私もパシャリ。

ほんと、画になる良い雰囲気である。


資料館の中は撮影禁止なので、写真はここまで。

前回訪問した時は、改装中で臨時の資料室での見学であったが、今回は改装も終わってちゃんとした資料館。

見学開始前に案内の方が、『この中で、ここの海軍兵学校出身の方が親族に居られる方はおっしゃってください。 名前が分かれば、名簿で調べて写真を見ていただく事ができます』と案内されていた。
今回は、一組の見学者が挙手をされ、別行動で名簿と写真をチェックされていた様子。 『五さん。 前回は苦労して探しましたが、今なら一緒に探していただき、名簿と写真を見せていただけるようですよ。 また一緒に行きましょう!』

***

11時半。 見学を終え、次の目的地に。

江田島のうどん屋さん、『めん処にしむら庵』である。


私はかき揚げ蕎麦の大盛りと、牡蠣むすびを、妻は天婦羅うどんを注文。

ごちそうさまでした。

食事の後は、お気に入りの温泉へ。

『シーサイドのうみ』

ここのお湯が、潮湯系でとても体が温まるのである。

強風の海辺の温泉で、のんびりまったり約1時間弱ほどのんびりとお湯に浸かり、日頃の疲れを癒す。 『ああ、やっぱり温泉はええなあ』

***

再び幌を開け、今日最後の目的地へ。
クネクネと曲がりくねった狭い山道をロードスターで走り、山頂へ。

ここは、『陀峰山(だぼうざん)』 私たちにとっては想い出の場所である。 昔は、私が社会人になって始めた購入した当時の愛車、『フェスティバキャンバストップ』、1.3L-5MTで、当然キャンバストップをオープンにしてここに来たのである。

考えてみれば、昔からオープン好きだったんだなあ。 それにしてもここに来るのは二十数年振り。 『ああ、懐かしい!』
(もちろん、初代ロードスター/NAが出た時には欲しかったが、入社2年目で結婚した私は、ロードスターが出た時には長男も産まれていて、若くて安月給だったその時には、2台目としてロードスターを買うという選択はあり得なかったし、もちろんファーストカーとして二人しか乗れないクルマは選ぶ事はできなかった。 いつかはロードスターという想いが、ようやく10年前に実現でき、今でも現在進行形で想い出を積み重ねている)









さすがに二十数年振りの訪問という事で、かなり整備された陀峰山山頂はかなり雰囲気が変わってはいたが、それでもここから眺める瀬戸内海/芸予諸島は素晴らしい。 しばし、昔の想い出に浸ることができた。

『さあ、そろそろ帰ろうか』

再び、狭い山道をオープンにしたロードスターで走り、家路についた。

強風で海旅こそ楽しめなかったが、土曜日は『旅する櫂伝馬_2012年、きよもり海道編(清盛海道編)』の下見、日曜日は海軍術科学校見学と温泉&懐かしの陀峰山と、充実した週末であった。

さて、来週はどんな休みになるのだろうか? 楽しみだ!

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瀬戸内シーカヤック日記: ロードスターでオープンドライブ_『笠岡の”しゃこ丼”』

2011年11月26日 | 旅するロードスター/アテンザ
土曜日の朝、8時半。 さて、そろそろ出掛ける時間だ。 今シーズン初めて引っ張り出してきたバーヴァーのジャケットを羽織る。
冬のシーズンだけとは言えオープンドライブ用に何年も着続け、すこし背中の肩の辺りが日に焼けて色褪せつつあるが、生涯不良を座右の銘にしながらも無頼になりきれない草臥れた中年男にはちょうど良い。 手放せない一着。
撥水の表面処理のため、少し表面がべたつく感じも懐かしい。 裾を開くことができ、運転し易いダブルジッパーを引き揚げる感触。 うん、このシーズンがやって来た。

リモコンキーでロードスターのロックを解除してドアを開け、低い姿勢で狭いシートに体を滑り込ませる。 このコックピットのタイトさこそが、ライトウエイトスポーツである。
ニット帽を深く被り、指先の出る薄手の手袋を嵌め、オークリーの偏光サングラスをフィットさせる。 いつものルーチンワーク。 オープンカーを運転するための、冬の儀式である。

いったん体の全ての動きを止めてフーッと静かに息を吐き、前を静かに見つめ、次のステップに。
右手を伸ばして、まずは右側のラッチを外す。 『ガチャリ』 次は左手を伸ばして左側のラッチを同じように『ガチャリ』

幌のフレームの真ん中に設けてある凹みを持ち、一気に幌を後ろに放り出す。 『パタリ』

少し薄暗かった車内には、一気に朝日が差し込み、それと同時に、晩秋の早朝のキリリと冷えきった切れの良い空気がコックピットを満たしていく。 一瞬、『ギュッ』と体の芯まで温度が下がり、気が引き締まる。

ギアがニュートラルである事を確かめ、ブレーキを踏み、クラッチを踏み込んで、イグニッションキーを捻る。 『ブルルンッ』 一発で、1.6L-NAのエンジンに火が入った。 12万キロ真近のエンジンは、普段からこまめにオイル交換やメンテナンスをしており、まだまだ快調である。

***

この秋は雨の週末が多かったので、妻とのドライブ旅行も快適さ優先でアテンザワゴンの出番が多かったのだが、さすがにこのドライブ日和の今日は、オープンドライブが外せない。

さあ、出発しようか! 最高の行楽日和となった今日は、妻と二人、ロードスターでのオープンドライブ。
『どこへ行こう?』 『うん、せっかくだから笠岡へ”しゃこ丼”を食べにこう』

幌を下ろしたロードスターは、朝の山陽自動車道を東へ。

ETCゲートを通り、少し登りのランプウエイを3rdギアでアクセルを踏み込みながら駆け上って行く。 合流エリアでは、右後方からのクルマがない事をミラーと目視で確認し、アクセルを踏み込んで一気に流れに乗る。

オープンならではの、風を感じるドライブ。 一般道の時よりヒーターの風量を少し上げ、快適なドライブを堪能。

ロードスターはFRである。 同じ前足でクルマを引っ張り、かつ曲がって行くFFと異なり、後ろ足は大地を蹴って進むことに専念でき、もう一方の前足は大地を捉えて進むべき方向に曲がって行く役割を受け持つ。 また、FRならではの前後荷重ほぼ50:50を実現しており、ドライバーを中心にしたナチュラルな動きが楽しめる『人馬一体』の運動性能を手にしている。

10年以上前のエンジンで、かつ僅か1.6LのNA仕様ではあるが、軽い車重もあいまって、アクセルのON/OFFに応じたリニアなレスポンス、指の幅半分ほどの微妙なドライバーの操作にも的確に反応するリニアなハンドリングが最高に楽しい。

いつもの通勤では、時速50-60km/h、エンジン回転数では1500-2000rpm.あたりでの巡航だが、今日は高速道路という事で、3000rpm.付近の気持ち良いゾーンでの巡航ということもあり、周囲のクルマの流れに乗りながら、微妙なアクセルワークとステアリング操作の一つ一つが気持ち良い。

運転操作を楽しみながら、次第にFun to Driveの快感に浸っていく。
オープンなので、風を感じる事はもちろん、音や匂い、周囲の気配までもリアルに感じながらのドライブ。 鉄とガラスに囲まれた閉空間のコックピットとは一線を画する空気感。
『あー気持ち好い! ほんと、ゾクゾクしてくるよ』 まさにこれぞ『運転する楽しみ。 人馬一体』 ほんと、ロードスターで良かった!

***

少し時間に余裕があったので、笠岡ICの手前の福山東ICで降り、しゃこ丼のお店へ。

10時50分過ぎにお店に到着。
開店少し前だったが、ちょうど店の方が開店の札を出し、暖簾がかけられた。
 
『こんにちは。 お願いします』 お店に入ると、まだ店の方は仕込みの最中。
ご主人が仕込みの手を止め、お茶を持ってきてくださる。 私は、『すみません。 しゃこラーメンと、しゃこ丼定食をお願いします』
 

***

 
ここのお店では、漬け物がサービスで供される。 しばらく待っていると、料理が運ばれてきた。
 
しゃこラーメンは、笠岡ラーメンに『しゃこフライ』がたっぷり。 しゃこ丼定食は、ミニしゃこ丼に、しゃこフライ、しゃこの酢の物、そして味噌汁。
うーん、これは美味そうだ!

『いただきます』 妻と料理を分け合いながら、しゃこ尽くしをたっぷりと堪能した。 『ごちそうさまでした』

いやあ、やっぱり『しゃこ』は美味い!!!

***

食後は、少し笠岡ドライブを楽しむ。
 
公園を散策し、次は海へ。
 
お気に入りの海岸では、気持ち良い晩秋の太陽の日をたっぷりと浴びて、食後の日光浴を楽しみながら、途中で買ってきた缶コーヒーと、おいしいチーズケーキでデザートを楽しむ。

暖かい海辺で、瀬戸内の景色を眺めながら、のんびりまったり。
 
『あー、気持ち良かったね』 『旨いしゃこ尽くしもたっぷり楽しんだし、久し振りに海辺でのんびりしたし、リフレッシュできたなあ。 じゃあ、そろそろ帰ろうか!』

ロードスターに乗り込み、帰りも山陽自動車道のオープンドライブを堪能した。 最高の週末!

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瀬戸内シーカヤック日記: あなご飯『うえの』&宮島『世界遺産航路』、千原温泉&出雲蕎麦の一福

2011年09月02日 | 旅するロードスター/アテンザ
2011年9月1日(木) 台風が近付くこの週末は、夏の疲れを癒す休日に。 『久し振りに、あなご飯が喰いたいな』
 
JRで宮島口まで。 今日は、せっかくなので『穴子の白焼き』でお酒をグビリと飲ろうと、クルマではなくJRを選択。
 
朝10時。 開店したばかりの店内へ。 『穴子の白焼きと、ぐい飲み。 それとあなご飯の小をお願いします』

まずは、穴子の白焼き。 塩とわさびを付けて食べると、これが最高。 『うーん、やっぱり美味い』
ぐい飲みの酒をチビリ。 『ああ、こいつはたまらんなあ。 ええ休日や』

***

白焼きを食べ進めていると、あなご飯が運ばれてきた。 『あ、すみません。 ビールお願いします』
 
温かいあなご飯をパクリ。 冷たいビールをグビリ。 もう、何も言うことは無い。 至福の一時。

家族へのお土産に、『穴子の切り落とし』を二袋購入し、店を出た。

***

さて、せっかくやから宮島に渡って散策し、世界遺産航路で広島まで帰ろうか。
 
宮島と平和公園を結ぶ『世界遺産航路』 船旅フリークとしては、前から乗ってみたかったのである。

平日にも関わらず、結構な観光客が来ている。 震災で激減したと聞いている外国人の姿もチラホラ。
 
今日は潮が高いようで、厳島神社は、回廊のギリギリまで海面が上がっている。
 
まだ台風の影響は少ないようで、晴れ間が覗く暑い昼間。 宮島らしい景色を堪能しつつ散策する。
 

***

船の時間が近づいたので桟橋へ。
 
乗客は数名。 少し波が立ち始めた瀬戸内を、ゆっくりと進んでいく。
 
途中からは川へ。 今日は潮が高いので、橋の下をギリギリでかすめて行く。
 
平和公園まで、1時間弱。 のんびりと船旅を楽しんだ。

その後、広島市内はゲリラ豪雨。 うん、今日の旅は良いタイミングだったなあ。

あなご飯の『うえの』と『世界遺産航路』
うん、これはなかなか良い取り合わせであった。 次回は、水族館にも行ってみようかな。

*** 休日二日目 ***

2011年9月2日(金) 週末の休日二日目は、台風の影響で朝から雨。 『ようし、じゃあ今日は久し振りに千原温泉に行ってみようか。 出雲蕎麦も食べてこよう』

朝、5時半に家を出て、一人島根県へと向かう。
 
お気に入りの温泉の一つ、『千原温泉』 十数年前に初めて訪れた頃は、ひっそりと静かな温泉で、まさに秘湯という雰囲気であったのだが、最近はネット情報や口コミ、マスコミ取材などで有名になり、人が増えたので、土日に訪れる事はほとんど無くなっていた。

しかしこの夏は、運が良い事に木金の変則休日。 台風で天気が悪いこともあり、これ幸いとばかり、今日は久し振りに訪れる気になったのである。

今日はゆっくりしたいので、一回の入浴ではなく、複数回入れる『休憩』でお願いした。
 
休憩では、二階の一室を数時間借りてのんびりまったりと過ごす事ができるのだ。 昔、長男と一緒にここに来た時、お風呂に入って部屋で弁当を食べ、のんびりと過ごした事がある。

部屋に荷物を置き、さっそく風呂へ。 千原温泉独特のぬるくコッテリとした好いお湯。
平日で台風の影響で雨、なおかつ8時半前という早い時間だと言うのに、もう浴槽は6人とほぼ満杯状態。 『うーん、やっぱり人気なんだなあ』 
 
お客さんは、ほとんどが60歳以上のお年寄り。 初対面同士、病気自慢話で盛り上がっている。

しかしながら、お互いが相手の話はほとんど聞く事なく、自分が言いたい事をそれぞれが、しかも何度も何度も繰り返し話すだけ。
これは会話じゃないなあ。 誰でも歳はとるが、本当の意味で『歳を重ねる』っていうのは難しいんだなあ。 『いやはや。 さすがにこれは参ったな』

病気自慢話が苦手な私は、呆れ顔で一人静かに目を閉じ、ポコポコと炭酸ガスの泡が弾ける音を聴き、泡が弾ける感触を体で感じながら、お気に入りのお湯を楽しむ。

1時間入浴した後は部屋に戻り、枕を出してゴロリと横になる。 雨の降る空を眺めながら、iPodで落語を聞き、本を開く。
台風の休日としては、最高の過ごし方である。

1時間休憩した後は、再びお風呂へ。 人が減っているかと期待したが、やはり今回も狭い湯船はほぼ満員。 金曜日でこれなら、土日はやはり来たくないなあ。
秘湯だったころが懐かしい。

***

少し早いが昼には温泉を後にし、今日の二つ目の目的である『出雲蕎麦』 伺うのは、『一福』さん。
久し振りの一福なので、たっぷり味わおうと、『ざるそばと、白イカ天婦羅蕎麦の温かいのをお願いします』
『イカ天蕎麦は、ざるの後でいいですか?』 『ええ、それでお願いします』
 
この白烏賊天婦羅ソバは、日本海の烏賊を使った限定品だとか。

冷たいそばを楽しんだ後は、温かいイカ天蕎麦。 『あー、美味かった。 ごちそうさまでした』

台風の週末。 久し振りにシーカヤックで海に出る事なく、JRや船を使った旅や、ドライブに温泉にグルメを堪能した。 『ようし、また明日から頑張るか!』

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瀬戸内シーカヤック日記: ひとときの休息_尾道『あかとら』

2010年12月30日 | 旅するロードスター/アテンザ
2010年12月28日(火) 最近は、土日や平日の夜も家に籠って書き物をまとめる日々。
これから先も当分海に出られる見込みがない中、この日だけはと、以前から一度泊まって居酒屋で飲むのが念願だった尾道で、ひとときの休息。

仕事を終えると、ロードスターで尾道へ直行した。

『あかとら』 決して広くはないが、きれいで雰囲気の良い居酒屋さん。

常連さんらしいお客さんで、カウンターも座敷も一杯である。
***

『蛤の酒蒸し』 プリップリの蛤も、それから出た汁も絶妙の味。
身はもちろん、汁もすべて飲み干してしまった。 『いやあ、これは最高に旨いなあ』

キスのフライ。 サクサクのフライに橙を絞り、塩を付けて食す。 『たまらん!』 ビールをグビリ。
海鮮サラダには、尾道らしく蝦蛄が入っている。

穴子の白焼き。
わさびをチョコッと載せ、タレを少し付けて口の中に放り込む。 『うーん、美味い』 これは日本酒が欲しくなるなあ。 『純米酒、お願いします』

わさびだけでも充分おいしいし、気分を変えて、キスのフライ用に出されていた塩を少し付けて食してみたが、これまた素材の良さが活きて格別だ。

〆は、『きょうの味噌汁』 中には、プリプリの身がたっぷりついた河豚。
いやあ旨い。 文句なし!!!
***

仕事納めの日。
ほんのわずかな休息ではあったが、偶然見つけたストライクゾーンど真ん中の居酒屋さんで、おいしい料理とビール、日本酒を堪能し、リフレッシュすることができた。

翌朝。 ゆっくりと朝食を摂ると、ワッチキャップと手袋を着用し、ホテルの駐車場へ。
ラッチを外し、ロードスターの幌を降ろしてエンジンを掛ける。 これから家まで、約2時間のオープンドライブだ。

さあ、また今日から頑張るぞ!

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瀬戸内シーカヤック日記: 雨の『とびしま海道』ドライブ with 友人

2010年10月31日 | 旅するロードスター/アテンザ
2010年10月31日(日) 今日は、会社で最近知り合った友人夫婦と会う予定。 今朝の天気予報では、今日は曇りのはずだったのだが、なぜか朝から雨が降り始めた。
『おいおい、今日は曇りの予報だよ。 なんで雨なんだろう? やっぱり雨女の力かなあ!』

妻と二人で近くの駅まで迎えにいき、挨拶を交わしてクルマに乗り込む。 今日のお客さんは、トルコ人のご夫婦。 ご主人は、私よりだいぶ若く、30代前半である。

数ヶ月前、途中入社で同じ職場に配属され、日本語が堪能なご主人と時々会話を交わすようになった。 聞いてみると、これまで東京に住んでいたのだが、広島に来てまだあまり観光にも出掛けていないとの事だったので、『ぜひ一度、呉に遊びに来ればいいよ』と招待していたのである。
***
恥ずかしながら海外旅行の経験もほとんどなく、トルコの事はほとんど知らないのだが、広島と言えば、自慢できるのはやはり瀬戸内海でしょう! という事で、今回は、一も二もなく『とびしま海道』へのドライブと決めていた。

秋晴れなら最高の景色を楽しんでもらえるのだが、残念ながら今日は天気予報も外れた『雨』。 それでも、瀬戸内海の雰囲気だけでも味わってもらおうと、ドライブに出掛ける事にした。
***
まずは、安芸灘大橋を渡り、県民の浜へ。 この時だけはちょうど雨も上がり、浜を散策。 あいにくの雨の景色ではあったが、静かで美しい浜の雰囲気と海の美しさは気に入っていただけた様子。

聞いてみると、東京や神奈川の海は、地中海に比べて汚く、泳ぐ気にもならないほどだったとの事だが、蒲刈の海を見て、日本の海に対する印象が変わったとか!
いや、本当にうれしいな。 それだけでも、ここに案内した甲斐があったと言うものだ。 『でも、晴れると本当にここの景色はきれいなんですよ』

↑ 晴れた日の県民の浜の景色はこれである!
***
再び出発し、豊島を経由して大崎下島から岡村島へ。 途中の豊島では、漁港のそばにクルマを止め、瀬戸内でも珍しい『家船』についてお話しする。 どこまでディーテールが伝わるかは分からないが、やはり瀬戸内の中でも独特の海洋文化を有している豊島で、この話を避けて通る訳にはいかないな。

トルコからのお客さんに、瀬戸内の中でもディープな『豊島の家船文化』について語っている俺を見ながら、妻は『また始まった』って感じでニヤニヤ笑っている。

岡村島の浜から、対岸の御手洗を眺め、この辺りの海の事、御手洗の歴史に付いて説明。

『北前船』、『潮待ち、風待ち』 どこまで伝わったであろうか。
 
↑ この浜も、晴れていればこんなに美しい浜なのだが。。。 残念!

海の駅で、トルコでの生活や文化、日本での生活などのお話を伺いながらゆっくりと昼ご飯を食べ、御手洗(みたらい)の展望台へ。

もちろんここでも雨なのだが、雰囲気だけは気に入っていただいたようだ。
 
↑ 晴れていれば。。。
***
駐車場にクルマを止め、町をそぞろ歩き。
 
神社に参拝し、古い波止と灯台を見学。
 
『オチョロ船』の名物船大工さんの工房を訪れ、写真や模型を拝見しながら話しを伺う。 この『オチョロ船』を、海外からのお客さんに詳しく説明するのは、ちょっと難しい。
 
ご主人のお父さんが大工さんだったと言う事で、この船大工さんの手仕事にも興味を持って観察していたようだ。
じっと模型を観察していた彼が船大工さんに発した質問が、これまで俺が気づいていなかった視点での疑問点だったことに驚いた。 いやあ、やはりその道の経験がある人は、国が違っても本質が分かるんだなあ! 感心、感心。

なるほど、そういう事だったのか! 俺も良い勉強になった。
***
景観保存地区を歩き、昔ながらの時計店へ。 残念ながら今日は休業日だったので、以前ここで話しを伺った内容を説明する。

そうしていると、別の団体さんが時計店の前へ歩いて来られ、今日は閉まっていると言う事で話し掛けられたので、彼らにした説明を再び繰り返した。 『前に来た時に聞いた話しですが。。。 ここのご主人は、時計をチェックして、必要ならスイスに部品も発注して。。。 店の中には、昔のアナログ式デジタル時計や、とても古い貴重な時計が。。。』

フラリ風来坊の俺だが、これまでの経験を活かし、こんなときには『なんちゃって地元の観光ガイド』に変身するのである。
 
瀬戸内の島らしい狭い路地を散策し、神社にお参りして、昔の家を改造した展示室を見学させていただく。
 
東京や横浜など、日本の中でも特殊な都会に住んでいた彼らは、この『とびしま海道』や『御手洗』そして『瀬戸内海』は、まったく別の日本に見えたようで、それなりに気に入っていただけた様子。
***
一旦家に戻り、少し休憩した後、長男のクルマで呉市内へ送ってもらい、予約していた『呉名物の一つである焼き鳥屋』さんで今日の打ち上げ。 そしてその頃には、驚く事にそれまで降っていた雨がスッカリ上がったのだ。 『雨女』恐るべし!!!

テーブルを囲んでビールを飲み、焼き鳥を食べながら、4人で今日一日の楽しいドライブを振り返り、またトルコや日本の話題で盛り上がった。 『焼き鳥』や『つくね』、『スープ豆腐』もお気に召したようだ。

いやあ、本当に楽しい一日であったなあ。 それにしても、今日は一日お疲れさまでした。 またぜひ遊びに行きましょう!

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瀬戸内シーカヤック日記: ロードスターで行く山陰堪能ツーリング_足立美術館、大山&日本海の幸

2010年10月24日 | 旅するロードスター/アテンザ
2010年10月23日(土) この週末は、シーカヤックツーリングは一休みして、妻と二人で山陰へドライブ旅行。 天気予報では、日曜日は残念ながら曇り~雨だが、土曜日はなんとか晴れそうだ。 ということで、季節も良い事ではあるし、今回はロードスターでのオープンドライブ!

まだ暗い5時半過ぎ。 ロードスターの幌を下ろし、クルマの少ない国道を駆け抜ける。 明るくなった頃、まだ紅葉が始まったばかりの中国山地のドライブを堪能し、最初の目的地である『足立美術館』に到着した。
 
***
今回の最大の目的が、ここ足立美術館である。 訪問するのは2度目だが、最初に訪れたのはもう20年ほど前だろうか。 そして、その時も妻と一緒であったなあ。
 
さすがに当時の記憶は定かではないが、建物が立派になり、お客さんもかなり増えているようだ。
 
なんとか晴れ間が覗き、広い敷地内を歩きながら、美しい庭園を堪能させていただく。
 
さすがに美しい庭園として知られているだけの事はある。 料金は高めではあるが、時にはここを訪れて、美しい庭の景色を静かに楽しむのは悪くないなあ。

その後、横山大観の画と、魯山人の器を見学。 素人の私でも魯山人の器には魅力を感じるし、なによりパネルに記されていた魯山人の語録が興味深い。
 
二十代の頃に訪れたときと、四十半ばを過ぎて訪れた今回では、心に残る印象の深さが全く違うようだ。 やはりそれが、歳を重ねるという事なのであろう。
***
『さて、まだ昼前だ。 次はどこ行こう?』 『明日は天気が下り坂っていうから、今日のうちに景色を楽しめるところへ行ってみようよ』
そう、シーカヤックの海旅と一緒で、さすがに泊まるところは決めているが、それ以外は風の吹くまま気の向くまま。 フラリ風来坊の旅のスタイルは変わらない。
『ようし、じゃあ大山へ行ってみるか』

これまた数年振りとなる大山訪問。

大山へ登る途中のカフェで、日本海を眺めながら、おいしいランチとコーヒーを楽しむ。 のんびりまったり。
***
幌を下ろしたロードスターで、大山の森を抜けるワインディングロードを堪能。 うん、これぞライトウエイトスポーツの一番おいしいシーンである。
 
なんとか空模様も味方してくれ、様々なスポットで大山の絶景を楽しむことができた。
 
紅葉はまだ始まったばかりだが、来て良かった!
***
大山を降りると、美保関へ。

夕暮れ時の海沿いオープンドライブもまた乙なもの。
 
灯台の回りの展望台や遊歩道をそぞろ歩き。

夕暮れ時で人気もまばらな中、厳かな雰囲気の美保関神社に参拝し、青石畳通りを散策。
 
***
予約していた民宿に入り、楽しみにしていた晩ご飯。 この民宿は、夕食に海の幸がたっぷりと供され、それでも一泊二食で一人8千円弱というリーズナブルなプライスで大人気の宿。 今回初めて泊まるのだが、1ヶ月後の予約でないと、週末は空きがなかったほどである。
 
『これ、食べきれるかなあ?』 『ゆっくり食べればいいんじゃない。 なんとかなるよ』
生ビールを飲みながら、おいしい日本海の海の幸をたっぷり堪能。 1時間ちょっと掛けて、豪華な夕食をゆっくりといただくことができた。
『あー、おいしかった。 ごちそうさまでした!』 満足満足。

夕食は一般のお客さんに混じって食堂で食べるのだが、地元の家族連れも大勢来店しており、観光客向けの『なんちゃって海鮮料理』ではなく、地元の人たちも通うほどおいしく、かつリーズナブルな食堂/民宿であることが分かる。
うん、また良い宿を見つけたなあ!!!
***
2010年10月24日(日) 朝食を食べていると、予報通り雨が落ちはじめた。 『今日は観光はなしだな。 出雲蕎麦を食べて、温泉入って、広島に戻ろう』

10時に、お気に入りの『ラムネ温泉』へ到着。 浴場へ入ると、既に一人の先客が。
湯船に浸かると、『どこから?』と話し掛けられた。 『広島からなんですが、昨日は足立美術館と大山に行って、美保関近くで泊まったんですよ。 その帰りです』
『ほー、大山。 キノコ狩り?』 『いいえ、景色を見に行っただけです』 そこから会話が始まった。 どうやらこの方は、キノコ狩りが趣味のようだ。
『今年は変な気候でしたが、ようやく松茸が豊作になったいうてニュースになってましたね』 『そうやね。 でもわしは松茸はあまり好きじゃない。 まああれば採るが、舞茸と香茸がメインよ』

『秋になったら、いろいろな山に行きよる。 でもキノコも減って、もう何年もしたら、キノコ狩りはできんようになるんじゃないかのう』
『毒キノコ? そりゃああるよ。 まあ、舞茸や香茸は分かり易いけどの。 毒キノコは、飲み込んだらいけんが、まずはちょっとだけ噛んでみるんよ。 毒キノコじゃったら、舌にピリッと刺激がくる。 そこで吐き出したら大丈夫』

『わしらは、毒キノコを食べる会も作っとる。 <毒なば会>いうての』 私は笑いながら、『そりゃあ酔狂ですね!』

するとおっちゃんも笑いながら、『そう、まさに酔狂よ。 みんなわしらと同じくらいの歳、60代ばかり。 いろいろなキノコを採ってきて、その中から毒キノコだけを選んで、別の鍋をつくるんよ。 そして、舌にピリッと来る感じを楽しむんじゃなあ』

『それって、フグの肝を食べる人が居るんと一緒ですか?』 『いやあ、フグは怖い。 ホンマに死ぬからのう。 わしらは、ピリッと来るんを楽しむだけ』
『でも、歳とって体力が落ちると毒が効くようになるから、いつまで続けられるやら』 『ほんま酔狂ですね!』
***

『らむね温泉』の後は、出雲蕎麦の『一福』さんへ。 今日は久し振りに、温かい天婦羅蕎麦をいただいた。

帰りには広島市内のデパートに立ち寄り、『広島いけばな 代表作家展』へ。
 
今回、妻がお世話になっており、かつては次男も教わっていた先生が、作品を展示されているのである。
 
ゆっくりと様々な流派のいけばなを拝見させていただき、先生にご挨拶。 いろいろと大変だったという今回の準備についてお話を伺った。
さすがに広島の代表作家展。 各流派の代表が、名誉をかけ、いい意味で競い合って、凛と引き締まった空気感が感じられた。 これぞまさに切磋琢磨。
足立美術館の庭園も良かったが、このいけばな展からも、とても良い刺激を受けた。

やはり、様々な良いものを見て、いろいろな経験を積む事は大事だなあ。 その一つ一つが自分の血となり肉となるのだ。
***
秋の山陰オープンドライブ。 美しい庭園に、大山の絶景。 日本海の海の幸と、温泉、出雲蕎麦。 そして〆は、いけばな代表作家展。
うん、またまた良い週末であった。

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瀬戸内シーカヤック日記: 京都、宝塚、大阪_関西満喫ドライブ旅行(1)

2010年06月28日 | 旅するロードスター/アテンザ
2010年6月26日(土) この週末は、20歳と18歳の二人の息子達に留守を任せ、妻と二人で旅行へ。 今年に入ってから、萩&津和野、豊島に続き、3度目の一泊二日の旅となる。
***
土曜日の朝、3時前に家を出て、大雨の山陽自動車道を東へ走る。 兵庫辺りからは雨も小振りになり、8時過ぎに京都に到着。
ホテル近くの駐車場に車を泊め、仮チェックインをして、宿泊プランに入っているバスの1日乗車券を受け取る。 さあ、京都観光の始まりだ。

さっそくバスに乗り、叡山鉄道の出町柳駅へ。 今日最初の目的地は貴船。 叡山鉄道に乗るのだが、まだ予定時刻までたっぷり余裕がある。
『ちょっと近くを散歩してみようか。 どこか見るとこあるかなあ?』 駅を出て案内板を見ると、下鴨神社という世界遺産があるらしい。 『せっかくだから、行ってみよう』
***
雨の京都。 鴨川に架かる橋を渡り、下鴨神社の参道へ。 この参道がなんとも心地良い空間。
大きな木々に囲まれ、ひんやりと澄んだ空気の中、きれいな砂地の参道を、シャリリ、シャリリと音を立てて歩いて行く。 『うーん、この神社はちょっと違うぞ』
 
下鴨神社に参拝する。 雨のせいか、あるいはまだ朝早いからか、人影もまばらで静かな雰囲気。
 
参拝を済ませ、参道を戻る。 下鴨神社の杜を抜け、アスファルトの道路に出ると、いきなりモワーッとした湿度と温度の高い空気に包まれた。
あの参道とは、こんなに空気が違うんだ! いやあ、この神社はまさにパワースポット。 京都の旅、なかなか良い出だしじゃないか!
***
駅に戻り、叡山鉄道に乗り込む。
 
途中からは左右を木々に囲まれた中を進み、右手には清流も流れている。 うーん、これは錦川鉄道みたいだなあ。

貴船口駅で降り、迎えにきていたマイクロバスに乗り込んで、今日のお昼ご飯を食べるお店へ。 店に到着し、マイクロバスから降りるとき、出迎えの方が一言。
『申し訳ありません。 今日は雨なので、店内でお食事になります』 『えー、残念』と妻。

今回の旅にはいくつか目的があるのだが、その一つは貴船の『川床料理』 妻のリクエストであり、彼女はとても楽しみにしていたのだ。 今朝から降り続いている雨で、『まあ、今日はだめだろうなあ』と予想はしていたのだが、『もしかしたら屋根くらいあるかも』と淡い期待も寄せていた。
だが川床を見ると、屋根はなく日除けのスダレのみ。 これでは仕方ない。
***
食事までまだ時間があるので、近くの貴船神社へお参りに。

妻が、水占をやってみた。 水に浸けると字が浮き出してくるのだ。 旅行の項目を見ると、ついつい吹き出してしまった。
『雨ふれど吉』 顔を見合わせて苦笑い。 『今日の旅にピッタリじゃあないか。 川床はダメだったけど、きっと良いことがあるよ』
 
川床の並ぶ雰囲気の良い通りを歩いて登り、お店に戻る。
 
***
部屋に通され、席に着く。 うん、これはなかなか良い感じじゃないか。
 
まずはビールで乾杯。 雨の川床を眺めながら、ゆったりとした快適な空間で、予約していたコースの料理をゆっくりと楽しむ。
つき出し、刺身、焼き鮎、素麺、天婦羅、デザート。 満足、満足。 『ごちそうさまでした』
 
食事を終えると川床に降りてみた。 夏の夜、提灯の明かりに照らされ、川のせせらぎを聞きながら、この川床でビールをグビリと飲る情景を想像する。
うーん、いつかまた来たいものだ。

初めて訪れた京都の奥座敷、貴船の川床を、雰囲気だけだが味わうことができた。
***
叡山鉄道で京都市内に戻ると、空気が蒸し暑い。 こんなにも気温が違うんだ。
二年坂、産寧坂、八坂神社を回り、妻のリクエストであった『一澤帆布』へ。
 
妻はお気に入りのトートバッグを購入。
***
バスでホテルに戻り、シャワーを浴びて休憩すると、夕食の時間。
旅行に出る前に、ホテル近くの『おばんざい』のお店をネットで調べていたのだが、今朝、駐車場を探している時に偶然見つけたお店が気になり、急遽、ホテル近くにあるそのお店に行く事にした。

『菜旬処』 狭い路地に面した小さなお店である。 その雰囲気と立地は、どうみても観光客向けではないが、私の嗅覚が、そして直感が、この店に決めろと告げている。

ガラリと開けて、『こんにちは。 二人ですが、いいですか?』 すると奥からおばちゃんが出てきて、『ええ、どこでもどうぞ』

店内を見回して驚いた。 外見は食事処なのだが、中は普通の民家のままである。 『うーん、これはこれは。 なかなか、なかなか』

奥の座敷でも良いとの事だったので、座布団の上に陣取り、出していただいた扇風機の風を感じながら、手書きのメニューを眺める。

『ビール、もらえますか』 まずは乾杯。 『あー、今日は暑かったなあ』 グビリ、グビグビ 『うーん、美味い』

『あのう、外にセットって書いてあったんですけど、ありますか』 『ええ、ありますよ。 二品選んでもらって、ご飯とお味噌汁が付きます』
『じゃあ、それ二つと、煮込みハンバーグもらえますか』
 
運ばれてきた『おばんざい』を食べながらビールを飲み、ご飯を食べる。 これは良い雰囲気じゃあないか。

京都旅行に行く前に晩ご飯を相談していたとき、妻が『おばんざいはどう?』って言ったのだが、実は『おばんざい』ってどんな料理なのか知らなかった。

菜旬処で食事をしながら、iphone3GSで調べてみると、
『おばんざいとは京都の常の日のお惣菜のこと。 旬の素材、手近な食材を、手間をかけずに使い切る献立の数々。 日持ちがしない料理は、食べ残しの出ない分量だけ作り、あともの足りない分は作り置きの出来る常備菜でまかなう。 無駄なお金も時間も労力もかけんと、ゴミも少ししか出さない、超合理的な伝統の家庭料理 (http://www.kyo-kurashi.com/obanzai/collabo01/obanzai.html)』

気取らない、ごくごく普通の民家の座敷で『おばんざい』をいただきながらこの文章を見た瞬間、俺は『おばんざい』の本質に触れた様な気がした。
そう、京都の常の日のお惣菜なのである。 旬の食材、手近な食材を、手間をかけずに使い切る献立なのである。
このお店で『おばんざい』を食べていると、京都の親戚の家を訪ねて、そこで晩ご飯をいただいている気分になる。 和むなあ。

いやあ、このお店に来て良かった! ここでおばんざいをいただいたのは、これまた『偶然を装った必然』であったのだ。
***
食事をしていると、他のお客さんも来られたようだ。 『こんにちは』 『あ、いらっしゃい。 いつもありがとう』という声が聞こえてきた。

ビールの大瓶を2本、おばんざいセットを二つ、そして追加の煮込みハンバーグをいただき、大満足で食事を終えた。
『ごちそうさまでした。 いくらですか?』 『はい、2100円です』 妻と顔を見合わせてぶっ飛んだ。 これだけ満足して、ビール2本も飲んで、二人で2100円!
貴船の川床料理のお店なら、ビール2本だけでほぼ2000円である。 まいった、参りました。 これが、観光客向けでない、京都の本当の『おばんざい』

『あそこに書いてありましたが、このお店は2周年なんですか?』 『ええ、主人が定年退職してからどうしてもやりたいって言うもんで始めたんです。 今日は主人は用事で居ないんですが、いつもは私が料理を作って、主人がこの店に出てるんですよ』
『ここは、観光客向けじゃないですよねえ』 『そう。 地元の方がほとんどですね。 さっきの方も、時々来て下さるんです』

『いやあ、今日はほんと、おいしかったです。 おばんざいって、こういう料理なんですね。 良く分かりました』 『そんなに言ってもらえると嬉しいです。 ぜひ主人にも伝えます』

『今日はどちらから?』 『はい、広島からです』 『雨で残念でしたねえ』 『ええ、貴船の川床料理も予約してたんですが、残念ながら雨で室内での食事になりました』

『また京都に来たら、ぜったい食べにきますよ』 『それまで続いていればいいですけどねえ』と、おばちゃんは笑う。
『いやあ、ぜひ続けていて下さい。 楽しみにしています』 『ありがとうございました。 では、気をつけて』

偶然見つけた『おばんざい』の店、『菜旬処』 きれいで整ったお店じゃないと駄目な人には奨められないが、俺にとっては最高の穴場を発見した。 大満足!

『雨ふれど吉』 まさにその通りになったなあ。 さあ、明日はどんな旅の1日が待っているのだろうか。 

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瀬戸内シーカヤック日記: ロードスター_10万キロ記念

2010年05月01日 | 旅するロードスター/アテンザ
2010年5月1日(土) 快晴だが強風の今日は、妻とドライブ。 ロードスターの幌を開け、海沿いの道を走る。
あと10km。 あと5km。 あと3km。 あと2km。 あと1km。 あ、とうとうきた!
 
10万km達成の瞬間。 安全な場所にクルマを停め、カメラを取り出して記念撮影。 新車で購入してから約8年で、10万キロを超えたのだ。
***
つい数ヶ月前、幌が劣化したのを交換するかどうか迷っていた。 10万キロも目の前なので、タイミングベルトも交換する時期である。 幌とタイミングベルトの見積もりを取ると、結構な金額であった。 『うー、頭が痛い』

シーカヤックスペシャルと化しているアテンザワゴンもあり、実際のところ、ロードスターはなくても全く問題ない。
通勤と妻とのドライブ、たまの一人旅に使う、遊びのクルマなのだ。

だが、ロードスターがあることで、生活がどれだけ楽しいものになっているか! 雨の日以外は基本的にオープンドライブと決めている私。

通勤も、海沿いの道を幌を下ろして走っているとまさにドライブ気分。 サラリーマンだから、会社に行きたくない日や、会社で嫌なことが有る日もあるが、オープンドライブを楽しんでいると、嫌なことも忘れてしまう。 ある意味、おれのサラリーマン生活を精神的に支えてくれている柱の一つなのかもしれない。

数週間逡巡したが、結局手放すという答えを出すことはできなかった。 それだけ愛着が湧いていると言うことだろう。
幌とタイミングベルトを交換して持ち続けることに、妻も気持ち良く賛成してくれた。
***
子供の頃からクルマが好きで、幼稚園の頃には当時住んでいた社宅の近くの空き地に放って置かれていた廃車に乗り込んで、ハンドルを回したり、ギアを入れたりして遊んでいた。
小学生の頃にはクルマの絵をよく描いていたし、母の田舎に行くと、耕耘機のギアを切り替えて遊んでいたことも覚えている。

そして、小学校の中学年から高学年の頃はクルマのプラモデルを毎月のお小遣いで買って作っていたし、中学校に入った頃にはモーターファンという自動車雑誌を買って読んでいたものだ。 カローラレビン/スプリンタートレノ、カローラリフトバック、サニー、チェリーX1、スカイライン、初代シルビア、サバンナ、ランチアストラトス。。。 ああ!

そして大人になり、会社に入って最初に買ったクルマが『フェスティバキャンバストップ』 当時の国産車としては珍しかったキャンバストップを開けてドライブするのが大好きだった。

その後結婚して、子供が産まれたあとは、『ボンゴワゴン』 二児の父親になったちょうどその頃、初代ロードスターが世に出たときは、『ああ、いつかはこんなクルマが欲しいなあ』と思っていた。 ロードスターは、ボンゴワゴンとは対極にあるクルマである。

それから十数年後、長男も中学校に入り、クラブ活動が忙しくなって家族で出かけることがほとんど無くなった頃、『子離れ夫婦』になる日も遠くないことを実感した。 そして長年の念願がかなって、ようやくロードスターを購入。

***
 
頭の中身を褒められることはないが、『頭の形、良いですねえ』と何度か感心されたことはある。
 
ロードスターにキャンプ道具を積んで、長男とキャンプにも行った。 ダッチオーブンやコットも持った、リッチなキャンプ。 燃費も良いし、ミニマリストには、充分実用的なクルマである。
 
横浜単身赴任時代には、夜明けの首都高湾岸線や湘南のドライブも楽しんだ。 このクルマは、都会の風景にも、瀬戸内の田舎の景色にもすんなりと溶け込み、マッチする。 
 
瀬戸内をドライブしていると、つくづくロードスターは海沿いの景色が似合うと思う。 幌を下ろしたドライブの、なんと爽快なことか。

***
さて、
今日の目的地は、竹原にあるお気に入りのラーメン屋さん、『太華園』
 
大好物の中華そばを食べた後は、これまで入ったことのない道にわざと入ってプチ探検を堪能。
 
煉瓦工場を発見。 その近くには、これまで見たこともない高くて立派な煉瓦の煙突や、美しい煉瓦の壁があり、なかなか良い雰囲気を醸し出している。
 
海沿いのジャガイモ畑。 なんだか瀬戸内じゃあないような、不思議な雰囲気のある景色。

うーん、なかなか好いじゃないか! 地元にも、まだまだ知らないところが沢山あるのだなあ。
***
今日は、快晴のドライブで、ロードスターが10万キロを超えるという記念日となった。
10万キロとはいえ、調子はすこぶる良く、通勤での燃費は15km/Lを越え、先日の下関往復では、16km/L超えを記録している。 まだまだ元気なNB_1.6L_5MT。
これからも、このロードスターと一緒に、様々な旅の想い出が増えていくのだろう。 楽しみだ。

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瀬戸内シーカヤック日記: カヤック仲間との宴 @ EL_COYOTE

2010年04月30日 | 旅するロードスター/アテンザ
2010年4月29日(木) 今日の夜は、気の置けないカヤック仲間が集まり、EL_COYOTEさんの工房で久し振りの宴の予定。 いやあ、これは楽しみだ。

ロードスターの屋根を開け、山陽自動車道を一路西へ。 クルマは多いが渋滞はなく、風は強いが晴れのドライブ。
オーディオのスイッチをOFFにして運転に集中し、ライトウエイトスポーツの爽快なオープンドライブを堪能した。
***
宴は夕方からなので、まだ時間はある。 今日は、前から気になっていた場所に行ってみよう!
狭いクネクネ山道を駆け抜けると、展望が開けてきた。 華山である。
いつも、EL_COYOTEさんの工房から見えていた山。 少し靄が掛かっていたのだが、響灘も見える最高の景色。
 
しばし華山からの景色を眺めた後は、重兵衛茶屋へ。
ここでは、名物だと言う『デンガク』と、『重兵衛そば』を注文。 熱々のデンガクは、味噌が最高に美味い。
そばは、細切りにしたジャガイモのかき揚げが、なんとも香ばく、麺も出汁も旨かった。 ごちそうさまでした。
 
お昼ご飯の後は、狗留孫山へ。 駐車場にクルマを停め、キツい山道を登ってお寺にお参り。 これはなかなか良い運動になったなあ。

再びクルマに乗り込み、近くの温泉で汗を流す。  あー、さっぱりした。
***
夕方、約束の時間にEL_COYOTEさんの工房へ。
 
今日は、EL_COYOTEさん、エクストリームNさん、そして私の3人。 ここ数年、年に1、2度ではあるが、この工房に寄せてもらって宴会を楽しんでいる。

この工房の雰囲気がなんとも好もしく、ここで酒を酌み交わし、バカ話や真面目な話をするのが、なんともいえない充実した時間。 この面子が揃うと、ほんと、楽しいお酒が飲めるのである。
 
エクストリームNさん差し入れの、旨い刺身やサラダを食べ、ビールを飲む。 笑っては飲み、語らっては飲む。
久し振りに再会した、古くからのカヤック仲間との楽しい一時。 いやあ、やっぱり最高だ!
***
翌朝、コーヒーを頂きながら、EL_COYOTEさんと、ボニーベイの状況や最近のカヤッカー事情について話す。 私の場合、飲むと一足早く寝てしまうので、宴の翌朝の語らいの一時が、楽しみの一つなのである。

『いやあ、今回も楽しかったです。 ありがとうございました』 ロードスターの屋根を開け、エンジンをかけて、EL_COYOTEさんの家を辞した。
今日は少し涼しく、弱めのヒーターを入れて、空いている高速道路を快適なオープンドライブ。 呉に戻って給油すると、燃費は16.2km/Lであった。 うーん、これはなかなか。

EL_COYOTEさん、エクストリームNさん、本当に楽しい一時をありがとうございました。

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