読書って楽しいね♪

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佐藤青南「ファイアサイン~女性消防士・高柳蘭の奮闘」~犯罪者の命も守る☆使命と感情の闘い!~

2018-02-20 03:25:58 | 
佐藤青南「ファイアサイン~高柳蘭の奮闘」読み終わりました。



普段は消防車の音を聞いて


「何処か火事なんだ~」と他人事だった。



だけど


これを読んだら消防士の内情が分かって


これからはきっとサイレンを聞くとこのことが頭に浮かんで


今までとは違った感情が生まれそうな気がします。



命がけで事に挑むというのが


どんなに大変なことなのか☆



そして



目の前で失われていく命を助ける事ができなかったという



無力感に襲われる。。




そんな仕事を続けることは



心が強くなければいけない。



でも


人間だもの。



そんなに強くいられないときもある。




そして


時には理不尽な助けもしなければならない。



消防士としての



使命



そして


自分自身の




感情




その闘い




放火という許せない犯罪



それによって失われてしまう仲間の命



それでも


犯人の命を守らなければならない。



どんな思いなのだろう





そんな消防士たちの思いがこちらに伝わってきて



やるせない気持ちになったよ。






高柳蘭は


消防士だった父を仕事中の事故で亡くす。



みんなに慕われ尊敬された父



そんな父のようになりたいと消防士になる。



父の同僚だった上司



年下だけど仕事では先輩の口の悪い先輩



そして同僚



みんなに助けられ前向きに仕事をこなす蘭



そんな蘭に試練が



連続放火とみられる火事



その消火中に



消防士長の荒川が亡くなってしまう




それがトラウマとなり・・



現場に出ることができなくなる。




自分の父を現場で亡くし・・



そして仲間も・・。




それも



誰かの手によって起こされた火事のせいで。



「どうしてそんな思いまでして、みんな現場に立ち続けるんでしょうか」



そんな蘭に


蘭を孫のように思っている鵜久森はいう



「おれたち火消しには、放火の犯人をとっ捕まえることも、

  罰することもできねえ。でもよ、現場に立ち続けることで借りを返すことはできる。

  荒川を忘れるわけじゃねえ。荒川のことを思うからこそ、あいつの命を奪った火と

  対決できる・・そうは思えないか。」




蘭はその言葉にハッとさせられる。




そして・・



大規模な地下の火事で多数の死者や負傷者が!



その現場に閉じ込められた救助者



それが放火犯だったと分かる。




その放火犯を救助するとき・・



放火犯は「ごめんなさい・・」



そういう。



しかし蘭は



「許さない。ぜったいに」



「あなたがどうして放火をしたのかなんて、知りたくない。

  どんな理由があろうと、私があなたを許すことなんてありえないから。

  あなたは私の大切な仲間を奪った。私はあなたが憎い。だけど・・・だけど・・・」


「私はあなたを死なせない・・・ぜったいに」




そういう。




使命と感情の闘い




どんなに辛かっただろう




人を助けたいから消防士になった。



なのに・・



大切な仲間を助けられなかった。




その思いはずっと心に刻まれて抱えていくのだろう。



でも


だからこそ


鵜久森の言葉のように


この仕事を続けていけるのかもしれない。




蘭は一人じゃない。



見守ってくれる仲間たちがいる


だからきっと大丈夫




自分の事しか考えていない犯罪者



そのことが



いろんな人の心や体に



大きな傷を負わせてしまうこと



そういうことを考えただろうか?



考えたら・・



想像したら・・



ぜったいにできないよね?そんなこと




自分の命を懸けて



戦ってくれているこういう人たちがいるということ☆




それを思ったら・・



軽はずみな行動はできないはず。




放火は重大な犯罪です!



是非一人でも多くの人に読んでもらいたい作品です















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