角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

人生と桜のベストペア。

2014年04月23日 | 実演日記




今日の草履は、彩シリーズ23cm土踏まず付き[四阡六百円]
シックでお洒落な配色にしてみました。赤やピンクの可愛い配色が人気なのはその通りながら、こうしたシックな配色に魅力を感じる女性も決して少なくありません。比較的お若い女性に多いのが九年間の経験則ですね。

角館の桜たちが咲き揃うまで、あと一息というところまできました。武家屋敷通りを含む街中の枝垂れ桜は、もう開花宣言を出してもいいくらいと思います。檜木内川堤のソメイヨシノも、つぼみの赤みがだいぶ大きくなってきました。明後日25日から20℃ほどの予想になっていますから、やはりこの週末からちゃんとした桜が観られると思います。

角館の桜が弘前公園と並んで東北の代表と云われるのは、武家屋敷通りの枝垂れ桜と檜木内川堤のソメイヨシノ、この二つの存在が大きな所以と思っています。過去のブログでもお伝えしていますが、枝垂れ桜の162本が国の天然記念物に指定され、ソメイヨシノは国の名勝に指定されています。趣の異なる二つの国指定がほぼ同時に、また歩いて1分で観られる、これが大きいと思うんですね。まさに桜の「ベストペア」じゃないでしょうか。

千葉県からお越しのご夫婦旅。草履実演を先に見つけたのは奥様でしたが、興味津々実演をご覧はむしろご主人でした。健康効果をご理解のうえ試し履きされると、『うん、こりゃあいいや!』。その様子を笑顔で見ていた奥様が、『じゃあ、お祝いに買ってあげるわっ』。
どんなお祝いなのかお訊ねすると、『定年退職を迎えたんです。この旅行もその記念なんですよっ』と奥様。昨日に引き続いての「記念草履」、私も嬉しくて仕方ありませんよ。

ご主人がお好きな配色を選び終えると、『えーと、あたしは23cmでいいわね』と奥様。ご主人の退職記念に奥様も乗っかることになったようです。でも考えてみると当たり前かもしれません。ご主人が無事に定年を迎えられたのは、奥様のご支援あっての賜物でしょう。ご主人の「ごくろうさま」は、同時に奥様の「ごくろうさま」でもあるんですね。終始笑顔のお二人に、人生の「ベストペア」を見る想いでした。

お帰り際にご主人が、『あ~、これでスッキリした!』。それまでつぼみの桜が話題になっていましたから、その欲求不満が少しは解消されたと思いたいです。月末から月初めにかけて満開の桜が角館を埋め尽くします。間もなくそんな欲求不満もなくなるでしょう。桜の「ベストペア」、思う存分楽しんでいただけたら幸いであります。
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