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<生地詳細・素材感>
今日の草履は、一般綿生地シリーズLサイズ26cm土踏まず付き〔4500円〕
藍色基調の絣風をベースに、緒はエンジです。「秋田おばこ調」の典型ですが、この手の配色で男性向けも案外喜ばれます。
オーダーもだいぶ落ち着いて来ましたから、ずいぶん久しぶりにLサイズの展示品を作っています。これからも男性向けの「赤い鼻緒」、どんどん編みたいですね。
トップページの価格表にある通り、私の草履は15cm~30cmまで1cm刻みに細かく分けられています。こうした「編む草履」としては、かなり珍しいと思いますね。調べたわけではありませんが、もしかしたら日本に私だけかも知れません。
これをはじめたのは、公開実演をスタートしてしばらく経ってからでした。当初はまず一般的と言える「L」「M」の二通りだけです。実際のサイズも「L」をおおむね26cm、「M」をおおむね23cmとし、おそらくそれぞれ1~2cm程度の範囲でまちまちだったと思います。
あるときひとりのおばさまがひとつの草履を指し、『これは何センチあるの?』。前述の通りまちまちですから、ひとつひとつメジャーで計っていたわけです。ここで学んだのが、『部屋履き草履と言えども履物、確かに足の大きさは人それぞれ』だったんですね。
すぐに自在にサイズを編めるよう研究をはじめ、ほぼ達するまで一ヶ月ほど掛かった気がします。
千葉県流山市からお越しのご夫婦、ご主人がとても気に入ってくださり、すぐにオーダーを決められました。ご注文カードへ住所やらの項目をご記入になりながら、ふと思いついたようにどなかへケータイで電話です。
『あっ、○○さん、いやいやまだ旅の途中なんですけどね、ところで○○さんは足何センチです?』。
会話の内容は手に取るように分かりますね。先様はおそらく、「旅から今帰りましたぁ」という電話だと思ったんでしょう。それがいきなり『足何センチ?』ですから、お相手の『???』のお顔が目に浮かぶようです。
今日の男性ばかりでなく、一年に何人かはこうした電話をかけますね。かつてのように「L」「M」だけの表示であれば電話の必要もないのでしょうが、ひとつひとつの草履に○○センチと表記されてしまえば、『まぁ適当でイイやっ』とは思わなくなってしまうようです。
通信費という余計な費用が発生しますが、贈る人と贈られる人の心がより通うということにも、「サイズ表記」は役に立っているような気がするんです。
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