角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

「完全おまかせ」を追加しました。

2015年07月09日 | 実演日記









今日の草履は、長野県松本市のご夫婦のオーダー草履です。ご希望配色はお二方とも、基本的に「完全おまかせ」でした。そこでご主人用26cmは爽やかで涼しげな水色で統一しています。「海」のイメージですが、長野県は海がありませんからむしろ新鮮じゃないでしょうか。
奥様用23cmは、「えっ、なにこれ!?って思うような色で作って。どんなに奇抜でもかまわないからっ!」がご希望でした。そこで20種に近い布地を集結させたのがこちらです。見た瞬間、ほんとに「なにこれ!?」と言ってほしいものです。本日の便で出発しました。明日到着ですよ~(^^)/

数日前メールでご注文をくださったのは、すでにご愛用者である東京の男性でした。定年退職を迎える上司への贈り物を任されたとのことです。せっかくの機会ですから、陰で支え続けた奥様とペア草履で差し上げたいとの内容でした。そのご注文配色も「完全おまかせ」です。
実演席で初めて出会うお客様の中には、「お土産にしようか」「〇〇さんへこれをお返しにしたらどうだろう」といった声がときに聞かれます。いつも私が言うのは、「まず自分が履いてみませんか。それで納得できたら贈り物もいいんじゃないですか」。

そして先の男性のように贈り物としてご利用くださる方がいます。私はそれがとても嬉しいんですね。なにしろご自身が角館草履のなんたるかを知り、そのうえで「ぜひ贈りたい」と言ってくださるのですから、もうそこに余計な説明も言葉も要りません。まして信頼の証しである「完全おまかせ」、しっかりと編み上げてお届けするつもりです。

リピーターさんのご注文が年を追うごとに増え、オーダーにも「完全おまかせ」が多くなっています。そこで通販の「ご注文フォーム」にも「完全おまかせ」を追加しました。さらにご希望がございましたら、「草履職人へひとこと欄」にご記入ください。そのときどきの手持ち素材で叶えられないご希望もあろうかと思いますが、出来る限りのことはさせていただきます。
コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 15日~17日お休みです。 | トップ | 助けられなかった少年。 »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
㈱わらび座造園 (山田みき)
2015-07-10 07:35:03
今日の奥様への”完全お任せ草履”に涙が溢れました。こんな草履があるのでしょうか、、、職人さんの心の幅を感じ、感動感動感動です(笑)。自由な時間は心を解放し休日が安息日と言われる如し、大切な時間なのだと今凄く感じます。商人は御客様を想う”労わり”励まし、エール!12日は大阪で人間”小西行長”に会って来ます。帰りは宮澤賢治に。両親の愛、先達の愛。私に繋がる人間の愛を熟成して行く人生。体を休め。心に風を吹き込み、もっともっと自分らしく生きたい!角館草履が大好きです(笑)。
返信する
故郷と家族 (草履職人)
2015-07-11 17:41:29
みきさん

ご注文の奥様から喜びのメールが届けられました。
ご主人も大満足とのことです。作り手として「ガッツポーズ」
じゃないですかね(笑)

故郷と家族は心から休める場所でなければいけません。
体ではなくむしろ心でしょう。足の癒しは角館草履が
お引き受けいたします!(笑)
返信する

コメントを投稿

実演日記」カテゴリの最新記事