角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

草履職人はサービス業。

2013年04月25日 | 実演日記




今日の草履は、彩シリーズ23cm土踏まず付き〔四阡六百円〕
ベースに無地、組み合わせにプリント柄という配色デザインを、この冬だいぶ編みました。ここまでのところなかなかの人気で選ばれていきます。自分が履いた状態で見下ろしたとき、プリント柄の緒が見えるところにひとつの魅力があるようです。

先日のブログに触れたNHKの朝ドラ「あまちゃん」は、ずいぶん高い視聴率を維持しているそうですね。テレビ番組にさほどの執着がない私でさえ、欠かさず見たいと思っています。視聴率の高さは想像できますよ。

昨日の放送でも耳に残る台詞がありました。観光客が見守る中で、主人公のアキは未だにウニを獲ることができません。そこで先輩海女が、海中でアキにウニを持たせます。アキが獲ったウニとは言えないまでも、観光客は歓声を上げて喜ぶんですね。しかしアキは、『それは騙していることだ』と抵抗します。

そんなアキへ海女の長老である祖母が言った言葉、『海女はサービス業だっ』。
観光客は、若い女の子のアキが獲ったであろうウニだからこそ喜ぶ。お客様に喜んでもらうのが海女の仕事と思えば、それは「ウソも方便」ということでしょう。ウソが良いというのではなく、パフォーマンスは即ちサービスという意味ですね。

未だ桜のない角館にも、すでに大勢のお客様がお越しです。初めてお会いするお客様は、角館草履の配色や実演そのものに感心してくださいます。『面白いものを見せてもらったよ。ありがとう!』の言葉もいただきました。

草履職人、草履実演もまた「サービス業」と心得ております。
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