角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

明日は講習会!?

2006年05月08日 | 実演日記
今日は一日中、観桜会期間のオーダー草履をお作りしていました。「今日の草履」はどれにしようかナと探しましたが、すべてこれまで掲載した草履と同じでした。
「ご売約品コーナー」に飾ってある草履を見て、『私のもこれにして~』とオーダーされるお客様が実に多いです。
「世界にひとつ」よりも「世界にわずか」のほうが、「貴重」と「安心」を併せ持つのかも知れません。

結局写真はあきらめるつもりでしたが、スタッフ駐車場を出ようとしたとき、夕焼けに輝く一本の桜を見つけました。しばしの間、最期のお花見気分です。

GW明け初日ですが、思ったよりお客様がお越しになりました。やはり昨日と同じく、『渋滞は嫌だけど、少しだけでも桜は見たいと思ってね~』とおっしゃるお客様が数組いらっしゃいました。過半数は県内からと思います。
カミさんが勤務する「桜並木駐車場」も、今日はかなりの混雑だったそうです。もうひとつの大きな駐車場が今日から閉鎖したため、なおさら混雑が激しかったのでしょう。

比較的お客様が多いと言っても雑踏はありません。お客様の歩く速度も、連休中に比べればだいぶゆっくりしています。自然とおしゃべりのスピードも緩やかで、且つ時間にも余裕がありました。こうした状況こそ、私の「実演」というものです。

夕方近く、60歳前後と思しきご夫婦がお越しになり、『あの~、千葉さんですか?』。
一瞬、ホームページをご覧のお客様かナとも思いましたが、これまでにそうしたお客様からいきなり名前を尋ねられることはありませんでした。そう、HPには顔写真も載ってますし。
『はいっ、そうです』とお応えすると、ご夫婦は満面の笑顔で、『茨城県のYさんのご紹介で来ました~、大阪のTと申します~』。

詳しくお話をお聞きすると、Yさんご夫婦とTさんご夫婦はキャンパー仲間で、毎年北海道のキャンプ場でご一緒するのだそうです。
Tさんの奥様が草履作りを熱望していて、それを知ったYさんが『イイ人を教えてあげるヨ』ということで、今日の西宮家ご訪問となったのでした。

本当に奥様はご熱心でした。今日も小一時間ほどご覧になったのですが、明日の朝一番に見えて、もう一度最初から教えて欲しいとのことです。実演席にはサンプルの草履台がひとつありますが、もうすでにそれはご自分のものと思い込んでいます。
『お邪魔にならないようにしますから、隣りで一から教えていただけません?』。

Yさんのご紹介でもありますし、草履作りに並々ならぬ熱意もお持ちです。そしてなにより、ご夫婦のお人柄が短時間のおしゃべりでさえ良く理解できました。

と言うわけで、明日はTさんのための「草履講習会」と相成りました。西宮家を後にする際、スタッフのおひとりに『明日は宜しくお願いしま~す!』とお声を掛けていました。
もちろん米蔵スタッフは、なんのことか???です。

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