角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

お勧め上手。

2012年10月16日 | 実演日記




今日の草履は、彩シリーズ22cm土踏まず付き〔四阡四百円〕
黄緑と黄色の組み合わせも、これまであまりなかったと思います。明るく楽しい配色感は、和柄でありながら「洋」の雰囲気も感じますね。こういう配色もいいもんだと、あらためて感じました。

「今日の草履」をお持ち帰りは、千葉県浦安市からお越しのおばさまです。6~7人ほどのグループで温泉旅をお愉しみでした。
おばさまは当初定番配色①でオーダーをお考えでしたが、展示してあった「今日の草履」を指して、ご一緒のご友人たちが一斉に勧めたんですね。その言葉がスゴいんですよ、『あなたがその草履を手に持ったとき、とってもいきいきして見えたわっ。間違いない、その草履になさい』。
さすがにそこまで言われると、これを拒否してほかの草履は選べませんよねぇ。

逆のパターンがご夫婦によくあります。奥様がご自分用を選ぶのに、『ねぇ、あなたはどれがいいと思う?』のようにご主人へ訊くわけです。すると結構の割合でご主人が答えるのは、『履くのはお前なんだから、お前が好きなの選べばいいよ』。

こんなときにひとつの草履を選んで、『お前にはこの色が一番素敵に似合うと思うよ』なんか言うご主人はいませんかね。
もちろん角館の草履職人に、そういう言葉は持ち合わせておりません。
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