角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

父親の育休。

2016年01月17日 | 実演日記







今日の草履は、彩シリーズ26cm土踏まず付き[五阡八百円]
エンジ基調のふくろうプリントをベースに、エンジを組み合わせました。今年は申年になぞらえて、「赤」がラッキーカラーといわれます。赤は元気やエネルギーの象徴ですし、厄除けの色として古来から伝えられてきました。かねてより赤い草履はとても人気が高いですから、今冬もできるだけ多く編んでおきたいと思っています。

「サル=赤」は見たまんま、顔とお尻の色ですね。これは皮膚が薄いため血流が肌から透けて見えるからのようです。人間の「赤ちゃん」もその呼び名の由来は同じで、未発達の皮膚から血流が見えることでそのまんま「赤ちゃん」となりました。しかしここにも「赤=元気・躍動感」が繋がっていますから、日に日に大きく成長する赤ちゃんは周囲をも元気にするのでしょう。

先ごろとある男性国会議員が、「育休」として一定期間国会を欠席する話がありました。予想通り賛否が割れましたね。「男女共同参画を国会議員が率先するのは素晴らしい」とする意見と、「国会は企業ではない。国民からの負託をなんと心得る」とする意見です。仕事と家庭を秤にかけると言えば、少し結論が厄介だと思います。家庭を持つ男のひとりとして言えば、双方は「鶏」と「玉子」であり、どちらが先かは簡単でありません。

十数年も前のことですが、「父親と子育て」に関するさまざまな事業に参画しました。まず一般論として、育児の大部分を担うのは母親です。楽しいことばかりだと良いのですが、実際はなかなかそうはいきません。すると夫に対して愚痴の一つも出るのが当たり前の中、そうではない母親がいました。それは「話を聞いてくれる夫」なんですね。具体的に手を貸してくれるのではないけれど、子どもの話を真剣に聞いてくれる夫には不満を覚えないというわけです。

父親が育児に関わるのは、母親の負担を軽くするだけが目的ではありません。むしろもっと奥深い意味があります。ですから男性国会議員が育休を取得することに、私も声高に反対する気はありません。ただ、世の中の職業人男性で育休を取得できるのはホンの一部であり、だからと言ってそんな家庭の子育てに多くの問題が生じているとは思えません。

肝心なのは、赤ちゃんの存在が家庭を元気にするということでしょう。そのための方策は、必ずしも父親の育休だけではないでしょうね。
明日から三日間のお休みをいただきます。子育て中であれば娘たちと存分に遊んでいたでしょうが、みんな成人してしまえばオヤジはかまってもらえませんよ(^_^;)
コメント (2)
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