角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

付加価値の発想。

2015年06月22日 | 家族の話




今日の草履は、東京都大田区の女性のオーダー草履です。ご希望配色は紺の唐草をベースに赤いプリント柄、そして出来上がったのがこちらになります。唐草のシブさが赤の組み合わせで可愛らしくなりましたね。「シブカワ」とはこういう草履をいうのでしょう。
ご友人の草履と共に明日の便で出発です。早速履いてくださいね~(^^)/

角館草履を通販でご利用くださるお客様の多くは、二足目、三足目のいわゆるリピーターさんです。再注文となるからにはナニかを気に入ってくださったからにほかなりません。その大きな理由は「土踏まず付き」にあると思っています。草履に土踏まずの盛り上がりがあるのは結構な意外性なんでしょう。今日オーダーを賜った大阪府堺市のおばさまも、ちょうど同じことをおっしゃっていました。

これまであったものにちょっとしたアイデアを加え、付加価値を高めて発売するというのは極めて重要な発想と思います。半年くらい前から仕事で使うセロテープカッターを、従来の半分の力で切り取れる「カルカット」なる商品に替えました。刃のギザキザを細かくするだけで、これほど力が要らないものかと驚きましたよ。

百円ショップでさえ買えるセロテープカッターに千円を出すのはどうかと思ったものの、やっぱり使ってみるとその価値はあると思いました。しばらく使うとその軽さにも慣れてしまうのですが、自宅にある普通のセロテープカッターをたまたま使うとまるで違うのが分かります。手前勝手な推測ですが、土踏まず付きの角館草履を一度履いてしまうと、スリッパはもちろん一般の布草履も物足りなくなるのでしょう。

昨日は「父の日」でした。そうした記念日に多くの期待をしない性格の私ですが、もしかしたら娘たちが何かくれるかな…くらいは思っていたものです。西宮家から帰宅すると、仕事が休みだった長女が置いていったとするプレゼントがありました。中を開けると…








なんでもないビールグラスに、娘たちの手描きイラストとコメントが散りばめられています。これこそ一手間加えて付加価値を高めた典型例じゃないですかね。もうほかのグラスは使えないかもしれません。
コメント (2)
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