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トルコ情報局の報告書が、ギュレンの巨大な世界的組織を詳述

2017年05月29日 | 国内
5月30日 フェトフラー・テロ組織(FETO)の世界的ネットワークは、500社以上の会社、何百もの財団とメディア、170か国にある1000校以上の学校でつくられていると、トルコの国家情報局(MIT)が発表しました。

 Hurriyet

MITはFETOの世界的ネットワークを精査し、2016年7月の未遂クーデターを調査している国会の研究班に送った報告書を発表しました。報告書によると、FETOは、1990年代初めに、国際的エリアに活動をひろげ、ソ連崩壊後、中央アジアのトルコ系諸国に学校を開きはじめました。

最終的に、FETOは、バルカンからコーカサスまで、中央アジアからヨーロッパまで、北米から極東まで、中東からアフリカまでの170か国で、宗教=金=政治を基礎に活動しています。FETOはまた、とく9.11以後、“宗教間対話”のタイトルの下に、キリスト教やユダヤ教の有力人物とのコミュニケーションをつくることによって、リンクをひろげていったと、報告書は言っています。

何百もの会社とメディア
MITの報告書は、520の会社、269の財団、147のオンラインとオフラインのメディア、58の視聴覚メディア、216の病院、世界中の言語・文化センターを、FETO関連と認定しました。MITは実際の数字はもっと多いだろうとも言っています。FETO関連と認定された小学校から高等教育までの学校数は、国外に767あるが、実際は1000校くらいだろうと、MITは言っています。

FETOは、最初は、これらの学校へトルコから教師やインストラクターを派遣していましたが、その後、これらの学校の卒業生を採用するようになりました。学校の名称はひとつではなく、“ホライズン”“ライト”“レインボー”“ハーモニー”など、多くの名が使われています。

ほんものの教師ではない
国外でFETOの学校に任命されている教師たちは、授業のほかに、その国でイマーム(説教師)の役を務めること、その国のFETOの活動を監督することなど、多くの義務と責任を負わされています。働いている国で、政治的、経済的、社会的進展に従って、当局とのよい関係をつくり、FETOのビジネスマンのために、新しい投資エリアを調査するのも、教師たちの仕事です。

FETOの影響力拡大のための戦略
FETOの教師たちは、組織のほんとうの目的がばれないように、ノンポリの立場をとり、内外の政府その他の権威と良好な関係を維持し、道徳、寛容、妥協、対話を強調しています。FETOの学校は、政治的、経済的、社会的影響力を拡大するために、人望と影響力のある人物の子供を入学させることによって、人気を取ろうとしています。

FETOの新しい政策
2016年7月の未遂クーデター後、FETOの“ほんとうの顔が明らかになった”と、MITの報告書は言っています。FETOはいま、何年間もかけて育ててきたネットワークをすべて使って、トルコ政府を批判し、諸外国をトルコと敵対させようとしています。

「彼らは現トルコ政府を告発するために、ヨーロッパやアメリカの国会議員に、Eメールや書類を送ったり、彼らと会合を開いたりしている」と、報告書は言っています。


トルコで捕まったフランス人ジャーナリストがハンストを止めた

約3週間、トルコで警察に拘束されているフランスのフォトジャーナリストが、1週間のハンストを止めたと、報道の自由団体「国境なき記者団」(RSF)が、5月27日、発表しました。

 Hurriyet

フォトジャーナリストのマティアス・デパルドンさん(36)は、5月8日、「ナショナル・ジェオグラフィック」誌のためにハサンケイフを取材中に拘束されました。追放されると報道されながら、ずっと拘束されていた彼は、5月21日、ハンストを始めました。

「マティアス・デパルドン氏は厚遇されている。彼は自分のケースが最高レベルで扱われていることを知っている。彼はハンストを止めた」と、RSFのクリストフ・デロワール事務局長がツイートし、デパルドンさんは領事の面会が許可されたと知ってハンストを止めたと言っています。彼はAFPに、面会は最終的な結果にはつながらなかったが、これはよい徴候だと思うと語りました。

デロワール事務局長によると、アンカラのクリストフ・ヘミングス・フランス領事代表が、デパルドンさんと1時間の面会が許可されたそうです。NATOサミット中、エルドアン大統領が、フランスのマクロン大統領と交わした約束によって、面会が許されたのかもしれません。

トルコ当局は、デパルドンさんは、“テロ・グループの宣伝をした”として ー 非合法組織クルド労働者党(PKK)関連で ー 拘束されたと言っています。従って、裁判による取り調べを受けることになるということです。


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