夢うつつ♪つれづれ草子

書いて残しておきたい事が、たくさん出来ました(*^^*)
自分自身のための備忘録なんだけれど…いろいろ書きたいな♪

『新版 天守物語』

2014-05-01 09:38:55 | 宝塚歌劇以外の観劇つれづれ

Bunkamura オーチャードホールで『新版 天守物語』を観てきました

ゆうひさんがものすごくお綺麗でした
チラシ(最近はフライヤーと云うらしいです)の“人外のもの”“妖かしのもの”という雰囲気のお衣裳ではなくて、普通に江戸初期あたりの大大名の奥方さまが着崩したような感じ。
帯を前に結んだりして、しどけなかったりします。
お引き摺りの打ち掛けが、秋の草花の模様が入っていて、とても上品でした。
として、とても気持ちのよいお声でした
今では使われなくなった言い回しが多々ありましたが、とにかく台詞がすべて美しい。(ゆうひさんの台詞だけでなくお芝居全体の。)
鳴り物は和楽器を使っているので、格段にゆっくりと時間が流れ、言葉の美しさに酔い、姿と所作の美しさに見とれ、至福の時間でございました
舞台写真がほしいですねぇ


主なキャストだけ記します。

*富姫…大空祐飛

*姫川図書之助…須賀貴匡
(何年か前に『宝塚BOYS』の舞台で拝見しました。あの時は最年少のひ弱な感じの青年役でした。今回は忠義に篤い武士でした。それだけに、かつての同輩たちから追われる身になったのが衝撃的過ぎて、富姫の愛を受け入れたのでしょうか?図書之助が戻ってくることを見越して兜を持たせたとしたら、富姫は充分、魔性の女な訳で…とにかく図書之助は、涼やかで一途な若武者でした。)

*亀姫(富姫の妹)…中村梅丸
(赤のお着物や綺羅びやかな簪が似合う可愛いお姫さま。優雅で華やか~。まだ高校3年生とか。門閥外の部屋子さんですが、人気もあって期待の若手だそうです。ここでの富姫はひたすら亀姫が可愛くて…という様子。鶴になって亀姫のために鷹を誘き寄せて、土産に持たせるのですものね。)

*薄(老女)…青井陽治

*朱の盤坊…茂山逸平

*舌長姥(亀姫の乳母)…中村京蔵

*腰元…花瀬みずか/風莉じん/春風弥里/初姫さあや
(皆さん、揃ってお綺麗でした台詞もそれぞれにけっこうありました何を着ても、化粧を含め、ちゃんとさまになるというのがある程度在団した宝塚OGの強みですね)

*泉鏡花…三上博史
(鏡花を登場させるというのが新しい演出らしいのですが、時々ふっと舞台に現れては消える。自分が紡ぐ物語世界を俯瞰するような?もっと表情に気をつけて観ていれば、鏡花の意図するところもわかったかもしれないのですが…鏡花が登場すると現実世界に引き戻され…それが良いのか悪いのか…)

*近江之丞桃六…梅若六郎玄祥


能楽師の方々、歌舞伎界の方々、舞台演劇の方々(文学座の座員さんたちも何人か出演されています。)、そして宝塚のOG。
活躍しているフィールドがそれぞれに違う“異種格闘技”のような舞台。
ですが、見事にひとつの世界が作り上がっておりました


ゆうひさんが、予想以上に富姫に嵌まっていて
このひとのフィールドはどこまで拡がるのでしょう、とそちらもとても楽しみになりました
ゆうひさん、よいものをみせていただきまして、ありがとうございました
お疲れさまでございました


『天守物語』の原作は泉鏡花です。
恥ずかしながら私は原作をよく知りませんでした
原作を読んで観劇にのぞむのがいちばん良いのでしょうが、泉鏡花は、今のワタクシの海馬には敷居が高すぎます
で、選びましたのが、波津彬子さんの漫画です。
古風な絵柄が美しい日本語によく嵌まって、さらさらと読みすすむことが出来ました

『鏡花夢幻』(波津彬子/白泉社文庫)
「天守物語」「夜叉ヶ池」「海神別荘」の三作品が収められています。

コメント
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