5月11日、蘭寿とむさんが退団されました。
太陽の輝きで周りを温かく包んでくれる、求心力のあるトップさんだったと思います。
幸いにも、トップになってからの本公演は全て観ることが出来ました。
まあくんが宙組に移り、みーちゃんが宙組からやって来て、えりたんが雪組に移り、みわっちが辞めて、みっちゃんが特出して、みりおくんがやって来て、みーちゃんが辞めて、と周りにも変化がありましたが、いつもいつも、ほわーんとした笑顔と組への厳しい責任感がそこにあったように思います。
お芝居は誠実で、ショーではさまざまな色の炎がぎらぎらと燃えて、観客を魅了し続けてくれました。
ずっと蘭寿とむさん一筋に応援してきた方々の眼から見ると、ピント外れのことを書きそうなのですが、今を逃すと書く機会がないと思うので、少しばかり、蘭寿とむさんについて、思い出語りをしたいと思います。
と言いますのは、まゆさんは、私が応援してきたふたりの男役さんに深く関わってくれたからです。
ひとりめは樹里咲穂さん。
樹里さんの退団公演は、2005年9月、日生劇場の『Ernest in Love』でした。
樹里さんのアーネストに対して、6学年下のまゆさんのアルジャノンが見事に嵌まり、まるで遜色なく堂々と渡り合ってくれて、公演はとても楽しいものになりました
まゆさんだからこそ、樹里さんの花道を華やかに飾ってもらえたのだと、感謝しています。
あれから10年近く経ったのですね…
そして大空祐飛さん。
二番手としてゆうひさんを支えてもらっただけでなく、自由に泳がせてくれてありがとうございました。
大和悠河さんの退団が決まったとき、ファンの方たちは「いよいよ」と大きな期待をしたと思うのですね。
ゆうひさんファンの私ですが、『逆転裁判・2』を観て、「トップになる準備が十分に整っている蘭寿とむを劇団はそんなに待たせないだろう。ゆうひさんのトップ時代はきっと短いのだろうな…(私にとっては)ゆうひさんがトップになれたことが奇跡だし…」と考えながら帰路についたのを覚えています。
今回、まゆさんのファンの方々のブログをいくつか読ませていただきましたが、「大空祐飛の下で二番手の経験をさせてもらえて良かった」と書いてあるものが多く、本当に嬉しかったのでした。
ゆうひさんが宙組に突然やって来たことで、2年近くトップ就任が遅れてしまいましたが、100周年の佳き日の舞台のセンターに立った姿は、ファンの方々の眼に焼きついて離れないでしょうし、誇らしい宝物のひとつになったと信じています。
同期のえりたんと共に白いお着物でしたね…
ラズロ、嵐、ナポレオン(ネルソンとの絡みはほとんどなかったけれど)、アグスティン、といずれの役でも密度の濃いお芝居で、作品の世界に深さや拡がりを与えてくれました。
今だから言えますが『ファンキー・サンシャイン』では、ゆうひさんメインの場面はいくつもありましたが、瞬きするのも惜しいくらいの集中力で観たのは、プラズマダンサーの場面でした
『“R”ising!!』もとても楽しかったです
花組に戻ってからは、一作品ごとに、まゆさんの放つ炎が大きくなっているように見えました。
組の皆さんのまゆさんへ向かうベクトルも、どんどん太くなっているように感じました。
きっとまた表舞台に戻ってくる人だと思うので、いつかまた新しいまゆさんのお姿を拝見できるといいな
長い間、お疲れさまでした。
ありがとうございました。
末長く、お幸せに