サッカールーの何でもござれ パート2

シドニー在住者のサッカーについてのざれごとです。

仲川輝人

2019-12-09 14:46:43 | 日記
マリノスの仲川輝人は不思議な選手である。今季はマリノスの優勝に貢献してJリーグの得点王、ベスト11とMVPにも選ばれた。2015年にマリノスに加入したものの、2015年は怪我のため長期離脱、2016年はシーズン途中から町田へレンタル、2017年は福岡にレンタルされている。町田でも福岡でも目立った選手ではなかった。


それが2018年にマリノスに復帰してからポステコに重用され、2018年は公式戦で13ゴール、今季は15ゴールと大活躍。右ウイングというポジションからすればシーズン15ゴールは立派だし、攻撃重視かつハードワークを求めるポステコのサッカーにマッチしたのだろう。


さてテレビで見ている限りではあまり感じないが、仲川は身長161cmというサッカー選手としては信じられないようなチビである。中島翔哉だって164cmなんだから、それよりも低い。小柄な選手がちょこちょこ動くからゴールできるというタイプではない。


中島と比較するとよく分かるが、中島はスピードはなく相手が密集しているところに自分からドリブルで突っかけるパターンが多い。当然つぶされることも多い。仲川の場合はもっとスピードがあり、フェイントで相手をかわして自分でシュートコースを作り出し、カットインシュートするパターンが多い。


仲川のような小柄な選手がいくらスピードで勝負してもフィジカルで負けてしまうし、スピードといっても限界がある。スピードにフェイントをプラスして相手をかわす動き。このような動きのできる日本人選手はあまり見当たらない。伊東純也がそれに近いが伊東はスピードだけで、相手をかわすフェイントはない。


仲川はE-1に招集されてこれが代表初招集で背番号は10。E-1で活躍できれば一挙に代表に定着できるかも知れない。神戸の古橋とともに個人で試合の展開を変えることができる選手になれれば、中島翔哉と堂安に依存する必要もなくなる。ただし仲川は今年27才だからトップフォームを維持できるのはあと3年くらいだろうか。遅咲きの選手と言える。