すでに薄ら寒くなった尾花沢の札所をいくつか訊ねた。
老いた旅の僧が、聖観音を地元のひとに委ねてこの地で亡くなった、といふ逸話を残してゐるといふ丹生村観音を訊ねる。
山形県の北部、実り間近の田園風景が妙にうら寂しいところに車を停めて、細い道を上る。
階段を登りきると、木立の中から澄んだ声が聞こへる。
数十人の婦人たちが、堂の中で御詠歌を詠んでゐた。
小生とは違って、まさに、観音堂が祈りや信仰の場所であることに、しばしその声に時間を忘れる。
老いた旅の僧が、聖観音を地元のひとに委ねてこの地で亡くなった、といふ逸話を残してゐるといふ丹生村観音を訊ねる。
山形県の北部、実り間近の田園風景が妙にうら寂しいところに車を停めて、細い道を上る。
階段を登りきると、木立の中から澄んだ声が聞こへる。
数十人の婦人たちが、堂の中で御詠歌を詠んでゐた。
小生とは違って、まさに、観音堂が祈りや信仰の場所であることに、しばしその声に時間を忘れる。