HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

お気に入り音楽の紹介と戯言

追憶のブートレグ61・ACT6 / UK

2008-05-11 17:14:42 | ROCK
ブートレグというものは、どういう人がどういう時に購入するのか?。
人それぞれだろうが、大抵は自分のお気に入りのバンドやアーティストの
コレクションを更に強固にするために、あるいは単純に世に出ないライブや
アウト・テイクを聴きたいというのが常だろう。

UKは苦手だと散々書いている私が最初に買ったCDが掲載写真のブツ。
実はこの時点でオフィシャル・アルバムは1枚も所持していない。
よって好きとか嫌いとか苦手とかいう意識は購入時点では無かった筈である。
ブートレグというものはいつまでも流通が保障されている物ではない。
このCDも「限定1000枚」だと大仰に宣伝されていたのと、先に
取り上げたキング・クリムズンのCDを作ったレーベルの続編ということも
あって、「オフィシャル盤はいつでも買える。限定1000枚を逃せば
えらいことだ。」という意識が働き購入に至ったわけである。

ジャケットを変えタイトルを変え新しく出しなおされたり、更にはブートレグの
コピーまで出回るなんてことを思い知らされるのに時間はかからなかった。
事実、キング・クリムズンの2枚はコピー盤が出回っていた。
今もブートレグは沢山生まれ続けるが、大抵はCDRである。
大げさな組物や装丁で高価な値段がつくにも関わらず人気商品というのは
存在する。安易なCDRであろうと「ブランド物」であろうと要は自分の
価値観に従って行動すればいいわけで、後々後悔するか胸を撫で下ろすかも
各人の気持ちの持ちようである。

さて。急いで買ったUKであるが、音質はいいもののどうも好きになれずに
困った。クリムズンのリズム隊にホールズワース、エディ・ジョブスンが
メンバーなのだが、実は私とホールズワースの相性は良くない。それは
いつか書くことになるだろうが、エディ・ジョブスンの期待外れが痛かった。
ロキシー・ミュージックやザッパの時のようなプレイを期待したのだが
ヴァイオリンはともかくキーボードの音色がつらかったのだ。
しかしながら、ブートレグを所持してオフィシャル物を1枚も所持しないと
いうのはポリシーに反するので、79年までの3枚のアルバムは全て揃えてある。

今思えばUKというのは70年代のプログレッシブ・ロックの最後のあがき
だったのかもしれない。昔からあるバンドでなくスーパー・グループの
体裁で78年に最初のアルバムを出すと言うのは、ある種の人から見れば
滑稽だったろう。オリジナル・メンバー4人中、1ST発表後抜けた3人の
その後を見れば「プログレ」の終焉は明らかである。より求道的に音世界を
追求するブラッフォードとホールズワース、そしてエイジアを始動させる
ジョン・ウエットン・・・・。口さがない人に言わせると「それでも、
同じプログレの穴の狢」だったりしてね。(笑)

掲載写真左はこのCDに封入されていた警告。「オリジナルを入手しよう、
日本製のニセモノに注意しろ!」とある。
今では何が本物なのかすら、私にはわからない・・・。



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