セックス・ピストルズの2枚のアルバム「NEVER MIND THE BOLLOCKS, HERE'S THE SEX PISTOLS」と
「THE GREAT ROCK AND ROLL SWINDLE」がリマスターされるという。今更感ありありなのだが、
後者がオリジナルLPの曲順でリリースされるなら、廉価だし買ってもいいかな、なんて思っているのだが、
やっぱり今更感がある。(笑)
ピストルズが、パンクの始祖かどうかを改めて論じる気はないが、ピストルズ「こそ」パンクの代名詞だとか、
ましてこれ「こそ」がパンクだなんて言われると困り果ててしまう。髪をおっ立て安全ピンをつけてガーゼ・シャツを
着るのはパンク・ファッションではなく、それは単なるピストルズのステージ衣装に過ぎないのだし。
ジョニー・ロットンという類稀なるキャラクターがいたが、バンド存命時の作品で無い「THE GREAT ROCK
AND ROLL SWINDLE」収録曲である、ポール・クックの『SILLY THING』、スティーヴ・ジョーンズの
『LONELY BOY』、シド・ヴィシャスのエディ・コクラン・カバー『SOMETHING ELSE』、果てはロニー・ビッグスの
『NO ONE IS INNOCENT』ですら、普通に格好良いと思う私は単なる定型のロック好きで、ピストルズも
ことサウンドに関してはそうだったと思う。
ただ、最初の2枚のシングルA面曲の歌詞を誰でも歌えたかというと、そんなことは無いわけで、その点に関しては
恐るべきバンドだったと認める。あと、『THE GREAT ROCK AND ROLL SWINDLE』の歌詞で「エルトン・ジョンは
ヅラ野郎」と言えたのも凄い。(笑)
徒に暴れたり逆らったりするだけでなく、ちっとは考えろと私に促したのは
勿論、クラッシュであった。
『SILLY THING』のシングルを引っ張り出したついででは
無いが、久しぶりに映画「THE GREAT ROCK AND ROLL SWINDLE』を見た。
初めてコレを見たのは18、9の頃で、無暗に盛り上がったのを今でも覚えている。あれから28年経ったのだが
大人ってのは厭だねぇ。つまらない処に目がいってしまって。
A&Mとバッキンガム宮殿前で契約するピストルズの映像の後、「関係者の話では、この後A&Mで祝賀会が
開かれました」というナレーションがありアニメーションに切り替わる。祝賀会場に登場するピストルズ御一行様の
人数は6人。マネージャーのマルコム、ジョニー、スティーヴ、ポール、シド。あれ、グレン・マトロックもいるじゃないか。
会場での傍若無人な振る舞いを描いたシーンにはグレンは登場しないが、会場に入場する際にはグレンも
描かれている。18、9歳の頃は、そんなことには気付かなかったのにね。(笑)
後付け上等の虚実入り混じった映画の中で、一番笑えたのはシドが歌う『SOMETHING ELSE』の場面。
ベッドから飛び起きるやいなや、下着越しに一物を数回擦るのが頭悪そうで、ここは今でも笑えた。
OH YOU SILLY THING !
パンクのビジュアル的イメージを固定させてしまったバンドだと思ってますが、東京ロッカーズの場にこういうセンスの人がくれば笑いのたねでした。
スターリンが人気出た頃にちらほら見掛けました
単純にわかりやすく面白いロックだと思っています。東京ロッカーズの場だと、このファッションは、ちと辛いでしょうね。(笑)
今になると、企画バンドとか、いろいろなコメントがありますが、中学生の私には衝撃の一言でしたね。そのたたずまいが衝撃。これはフリクションと一緒。意味はかなりずれますが。
一言でいうと、セックスピストルズがいなければ、今の私もないわけで、それがいいのか悪いのかわかりませんが、現実としてそうなったという。
でも、あの時代によく歌いました。
何だか、短縮したような感じですね。(笑)
ピストルズの映画を見たついでに「PUNK ROCK
MOVIE」のDVDを見たのですが、おまけの
ジョン・ライドンのインタビュー(時期は83年頃でしょうか)がユーモアがあって笑えました。
ロンドンとニューヨーク経由という違いはあれど
その衝撃というのは、後追いの私にも理解できますよ。
実は、社会人になって一度だけ頼まれて「ANARCHY
IN THE U.K.」を嫌々演奏したことがあります。(笑)いい歳してギターを買ったヤツが演奏したい曲がコレだったようで、勿論人前で披露するようなものでなくスタジオで合せただけです。(笑)