昨年は5曲入りのミニ・アルバムをリリースしたエリオット・マーフィーであるが、
今年になって早くも2枚の興味深い盤をリリースしてくれた。
まずは「AQUASHOW DECONSTRUCTED」。タイトルからもわかるように、
マーフィーが73年にリリースしたデビュー・アルバム「AQUASHOW」を40年経った
2014年に全曲を再録音したアルバムである。
今やマーフィーの片腕といって過言でない息子のガスパードが、マーフィー自身が
「AQUASHOW」を録音した時と同じ年齢になったことの記念の意味合いもある。
今回のアルバムのブックレットを読み始めて、その書き出しと終わり方が73年の
オリジナルのライナーと同じなのが何だか嬉しい。
今回の企画はマーフィーによるとアルバムに第二の命を吹き込んだということになる。
新解釈、新録音というのは往々にしてオリジナルを超えることは無い。今回もそういった
例に漏れないのだが、オリジナルを好きすぎる(笑)私には、14年に吹き込まれた
新しい息吹を受け入れる用意はあるし、バリエーションとして十分に楽しめるクオリティーは
あると思えた。若くはないが、過ぎた年月にふさわしい思慮は備わっているというわけだ。
そういえば、2007年にアナログ盤のみでリリースされた「THE 1973 AQUASHOW
DEMOS」を買い忘れていたことを思い出した。いかんなぁ~。(笑)
今更ではあるが、忘れないうちに手をうちました。(笑)
さて、もう1枚は「POETIC JUSTICE」と題された4曲入りCD。これはマーフィーが
出版した小説「POETIC JUSTICE」のサウンドトラックの体を成す盤である。
小説はスペイン語での出版のようで、マーフィーのHPで小説とCDを組み合わせたものと、
CD単体での購入が可能。私はCDのみを購入した。
日本語訳の本なんて出ないだろうし、これが映画化されることもないかもしれないが
せめて音だけで想像力を膨らませたい。チャプターは4つ打たれているが、曲といえるものは
3曲であとの一つはマーフィー自身による小説の第一章の朗読。
『IF POETS WARE KING』と題された曲は秀逸であり、マーフィーのファンが
この盤をコレクションに加える価値のあるものとする手助けをする。
ROCK ' N ' ROLL HAS ALWAYS BEEN AND STILL IS ONE OF THE FEW HONEST
THINGS LEFT IN THIS WORLD .
1974年にV.U.のライブ盤のライナーで、こう書いたマーフィーは自身で今も
それを体現し続けている。
どちらかというと、純然たる新曲で固めたアルバムが
よかったのですが。(笑)十分に楽しめる盤では
あると思います。
けどこれ、単に既発のCD『Vintage Series Vol.4』をアナログ化しただけの内容ではないのでしょうか?
アナログ再生機がないので『Vintage Series Vol.4』との聞き比べが出来ないワシなのですが、少なくとも収録された曲目・曲順は同じやし、『Vintage Series Vol.4』のジャケ写とまんま同じ画像が『1973 Aquashow Demo』のライナーにも使われているし...。
ちょうど、昨日LPが届いたので聴き比べました。
ズバリ、全く同じでした。(笑)
オーダーした「RED LOUNGE RECORD」のHPには
曲目が掲載されていなかったので、何も考えずに
「あっ、まだ売れ残っている。」と喜び勇んで買ったの
ですが・・・。
「VINTAGE SERIES VOL.4」でボーナス・トラックのような扱いの74年録音の2曲が別添の7インチだったので
「まあ、いいか。ジャケも格好いいし。」と納得しております。
聞き比べ、お疲れ様でした。
これでアナログ再生機を再購入せんでも済みますワ。
ま、おっしゃるようにCD『Vintage Series Vol.4』のラスト2曲をわざわざ別添の7インチ収録にしてくれたのが本盤の値打ちですな。
それにしても、なぜ『Vintage Series Vol.4』だけ...。
どうせなら『Vintage Series』全てをアナログ化(勿論、vol.8はVHSテープ)してくれんやろかね。
「vintage series」、不覚にも2枚未所持なので普通に
CDで再発してくれても嬉しいのですが。
VHSですか。今、デッキがありません。(笑)